半幅帯の本。
皆さんこんにちは。本日は曇っていまして涼しいですね。暑いよりは良いのですが、何を着ようか迷ってしまう気候です。単衣袷もそうですが、色や柄などで何を着ようか迷うのではないでしょうか。そんな迷いながら着物を着るって、良いですよね。迷いながら、良い着物を探していくのは、人生そのものみたいな気がして、感慨深いものがある私です。
さて、本日は、良くこのノートWEBサイトでも言われるんですけど、読んだ本の感想をノートに書いて見ませんか、といわれるので、それを書いてみます。でも、感想というより、評論みたいになるかもしれないけど、お付き合いくだされば嬉しいです。
最近よく、本屋などで見かけるのが、半幅帯の本。いろんな帯があるけれど、半幅帯の本はよく出版されているようです。ちなみに半幅帯の定義は、幅15から18センチの、袋帯の半分の幅ということになっていますが、最近は20センチ近くもあるようです。いくつか半幅帯の本を手にとってよんでみましたが、どの本も、以下のような、特徴があると謳っています。
1.簡単に結べて、個性的な結び方が多い
2.どこへでもつけられる。
1についてはまあそうかなとおもいます。実際、半幅帯は確かに個性的な結び方がおおく、本にはいろんな結び方が考案されています。なかには、椅子などに座ったら壊れてしまうのでは、と思われる結び方もあり、本当に実用的なのか、疑問に思います。確かにおしゃれな結び方もあるけど、変な結び方より、文庫やキャンディー結びなどのほうが、渋い着物には合うのではないかとおもいます。
次に2についてですが、これは根本的な間違いです。確かに豪華な半幅もありますが、パーティーに使ったり、コンサートに使ったりしても良いということは絶対にありません。これは、国立劇場で半幅帯で行ってしまったときに、お叱りを受けましたので、実証済みです。本によっては、黒留袖に半幅帯を、なんて書いてある本もありましたが、正直力が抜けてしまいました。やはり、振袖や留袖、訪問着などでは、半幅より袋帯のほうがずっといいです。あるいは丸帯を使うこともあるでしょう。あくまでも、半幅帯はカジュアル帯。コンサートとか、式典、パーティーなどの、礼装を要求される場所にはまるで向かないのですよ。
そんなわけで、半幅帯の本というのは結構な間違いが多いなあというのが私の感想です。時代の流れかも知れませんが、どんな用事でも使える、という言葉を本の中でみますけど、実際にその現場に行くと、半幅帯はだめ!と注意する方も、多いのです。だからねえ、そこら辺を明確にしてくれると、ありがたいんですけどね。
さらに、気になるのは結び方のこと。なんだか個性的な結び方が載っていて、それでパーティーにいこうとか書いてあるんですけど、先ほども言いましたとおり、半幅帯はパーティーウェアではありません。もし、半幅帯しか帯結びができないよ、という方がいましたら、袋帯を作り帯にしてもらうなどしたほうが安全です。その方が、帯を気にすることなく楽しめるのではないかなと私は思います。私個人の意見なので、あまり役には立たないかもしれないけど、半幅帯はやっぱりカジュアルにしたいものですね。
そう言うわけで、半幅帯の本は役に立たないわけじゃないけど、過信し過ぎては行けないかな、というのが私の意見でした。
ちなみに私は、外出着としている場合は、袋帯や洒落袋帯、昼夜帯を利用しています。
半幅帯は、あくまでも、普段着ようですね。
最後に、よく使う半幅帯を紹介しようかなと思います。
小さな水玉が入った半幅帯です。
まさしく普段用で、かわいい感じ。結び方は文庫にしています。
こちらは少々風変わりな感じの半幅帯。こういう風変わりな半幅帯も流行っているようですね。普段着にしか使えないけど、ちょっとおしゃれにしたいときにはいい。
そんなわけで、今日は半幅帯の本をお伝えしました。
本日のお話はここまで。とっぴんぱらりのぷう。