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日記⑰(2021.01.01)

 大晦日や正月は、正直、邪魔だなと思う。
 いいことといえばバイトが四連休くらいなもので、朝起きての一曲目、一本目のタバコ、にいやに気を遣ってしまうし、今日の過ごし方で一年が決まってしまうような気がするし、それまで築いていた一週間のリズムがくずれる。大晦日くらいは、元旦くらいはとだらけたくなる。それから朝起こされるのがなによりしんどい。立派らしい抱負を口に出し、親戚に電話をかけなければいけない。そして好きでもないお酒を飲む。新年あたらしい気持ちで、どころか鬱だ。実家を出たらいつも通りを過ごすに違いない。

 季節感は二十四節気で十分なのだ。そもそも新年のなにがおめでたいというのか。無事に迎えられてというなら毎日おめでたいのだ。おせちは伊達巻き(今年は買えなかったらしい)と栗きんとんだけでいいし、お正月ムードで浮き足立つ世の中が憎い。便乗したら足をすくわれるに違いない。みんな騙されているのだ。年末年始は休めるからいいのであって、決して謹賀新年などではない。これは非国民で、非愛国者にあたるのだろうか?

 決して流れに身を任せてはいけない。さもなければ正月太りをしたり(これはぼくには縁がないが)、ずるずると三が日が五が日、十が日に拡大してしまうし、改めて生活リズムを立て直す羽目になり、そして自殺したくなるからだ。これは独りよがりでも難癖でもない、ライフハックである。よき一年にしよう。春の新人賞、がんばります。

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鱒子 哉
今まで一度も頂いたことがありません。それほどのものではないということでしょう。それだけに、パイオニアというのは偉大です。