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キーフレームばかり打っている

今年に入ってからかなりの間お暇をもらっている。

このお暇の間に世の中がガラッと変わった。
一人の人間として、表現していく人として、昨日までの当たり前が当たり前で無くなってしまった。
確実に言えるのは、この数ヶ月間で価値観が刷新されてしまった。
これからは今までのやり方は通用せず、
新しい方法で生き残り、
かつ次世代に文化をつないでいかなければならないということだけが眼前に立ちはだかっている。
脊髄反射的な思考停止に陥らないように視点はなるだけフラットに保ち、今と少し先の未来とを見ていたいと思っている。悲観的にならないように、ヒステリックにならないように。

個人的にはここまで何があってもステージで演奏することから離れなかったし、手放してこなかったけれど(NANAみたい…)、これを機に少し距離をおいてもいいかなと思ってきている。

昔の話で申し訳ないけど、C-999というバンドでavexに所属していた。私もメンバーも、もうとうに大人で、ファンの皆さんも大人の方が多かった。でもありがたいことに中学生や高校生のファンのみなさんもいらっしゃって、ライブにも親御さんとご一緒に観に来てくださったりしていた。
私たちの曲を聴いて、実際に足を運んで下さっただけでもとても嬉しいのに、「わたしもドラムやってみたくなって始めました!」や「バンドってとても楽しそうに感じて、同級生とバンド組んでコピーはじめました!」と声をかけてくださったり、お手紙をいただいたりした。
私がやりたかったのは、つなげて行きたかったのはこういうことで、それができない今、できるポジションやバンドでない今、本当に続けている意味があるのか、続けていったとしてそういう未来を作れるのか、自問自答している。答えはまだ出ていない。

おこがましいね。

自分がそうであったように、誰かのスタートのきっかけになりたいと思ってここまでしぶとく辞めずに続けてきたけれど、いつの間にか脇道にそれて袋小路にはまってしまっている、というのが現状です。
あの頃のあの子はもうだいぶお姉さんになっているのに、私はかなり回り道をし相変わらずのところにいる。

長い長いお暇をいただいている。
お暇の理由と、これについては改めて書くと思うのだけど
その間何をしていたか、何をしているかと言うと
3月から一月半は毎日プレイリストをInstagramストーリーズで更新していたものの、音楽をしっかり聴いて向き合うことからは離れていた。
自分が本当に本当に好きで、好きだったものだけをずっと聞いていた。
4月に入ってからは本ばかり読んでいる。途中で投げ出した進級制作と卒業制作を作る回収の期間に入ったのかな。この数年間も本を読んできていたけど、その比ではない量を読んでいる。
そして、分断と多様性と均一化について考えている。

あとはずっとモーショングラフィック作って、アニメーションのキーフレームばかり打っている。
それもいいけど、練習パッド四分音符でいいから打てよって話なんだけど。

明後日は恩師の3回目の命日。
昨年は恩師のおかげで命拾いした。
もう一度でかいところで、欲を言えばAXよりもでかい所で、でっかい音出してもらいたかった。
3年前から、というか離れてからずっと思っていた。
教えてもらった大事なことは伝えていかなくてはならない。

答えはしばらく出そうにない。
恩師ならなんと言うだろうか。
ずっと考えている。

ずっと考えている。

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