寝物語を話しながら
この夏に起きた、不思議な体験のお話です。
令和3年8月25日、学校は夏期休業中ではありましたが、このご時世もあり、消毒やら授業準備やらで私は出勤しておりました。
午前中には全体会議もありました。
恥ずかしいことですが、私はその会議中、一瞬、眠気で気を失ったんです。
夏季休業中の会議ということで、完全に気が緩んでいました。
ほんの5分も無い時間のことではありましたが、その時に夢を見ました。
それは「狐の宿に行った」という非常に幻想的な話でした。
私が見る夢は明晰夢が多いのですが、それ以外はきちんと物語性があり、きちんと起承転結もついているものが多いので、『面白い』と自画自賛しています。
そのため、これも何か小説や舞台台本に活かせるかと思いました。
その日の夜、寝る前に記録を残しておこうと、ベッドに横になりながら、昼の夢を思い出しながらスマートフォンに録音しました。
寝付く前の録音だとそのまま寝落ちしてもいいですし、寝言が録音できても面白いので、私は何度か行っています。
その日も「何か面白いものが録れたら良いな」程度の軽い気持ちでした。
次の日、目覚めてすぐに確認したところ、しっかりと録音がされていました。
自分では話し終えた記憶がなかったので、どれくらいまで話したかと記録時間を見て、おや、と気づきました。
録音データは2つあったのです。
まぁ、録音中に何かの拍子で触れてしまい、アプリが一旦落ちて、また触れて起動した……というのは考えられる話です。
ですので、データが2つあることは、別に変な話でもないかと、その時は思いました。
確認のため、先に録音したデータを聞いてみました。
自撮り音源というのは、どうも恥ずかしいものです。
それを我慢しながらなんとか聞いてみたのですが、最初は流暢に話していた私の声は、時間が経つに連れ、段々と揺ら揺らした口調になっていきました。
そして、8分程度話したあたりで、何か聞き取れないものを呟いたあと、すやすやとした寝息が続きました。
その寝息も8分程度続いたので、合計約16分程の録音でした。
ある程度、予想通りの録音内容でした。
そのまま、もう一つ入っている録音も確認しようと思いましたが、そこで思いがけないものを見て、首を傾げました。
先に録音したものの時刻は、21時51分。
次に録音したものの時刻は、21時58分。
先のものから7分後の録音だったんです。
先に録音したものは16分あるわけですから、ここで時間のズレが見られます。
けれど、いくら私がオカルト脳だからといって、なんでも心霊・オカルトに繋げる気はありません。
その時も『時計機能のズレかな』程度に思いました。
そして、念のため、録音データを聞いてみました。
聞こえてきたのは咳払い。その後、私の声が続きました。
寝起き直後のような、掠れた声の喋り出しではありましたが、話が進むに連れてとてもはっきりした語り口調になっていました。
その語りは初めのうち、先程の続きではなく、別の夢の話をしているように思えました。
ですが、よく聞けば別の夢ではありません。
寝落ちして話の途中だった夢の話と同じ場面設定で、私の知らない「夢の続きの話」が続いています。
そして、夢の語りはその後6分半ほど話して、それなりにまとめられて終わっていました。
職場の夢であったのに、何故か私の家の机の上にある面が出てきたりと、随分筋の通らないまとめ方では有りましたが……
ただ、それだけの話ではあるのですが、証拠画像が残る不思議体験でしたので、こうして記録に残してみました。
夢で見た「狐の宿」については、近日中にまとめますので、皆様にご覧いただければ幸いです。
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