ミクロソリウム・プテロプス・レッド
ミクロソリウム・プテロプス・レッドは、ミクロソリウム・プテロプスの改良品種で、葉が赤褐色や茶褐色のトーンを持つのが特徴の水草です。落ち着いた色味が水槽レイアウトに温かみを与え、自然で独特な雰囲気を演出します。活着水草として流木や岩に固定できるため、アクアリウムで広く利用されています。
特徴
学名: Microsorum pteropus 'Red'
葉の形状: 幅広で楕円形、葉の表面は滑らかで、赤褐色から茶褐色のグラデーションを帯びています。葉の長さは10～30cm程度。
成長速度: ゆっくりとした成長。安定した環境で徐々に色味が濃くなります。
サイズ: 高さ15～30cm程度で、中景から後景に適しています。
活着: 流木や岩にしっかりと活着する特性があります。
育成方法
基本条件
光量: 弱光～中光で育成可能。高光量下では葉の色が鮮やかになり、赤みが強調されますが、藻類の発生に注意が必要です。
CO2添加: 必須ではありませんが、添加すると成長が促進され、葉の色彩が向上します。
水質:
pH: 6.0～7.5（弱酸性～中性）
硬度: 軟水～中硬水
温度: 22～28℃
固定方法
活着水草として、流木や岩に糸や接着剤を使って固定します。数週間～数カ月でしっかりと活着します。
管理とトリミング
成長が遅いため、頻繁なトリミングは不要です。
古い葉や傷んだ葉を取り除き、新芽の成長を促進します。
採集地
ミクロソリウム・プテロプス・レッドは、人工的に改良された品種であり、自然界には存在しません。原種であるミクロソリウム・プテロプスは、東南アジア（タイ、インドネシア、マレーシアなど）の湿地帯や川沿いに自生しています。
主な用途と魅力
レイアウトへの利用: 赤褐色の葉を活かして、水槽内のアクセントや調和を演出します。中景や後景草として使用するとバランスの取れた配置が可能です。
丈夫さ: 幅広い水質や環境に適応し、初心者にも育成が簡単です。
注意点
根茎を底床に埋めると腐る可能性があるため、必ず流木や岩に固定してください。
高光量環境では藻類が発生しやすいため、光量と水流の適切な管理が必要です。
成長が遅いため、密集した茂みを作るには時間がかかります。
ミクロソリウム・プテロプス・レッドは、その美しい赤褐色の葉と活着特性が特徴の水草で、アクアリウムに温かみと独特の雰囲気を加えることができます。育成が容易で、初心者から上級者まで幅広いアクアリストにおすすめです。