タイ ストリクタ
タイ ストリクタ (Hygrophila corymbosa 'Stricta') は、幅広い葉と丈夫な性質が特徴の水草で、主に中景から後景に使用されます。この品種は、育成が非常に簡単で初心者にも適しており、成長速度も速いため水槽の立ち上げ時にも重宝されます。また、条件次第では葉が赤みを帯び、アクアリウムに視覚的な変化を加えることができます。
特徴
学名: Hygrophila corymbosa 'Stricta'
和名: タイ ストリクタ
葉の形状: 幅広く楕円形の葉を持ち、鮮やかな緑色を基調としながら、光量や栄養状態によって赤みを帯びることがあります。
成長速度: 中~速い。適切な条件下では短期間で水槽全体にボリュームを持たせることができます。
サイズ: 高さ30~50cm、横幅15~30cm程度。中景から後景に適しています。
特筆点: 非常に育成が簡単で、水槽の環境に柔軟に適応します。
育成方法
基本条件
光量: 中光~高光が推奨されます。高光量では葉が密に育ち、赤みが強調されます。
CO2添加: 必須ではありませんが、追加すると成長が促進され、より鮮やかな葉色が得られます。
水質:
pH: 5.5~7.5(弱酸性~中性)
硬度: 軟水~中硬水に適応します。
温度: 22~28℃が適温です。
栄養管理
液肥: 鉄分や微量元素を含む液肥を使用すると、葉色がより鮮やかになります。
底床肥料: 肥沃な底床を使用することで、根からの栄養吸収が促進されます。
増やし方
タイ ストリクタは以下の方法で簡単に増やすことができます。
茎の切り分け:
健康に育った茎を適切な長さで切り取り、底床に植えることで新しい株を形成します。水上葉からの成長:
水上育成も可能で、条件を整えれば水中葉へと移行します。
Hygrophila corymbosa 'Stricta' と Hygrophila stricta 'Thai' の違い
分類の背景:
Hygrophila corymbosa 'Stricta' は、正式な学名であり、Hygrophila corymbosa(テンプルプラント)の改良品種として認識されています。
Hygrophila stricta 'Thai' は、流通名として使用されることが多く、正式な学名ではない可能性があります。名前に「Thai(タイ)」が付いているため、タイでの栽培や地域特性を強調していると考えられます。
外見の違い:
Hygrophila corymbosa 'Stricta' は幅広い葉を持ち、育成条件次第で赤みを帯びる特徴があります。
Hygrophila stricta 'Thai' は非常に似ていますが、一部では葉がやや薄く、明るい緑色をしているという記述があります。環境要因が強く影響するため、明確な外見の違いは少ないです。
市場の混同:
両者は市場で混同されることが多く、Hygrophila stricta 'Thai' は特定の地域での呼称や流通名である可能性が高いです。
採集地と自生環境
タイ ストリクタ (Hygrophila corymbosa 'Stricta') は、東南アジアを原産とする Hygrophila corymbosa を基にした改良品種です。湿地や浅い水域に自生しており、水中および水上の両方で成長します。
主な用途と魅力
レイアウトでの活用
中景・後景: 幅広い葉が水槽にボリューム感を与え、背景を引き立てます。
アクセント: 条件による葉の色変化がレイアウトに深みを加えます。
魅力
成長が速く、丈夫なため初心者でも育成が簡単です。
環境に適応しやすく、水槽全体に自然な雰囲気を作り出します。
注意点
光量不足: 光量が不足すると成長が鈍化し、葉が間延びする可能性があります。
トリミング: 成長が速いため、形を整えるために定期的なトリミングが必要です。
水質管理: 基本的に丈夫な品種ですが、栄養不足や水質悪化により葉が傷む場合があります。
タイ ストリクタ (Hygrophila corymbosa 'Stricta') は、その丈夫さと美しい葉が特徴の水草で、中景や後景に最適です。Hygrophila stricta 'Thai' との違いは主に流通名や地域的な呼称に由来し、外見や育成条件にはほとんど違いがないとされています。いずれの名前でも育成は簡単で、水槽に彩りと安定感を加える優れた品種です。
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