AR#001 点は宇宙へ−JULIAN OPIE展
初台・オペラシティーギャラリーにて開催中の「ジュリアン・オピー展」に行ってきました。
日本の美術館では11年ぶりに開催されるジュリアン・オピーの大型個展です。
ジュリアン・オピーは1958年ロンドン生まれのイギリスを代表する現代アーティストの一人。
彼の作品は「点と線」という最小限の視覚言語で構成されており、人物像やポートレート・風景などを、平面・立体・映像・空間表現であるインスタレーションで展開している。1980年代よりヨーロッパのアートシーンで頭角を表し、その作品は世界の主要な美術館に所蔵され、現代アートの歴史を語るうえでも欠かせない存在。音楽好きにはブラーのベスト盤のジャケット制作していた方と言ったらすぐわかるかな。
この展示に出展された作品はここ2年くらいの間に制作された新作ばかり。絵画平面作品に加え、立体・LEDパネルを使った立体映像作品など、アップデートされ続ける作家の最新モードを堪能できました。
平面作品と立体作品・インスタレーションの展示で出展数は多くなかったのですが、作品の一つ一つが大きい…。ギャラリー入ってすぐの展示室ではおそらく3Mくらいの大きさの平面作品がお出迎え。
簡略化されたフォルムはさらに単純化・抽象化されていて、そのことにより人種・国境を超えた普遍的な「人間」を表現しているように感じられました。
無駄を削ぎ落としてシンプルにすればするほどたくさんの意味を孕んで、観る人に様々なイマジネーションを与えてくれる。
わかりやすい、シンプルな人って惹かれづらいかと思うけど、ミステリアスな人に惹かれてしまうのと根っこは一緒な感じがして、いやはや人の感動するポイントって複雑だなと考えてしまう展示でした。