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フウライチョウチョウウオ

フウライチョウチョウウオは、白地に黒い網目模様が広がり、黄色いヒレを持つ美しいチョウチョウウオの仲間です。目を横切る黒いバンドが特徴的で、体の後方には黒い斑点があり、捕食者の目を欺く効果があるとされています。比較的丈夫で飼育しやすい種類ですが、餌付けには工夫が必要です。


学名

Chaetodon vagabundus


生息地・原産地

インド洋から西太平洋にかけて広く分布し、日本(南西諸島など)、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、モルディブなどのサンゴ礁域に生息しています。単独またはペアで泳ぎ、岩礁やサンゴの周辺を遊泳しながら生活しています。


サイズと寿命

  • 体長:最大約23cm(一般的には15~18cm程度)

  • 寿命:5~10年


飼育環境

  • 水温:24~28℃

  • 比重:1.023~1.025

  • pH:8.0~8.4

  • 水槽サイズ:120L以上(単独飼育向け、複数飼育は180L以上推奨)

  • その他:ライブロックを配置すると、ストレスを軽減し、自然な行動を観察しやすくなる。


餌と給餌

  • 人工飼料:粒状やフレークタイプの海水魚用フードを与えるが、餌付きにくいことがある。

  • 補助餌:冷凍ブラインシュリンプ、アサリ、イカ、オキアミなどを与えると栄養バランスが取れる。

  • 給餌頻度:1日2~3回、少量ずつ与えるのが理想的。


性格と混泳

基本的に温和な性格ですが、同種や近縁種とは争うことがあるため、混泳には注意が必要です。サンゴをつつくことがあるため、リーフタンクでの飼育は向かない場合があります。攻撃的な魚種との混泳も避けるのが無難です。


病気と対策

  • 白点病:環境の変化やストレスが原因で発症しやすい。

    • 対策:水温を安定させ、ストレスを軽減し、発症した場合は早めに隔離水槽で薬浴を行う。

  • 細菌感染症:水質の悪化により発症することがある。

    • 対策:定期的な水換えと、ろ過装置の適切な管理を行う。


注意点

  • 餌付きにくい個体がいるため、導入時の餌選びが重要。

  • サンゴ水槽には不向き。サンゴや小型の甲殻類をつつくことがある。

  • 比較的丈夫だが、水質の変化には敏感なため、安定した環境維持が必要。


フウライチョウチョウウオは、白地に黒い網目模様が美しいチョウチョウウオの仲間で、観賞価値の高い海水魚です。餌付けに工夫が必要な場合がありますが、比較的丈夫で飼育しやすい種類です。適切な環境を整えれば、長期間楽しむことができる魅力的な魚種です。


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