渓流スピニングキャスト(Kキャスト)上達するために

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まず、この方法が正解だとは思っていません。
共感できる、参考になる部分だけ拾ってください。
合わない、違うと思う部分はバッサリ切り捨てていただいて構いません。
ただ、以下に記されている考えを知っているか、知っていないか。
その上で取捨選択しても遅くはないと考えています。

これは、サイドキャストが全く定まらなかったはじめが
23年オフシーズンの空き時間に練習しただけで
キャストできるようになった練習方法や考え方です。

さらに
「キャストうまいですね」
とまで言われるになった全てが以下に記してあります。

そして、人にキャストについて教えられるくらいになりました。
習得してあなたも困っている人に教えてあげてください。

どういうことを目指し
そのために必要なプロセスを理解し
練習していくと習得が何倍も速くなると考えています。

それでは本題に入っていきます。

闇雲に投げる練習をする前に、
理解しておかないといけないことを整理します。


弾丸ライナーキャストがベスト!!!

ほとんどの人はそう思っている印象ですが、そんな物は頭から消して下さい!


【目指すキャストとは?】

狙った場所に
ギリギリ届くキャスト
なるべく遅いスピード
可能な限りなく高く

ブッシュにギリギリ当たらない程度の高さで十分です。
無理に低弾道狙う必要なんてそもそもないんです。

この相反することを可能にするのが竿の反発を使ったKキャストです。
これをより可能にするために
ラインシステムの話もありますがここでは割愛します。

竿の素材による差異はなく、
グラス・カーボンどちらでも基本の考えは同じです。

① 竿の反発を最大限に利用する

冒頭にも書きましたが、低弾道、ライナーキャストは必要ありません。

数多くのキャスト解説動画を視聴しましたが、
共通している点があります。

・ライナーキャストでルアーの飛行速度が速い
・空中でルアーが回転している


という場合が多いです。

また、ロールキャストの解説が多いですが、
竿の反発を利用して投げる理解がないまま
ロールキャストを習得すると、低弾道、ライナーキャストになりがちです。

見た目的に、低弾道ライナーキャストを見ると

「おぉ、キャストすごい。カッコイイ」

と感じるかもしれませんが、
上記にも書いた通り

・精度が落ち
・ルアーの回転により着水時にフックがラインを拾う

現象が起きます。

そして、ロングキャストになると回転させる力が必要になり、力むことでより精度悪化・ルアーの回転を助長させます。

反発によるKキャストの目的は、

・ルアーの飛行速度を抑え
・着水音をなるべく少なくし
・ルアーをテールから落とす

ことです。

飛行速度を抑えることで、
着水待ちの状態でリーリングに備えることができます。

ルアーが回転することは飛距離のロスにつながります。
その状態で飛ばそうと思って、力を入れても飛距離は出ません。
120%のフルキャストも
90%で竿の反発を利用したキャストも
飛距離は大差がありません。

90%の方がすべてにおいて安定します。

だからこそ、ロッドを曲げる感覚というのが、大切になってきます。

「調整はテイクバックの強弱で行い、ルアーが勝手に飛んでく」

この感覚がとても大切です。

② フェザーリング(ブレーキング)の重要性

ここで言うフェザーリングは
ベイトリールのブレーキシステムと同じ考えです。

ベイトリールはダイヤルでブレーキの利き具合を自動で調整しますが、
スピニングリールはこれを人差し指で手動調整する必要があります。

手動であるがゆえに、
ルアーの初速を上げて着水間際にブレーキングを強め、意図した場所に着水させることも可能です。
(一般的にはフェザーリングと呼ばれていますが、キャスト後のストッピングはしませんし、意味合いとしてベイトリールのブレーキシステムのイメージなので以下ブレーキングと表記します)

しかし、上記は

・ルアーの飛行姿勢の悪化
・キャスト精度の低下
・着水音の増大
・リーリングの妨げ

などのデメリットが多く発生します。

☆キャストのみの距離感は必須条件

・5mのキャストをする場合
5.2mのキャストを行い、ブレーキングにより5mのポイントに着水させます。
目的のポイントより少し奥へキャストし、ブレーキング等による失速を考慮して目的の箇所へ着水させます。

7m届くキャストをして、
ブレーキングで5mに調整することはやめましょう。

上記のデメリットが発生しやすくなります。

ブレーキングのイメージとして
(数字はブレーキングの強さを示します)

**良い例**
キャスト→ブレーキング1~2→途中4~6→着水間際1~2→着水リーリング開始

**良い例**

**悪い例**
キャスト→ブレーキング5~7→着水間際8~9→ストッピング→着水リーリング開始

**悪い例**

悪い例ではせっかくブッシュ等に当たらない高さでキャストできたとしても、上図のように落とすことになり着水音が大きくなりがちです。

いい例のように自然に落ちるようにブレーキングすると着水が静かになります。
それが故に、最後に指で止めるストッピングはしないようにしましょう。

また、糸ふけが出てライントラブルになる可能性があり、ルアーの泳ぎ出しが悪くなります。
着水時に糸ふけがなくラインがまっすぐになるようにブレーキングするイメージを持ちましょう。

ブレーキングはあくまでも補助です。
キャスト自体で9割の精度を出すことが重要です。

ここからは①②を前提として
実際に練習したことを解説していきます。


【練習方法】

★キャストフォーム

正面から見たときに
・オーバーヘッドキャスト
 リールの位置が肩のラインと揃うのを基準
・フォアサイド
 拳1個〜2個肩のラインよりフォア側へ出る
・バックハンド
 ミゾオチ付近、肩のラインよりバックハンド側へ拳1個程度

垂らしの長さを統一し素振りして
手首が窮屈にならずに自由が効く場所を探します。

★陥りがちなパターン

竿に重さを乗せようとしてコンパクトにという意識が働きます。
拳の位置が体の中心へ行きがちなので、
スマホ等で自身を撮影しながら手の位置を確認すると現状の把握が捗ります。

私はフォアサイドの際に拳が肩より内側に入って練習していました。
竿の反発によるキャストを掴み始めていたときだったので、大きく修正する羽目になりました。

投げにくさを感じず、スムーズに竿を振れる位置を探してみてください。

★キャストが左右にズレてしまう

タラシ長さの違いにより同じテイクバックでも重みの乗り具合にバラ付きがあるからです。

テイクバックを怠ると
・オーバーヘッドキャスト
 長さ方向のズレが出る→手前に落ちる
・サイドキャスト
 左右方向のズレが出る→左へずれる
・バックハンド
 左右方向へズレが出る→右へずれる

上記の現象が起きます。
練習した際にどっちに飛ぶことが多いか確認して、テイクバックの善し悪しの判断目安としてみてください。

★対策として

タラシ短めの位置でラインを引き出して垂らしの長さを統一する。
あなたの持っている竿の調子により、
テイクバックによる竿の曲がり具合が違うので
普段メインで使うルアーを基準に垂らしの長さを探りましょう。

私はスプリーモのバイラ50h(5g)をメインにSHIMANOの竿を使用していますが
ラインを指で拾った状態で、垂らしの長さは20センチ程度です。

バットに張りがありティップが割と柔らかい調子の竿の場合、
垂らしはもっと短くてもいいと思います。
持っているロッドによって一番長く重みを感じられる垂らしの長さを見つけてみてください。

基準のルアーと重さの違うルアーを使用する際は
同じ垂らしの長さでキャストしても、投げられますがルアーが空中で回転することがあります。

・基準のルアーより軽めのルアー(3g程度)
 垂らしの長さを5㎝程度長めに

・基準のルアーより重めのルアー(7~9g程度)
 垂らしの長さを5㎝程度短めに

重さによる長さの使い分けをすると回転せずに真っすぐテールから飛んでいきます。

慣れてくると
タラシ長さに合ったテイクバック時の重みのノリ具合を感じることができるので早めにリリースするなど調整可能になります。

この差をなくすためにも、
最初は基本の垂らしの長さは統一して練習しましょう。


【いざ練習】

と、その前に。

まずはあなたは
テイクバックをしっかりできて
竿に重みを感じ竿で投げられている状態なのか?

「素振り」による確認をしましょう。

キャスト練習=目標物にめがけて投げてやるもの
みたいなイメージがありますよね。

確かに投げることを数こなすという事は大切です。
100回、1,000回、10,000回と数こなしていけば投げられるようにはなっていきます。
しかし「投げられるだけ」に陥りかねません。

ここからのステップでしっかりと竿に重みが乗るとは何かを掴み
投げられるだけから脱却しましょう。

まず
①ドラグを締めて
②垂らしほぼ0

でテイクバックしてみましょう。

テイクバックした時にフッと軽くなる感覚になる場所があります。
ここが竿が一番曲がっている場所になります。
この感覚をなんとなくでもいいので掴みしょう。この後の練習で必ず役に立ってきます。

それでは素振りの方法について解説していきます。

最初はオーバーヘッドキャストでの実践推奨です。
出来るようになったら、サイドキャスト・バックハンド・フリップキャスト習得キャストへ移行しましょう。

①  少し緩めのドラグ設定にする
テイクバックしたときに
ドラグが少し「ジィッ」と出るくらい。
出すぎず、出なさすぎずの微妙なドラグ調整ですが振りながら設定してみましょう。
テイクバックしたときに1回で3~5センチくらい出るくらいの設定です。

②  素振り(テイクバック)をする
この時に3回くらいで垂らしが出すぎて「振りづらいなぁ」と少し感じるくらいまで振ります。
①の設定だと3回振って15センチ位長くなっているイメージです。
振りづらいと感じてきたら、リールを巻いて垂らしの長さを戻しましょう。

だんだん垂らしが長くなっていくため、
同じ振りでも垂らしの長さによる竿に乗る重みの感じ方が変わっていきます。

ここで

・どの程度の垂らしの長さ
・竿に一番乗るテイクバック


上記2項目の目安を決め、
フォロースルーを入れなくても飛んでいきそうな感覚を掴みましょう。

詳細は以下のインスタグラムのリール動画を確認ください。

なんで素振りなの?

と思うかもしれませんが、
スピニングリールの特性上ベールを返せばフリーでラインが放出されます。
うまく投げられていても、投げられなくても前には何かしら飛びます。

例えば、、、
 目標物の近くにピンポイントで落とせた!

となった時に、

・テイクバックがしっかりできてうまく飛ばせた
・フォロースルーがうまく決まった
・たまたま飛んで行った

何が良かったかわかりません。
キャストは数こなしていくと、なんとなく狙った場所に落とせるようになっていくものです。

それを防ぐためにも、前提条件として
テイクバックにより竿に重みを乗せる感覚は掴めている。
という状態から練習をすると、

実際に投げた時に

・今はテイクバックが甘い
・竿への乗りが悪かった
・リリースのタイミングが悪かった
・フォロースルーを強く投げてしまった

等々失敗した原因がわかりやすくなります。

この竿に重みが乗る感覚がわかっているか、わかっていないかは必ず最初に身に着けてほしいです。
ここを飛ばすと本当に遠回りすることになります(はじめが遠回りしたので。笑)。

実際私もバックハンドキャストが投げられるけれど気持ちよく飛ばない。
という時に、いろんなフォームで素振りをしました。

・手の位置
・振り始めの構え
・テイクバックのしやすい位置
・一番竿に乗る振り方

これを色々試しながら繰り返すことで
気持ちよく飛ぶバックハンドキャストを身に着けることができました。

「あれ?キャストがおかしいな?」
と感じた時に修正するときに役に立つので必須で覚えておきましょう。


【いざキャスト】

基本はオーバーヘッドキャスト。
以下の感覚を感じられるようにやってみよう

①  ロッドを後ろに振る
②  ティップにルアーの重みを感じる
③  ルアーが弾き出されて勝手に飛んでいく


最初はうまく投げようとせずに、確実に竿に乗せて勝手に飛んでいくことを体感しましょう。

飛ぶ方向や精度は気にせず「反発で投げるとは何か」を感覚的に掴みましょう。

以下項目ごとの解説です。

①  ロッドを後ろに振る

手首だけを曲げロッドを後ろに振ります。
肘や肩ごと可動しないように注意が必要です。

よくあるパターンは肘を視点にしてテイクバックして振り下ろす。
上記インスタの素振りに出てきた「ジィーーッ」となってるキャストです。

こういうオーバーヘッドキャストをする人が多々見受けられますが、Kキャスト出来なくなるので手首だけ曲げるように意識しましょう。

②  ティップにルアーの重みを感じる

手首だけを使ってテイクバックできるようになったら
その際にティップに重みは感じられるけれど、長く乗る感覚がない
という事を感じるかもしれません。

既にロッドを後ろに振る段階で、長く重みを感じられていれば
③へ行きましょう。

まだ感覚がわからない場合は、
後ろに振った竿をどこかで止めなければなりません。

【止めるコツとして】
親指をフロントグリップに置くようにロッドを持ちましょう。
後ろに振った竿を親指で受け止める感覚で止めると
エネルギーがティップに伝わり、エネルギーをロスせずに乗せられることができます。

後ろに振った竿をこれ以上後ろに行かないように
「親指で押す」
というイメージです。

③  ルアーが弾き出されて勝手に飛んでいく

うまくティップに乗せられるようになったら
まずはフォロースルー(前に振る)をせずに、ラインから指を離してみましょう。
弾き出されたルアーが勝手に飛んでいくはずです。

最初は離すタイミングがバラバラなので、
上や下へ方向が定まらないと思いますがそれでいいです。
弾き出されるルアーが力を入れなくても飛ぶはずです。

弾き出される感覚がわかったと思うので、あとは

・テイクバックの強弱
・離すタイミング
・フォロースルーによる調整

を行います。

ここで大事なのはルアーの速度を上げないという事。
力を入れなくてもルアーは飛ぶので、力んで前に飛ばそうという意識をなくします。
距離に応じてテイクバックの強弱をつけるイメージです。

【キャストの流れ】
1 :テイクバック開始~重みを感じる
 1.5 :重みを感じながら前に振る
 2 :リリース

実際には流れで行うのでテイクバック開始~重みを感じたら、半テンポためてリリースです。
いちっ、ン、にっ
のイメージです。
言葉じゃ伝わらないと思うのでどういうことか下の動画をご覧ください。

オーバーヘッドの場合

サイドキャストの場合

ルアーは常に振っているティップの後ろをついていきます。
タメが短い場合や、竿を振ろうとすると、このバランスが崩れます。
ルアーが回転する原因になります。
イメージを掴むために、フリップキャストの練習をするのもいいかもしれません。

意識としては、竿を振る
よりも重みを感じている時間が長くなるように。
グラスロッドでも同様なので、基本的にどの竿でも同じように振ります。

感覚的な話ですが
テイクバックで溜まったエネルギーを前にやや弾く感覚。
フォロースルーもあるので、前にも多少振りますが
テイクバック8:フォロースルー2くらいのイメージです。

ここでいう前に振るというのは押し出す事ではないので注意が必要です。
上記動画を見てもらうとわかりますが、手首の位置は動いていません。
反発して戻る竿を自然にキャストしたい方へ向けるイメージです。

そして、投げやすいフォームで練習しましょう。

投げやすい=変な力みが無くなります

★精度を出そう

竿に乗せる感覚、ルアーが勝手に飛んでいく感覚が掴めたら、精度を上げる練習をします。

以下の手順でやってみましょう。

①直径20cmの目印の中にノーブレーキでキャストできるようにする(台やバケツでもOK)。
最初は山なりでもOK
いずれ低すぎることもなく、高すぎることもない弾道で感覚を掴む。
ノーブレーキキャストは単純に距離感の精度上げが目的です。

②キャスト→ブレーキングをして①を行う。

③狙う先に小さいテーブルやブロック等を置いて、その上に置く(乗せる)練習する。
これは着水を静かにさせる感覚を掴むためのもので、最初は必ずピッチングから始めます。

④それを垂らし長めのサイドアンダーロール、バックアンダーロールでてきるようにする。

ここの段階までは最後ストッピングで行います。
③④はルアーをテーブルに置いた時にストッピングした状態で糸フケが無くまっすぐにするよう心掛けて下さい。

距離は短→中→長と伸ばしていくといいです。
まずオーバーヘッドキャストから初めて、フォアハンド、バックハンドへ移行していきましょう。

着水同時リーリングはただクセ付けるだけなので1番最後にやれば良いです。
まずは反発で投げること、精度を上げることを主とします。

これで精度があがれば、ロッドは腕の延長みたいな感覚になります。

曲げたロッドの反発で勝手に飛んでくので、
前に振る力を調整するのでは無く、テイクバックの加減を調整するだけになります。

キャスト自体で精度を9割出すにはこの感覚が無いとできないので、
目測によるテイクバックの加減をしっかりと掴みましょう。


キャスト時のスタンスですが、正対して投げられることの方が少ないので
右足前、左足前、中腰、片膝、目の前に障害物がある等
いろんな状況を想定して練習するようにしましょう。


それぞれのキャストを詳しく解説

【オーバーヘッドキャスト】

基本中の基本。
まずこのキャストから練習することがベターです。
なぜか?

サイドキャスト・バックハンドキャスト。
どちらもオーバーヘッドキャストが右か左に倒れた状態と変わりません。
ここで反発により気持ちよく飛んでいく感覚、距離感をしっかりと掴みましょう。

ここで感覚が養えないと、サイドキャスト・バックハンドキャストへ移行した際に気持ちよく飛んでいく感覚の違和感に気付けません。

何百回と同じキャストを反復練習すると、なんとなく狙ったところに投げられるようになってきます。
キャストのみにフォーカスした場合、それでもいいですがキャスティングの競技を行っているわけではありません。

あくまでも、キャストはその先にある魚を釣るためのプロセスの一つです。

例えば:

・投げ方が窮屈だなと感じる
・ルアーを置きに行くキャストになる
・ブレーキングの妨げになる
・リーリングにうまく移行できない


こういう状況に陥ると、「投げられるだけ」で釣りの一連の動作としては不十分になります。
キャストした後の所作も含めてキャスト練習をする必要があります。

前置きが長くなりましたが、

★オーバーヘッドキャストのコツ

村田基氏も解説していますが、「後ろに振る」これだけ。

自分の背丈より短い竿を使うので、これがとても大切になってきます。
前に振ることでも当然キャストはできますが、ルアーを飛ばすことだけが目的ではありません。

前に振ることにより

・キャスト後のティップのズレ
・リール位置のブレ
・ブレーキングの妨げ
・ルアー飛行速度の増加


デメリットがとても多いです。

言い方悪いですが、
前に振るキャストは
手元がブレたらキャスト決まらないのは当然だと思ってます。

竿の反発により少ない力で最大限の飛距離を発揮できます。
何よりルアーの飛行速度を遅くできることに最大のメリットがあります。

上記のことから、オーバーヘッドキャストの重要性がわかっていただけるかと思います。

基本のオーバーヘッドキャストはすべてに通用することなので、
まずここをしっかりと身に着けていくと応用していく際にスムーズにいきやすいです。


【サイドキャスト】

オーバーヘッドキャストで反発による気持ちよく飛ぶ感覚が掴めていると思います。

練習する段階といて
オーバーヘッドキャストをだんだん右へ倒していきましょう。
いきなり地面と平行位のサイドキャスト目指さなくてOKです。

・スリークウォーター気味で手首の使い方
・投げやすい投げ方
・ルアーの軌道


を意識しながらだんだんと平行になるように下げていきます。

★サイドキャストのコツ

・脇を締める
・手の位置はなるべく身体から離す

これに尽きると感じます。

ここで言う脇を締めるとは、
ギュッと締める意味合いではなくあくまで自然体に。

イメージとして
タックルを持った手をこれ以上伸ばせない程度前に突き出します。
そして肘を引きます。

肋骨の斜めあたりに肘が当たるかと思います。
そのポジションがサイドキャストをする腕の位置になります。

肘の位置は身体よりも前に来ている感覚。
そして自然体に脇が閉まっている状態です。

手のひらの向きは(右投げの時)
スリークォーター気味の時
 左斜め
平行気味の時
 オーバーヘッドと同じくらいの向き(左向き)
 手首を後ろに引くイメージです。

平行になるにつれて手のひらも天を向くようにしてもいいですが
より自然体の手首の返しでキャストすると窮屈になりにくく投げやすいと思います。

「サイドロールキャストも覚えたいよ。」

と思うなら、

手のひらが上を向いたサイドキャストも並行して練習するといいと思います。

ロールキャスト時は割と手のひらが上を向くようになるのでスムーズに移行できるかもしれません。

ロールキャスト時は少し垂らしを長めにして、
回す力加減を調整するだけで前に振らないようにしましょう。


【バックハンドキャスト】

バックハンドもサイドキャストと変わらずスリークウォーター気味から平行くらいに倒していきましょう。
人によってはバックハンドの方が得意だと思う方もいるかと思います。

ここでも後ろに振る意識を忘れず。
そして、ティップを回さず気持ちよく飛んでいく感覚を掴みましょう。

★バックハンドのコツ

バックハンド
バックハンド側に倒していくときに、ティップから肘まで直線になるようにすること。
脇を締める意識は不要です。

当然平行になるにつれて、肘は開き気味になります。
平行の時の手の位置は、右乳首のあたり。
手首を返すイメージより、肘を突き出すようにすると真っ直ぐ後ろへテイクバックできます。
手の平は、地面を向くイメージです。

地面と平行まで手の位置を下げる必要性はないので、少し斜めくらいの感覚で問題ありません。

ロールキャストは、逆に肘を突き出さず、手首を引くようなイメージになります。
手首を引くと何もしなくても少しロール気味になってしまうので、意識的にロールさせなくてもキャストできるようになります。

もう一つのバックハンドもあります。

バックハンドフリップ

上記とは考え方が変わり、サイドキャストと同じポジションに構えます。
そして手首を自分の方に引きます。
手の平の向きもオーバーヘッドキャストを変わりません。
私の感覚ですが、フリップキャストをバックハンド側でやっているイメージです。

このキャストのメリットは
タックル自体が大きく動かないのでリーリング移行がスムーズです。

そして、ティップを曲げるという意味では
こちらのキャストの方がやりやすく、可動域が小さいため
ショートキャストは精度が上がりやすいです。

そのため

近距離はバックハンドフリップ
中距離以上はバックハンド

という使い分けもいいかもしれません。

もちろんどちらも近~遠距離狙えるので、
やりやすい投げ方を突き詰めていってください。
余裕ができたら、両方できると幅が広がると思います。

私は使い分けしています。


【フリップキャスト】

今までのキャストとは大きく違うことが一つ。
まず上に竿を振り下への反動をつけることです。
苦手な人も多いのではないでしょうか。

★フリップキャストのコツ

インスタグラムでも、実際にフリップを教えている動画があるので重複しますが(見たことない人は↓から)

いかに、下に振ったエネルギーを溜めて放出できるかです。

この下に振るエネルギーが足りなくて、
前に投げる意識が強く、手首ごと前に押すことで力を逃してしまっている方が多くみられます。

これはティップの反発によるキャストへの理解がないからだと考えています。

ベテランと呼ばれる方、
解説をしている方でもきれいなフリップキャストができている人は少数です。

簡単にティップを曲げる方法として下へ振った際に
グリップエンドを前腕に当てるようにすると簡単にティップへ重みが乗ります。

渓流ロッドはショートグリップの物が多いため有効な手段の一つです。

そしてリリースするときは、決して手首を押し出さないこと。
手首の位置はキープです。

あとは勝手にルアーが放出されます。


竿で投げる感覚が、掴めていない場合は理解が深まらないかもしれませんが
わかると本当に気持ちよく簡単に飛ぶので理解を深めていきましょう。

フリップキャストは精度も上げやすく、
ブッシュ下へキャスト出来る有効なキャストになります。
飛距離も出ますし、このキャストができるかできないかで釣果に差が出てくると感じます。


【練習する順番】

①  オーバーヘッドキャスト
②  フリップキャスト
③  サイドハンドキャスト
④  バックハンドキャスト


の順番で身に着けていくといいかなと思います。

★何を投げて練習すればいい?

キャスト練習するルアーは実際のルアーを使用するといいです。

フックのウエイトによる空気抵抗も欲しいので、
スプリットリングを3連結させたものをフックの代わりに付けましょう。

これでよりリアルな状況で練習できるかと思います。

より実釣に近い形で練習することで、実釣時に感覚のずれがなくなります。
リップの折れたルアーや、キャスト練習用のおもりはやめましょう。
空気抵抗がなく、ルアーが飛びすぎてしまうので感覚が狂います。

近くに水辺があればベターですが、なかなかそういうわけにもいかないので
公園の芝生やグラウンド等の広い場所が推奨です。

周りに注意して練習を行ってみてください。

★一通りこなせるようになったら

練習のための練習にならないようにいろんな体勢から投げてみましょう。

・ベンチに座って投げてみる
・膝をつけて投げてみる
・スタンスを変えて投げてみる


思いつくものなんでもいいのでやってみましょう。

私が竿を握れないときによくやっていたのは、

・軽いホウキを振る
・空のペットボトルを振る
・ペンを振る
・スポンジの棒を振る

なんでも振りました。

長さ、質量様々なものをテイクバックすると、手首の使い方がうまくなります。

テイクバックの強弱、重みの感じ方で飛距離の調整をしています。
私はスプリーモのバイラ50h(5g)、50xh(7g)で釣りを組み立てていますが、
様々なメーカーの同じウエイトのルアーを使用して釣りをする人もいます。

例えば同じ5gのルアーでも、メーカーによってバランスが違います。
同じ感覚でテイクバックしても、同じように飛んでいきません。

この微妙な感覚の違いを体に覚えさせるという意味でも
質量や長さの違うタックル以外の物を振る練習するっていうのも
テイクバックの感覚を養う練習につながります。

野球選手がバットではなく物干し竿を振ったりする感覚と似ています。
闇雲に竿を振る事では気付けないことも出てくるはずです。

今思うとこの時間が大切だったように感じます。


【まとめ】

上記の練習をしていると、フェザーリングはあくまで補助で、
9割はキャスト自体で精度が出る事が分かると思います。

だからこそ、ロッドを曲げる感覚というのが、
いかに大事かを痛感できるはずです。

テイクバックの強弱加減で飛距離が定まれば、
ブレーキングもホント微調整で済みます。

「あのボサのキワキワに落としたいなぁ。でもミスればポイントを潰してしまう。」

といった失敗できないプレッシャーから

「あのキワキワに落とそう→着水待ち(勝手にそれなりに狙った近くに飛んでいく)」
程度しか考えなくなり、

・ブレーキング
・着水後のリーリング
・トレースコース

など他に集中できます。

あとはポイント潰しを嫌い過ぎない事です。

上記の不安から、どうしても得意なキャスト選択し無理な方向から狙うくらいなら狙いすぎて潰してしまったほうがこの先に活きてきます。

チャレンジした結果の失敗は、必ずプラスに働きます。

チャレンジせずに失敗した結果は苦手意識を植え付けるだけです。

これは私にキャストを教えてくれた方からの言葉ですが

「数をこなせば絶対に自信になります。
自信が勇気をくれて、勇気が挑戦させてくれて、
その挑戦(チャレンジ)があってこその成功です。」


こういう今までのキャストの考えがあって、釣れた魚から釣った魚へ変わっていきます。
今回はキャストに限った話ですが、真の「釣った」という表現はいろんな本質を理解していないと言えないのかもしれません。

こうして釣った魚は、
魚の大小にかかわらず釣果に満足できると信じています。

この反発キャストは闇雲に練習しても到底たどり着けない領域です。
実際自分も最近やっと8、9割できているかな?というレベルです。

出来てないのに偉そうな表現もありますが、
以上がKキャストを習得するためにやったこと、考え方になります。

キャストするだけでニヤニヤできるくらいになれることを祈っております。



ここから下は大したこと書いてありませんが
読んだ内容にもし満足いただけましたら
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