意外に色無地は、、、。
皆さんこんにちは。最近は雨がよく降って困る一日になりました。梅雨の季節といいますが、最近は雨というと、すぐ避難ということになりますので、何か変わったなという感じがします。それは同時に、生きづらいということにもなるのでしょう。何でかなというか、穏やかに雨が降っているのを眺めているという光景も過去のものなんでしょうね。
さて、本日の着物の小話は、色無地のお話。色無地の定義を話しますと、柄を入れないで黒または白以外の一色で染めた着物のこと。ペーパーテストで書けばまずこれで正解ですね。でも、テストに出る答えを覚えていればいいかというほど、着物は単純ではないのです。とりあえず、本日着用した色無地をあげておきます。
本日の色無地は、この写真でははっきり見えないかもしれないですけど、麻の葉の地紋がある色無地です。実はこの地紋というのが色無地の格を左右する厄介なもので、全体にびっしりと地紋が入っている色無地もあるし、そうではなくて所々にしか地紋が入っていない色無地もあります。更に、素材も紋綸子、紋意匠、一越、紬など様々です。色無地を入手したいのであれば、まず、次の事を考えることが必要です。
1.フォーマルか、カジュアルか?
地紋がびっしりあればフォーマルで、そうでなければカジュアルです。
2.着用目的はなにか?
お稽古事などには紬などの軽い生地の色無地は使ってはいけませんし、逆に、気軽なところでは敬遠される可能性もあります。
3,対象年齢は?
袖の丸みのある元禄袖であれば、若い人用。角ばっていれば年配者向き。
この3つをしっかり押さえて買うようにしてください。
幸いなことに、今は着物も数百円で入手できる時代になりました。
そうなると、気軽に買えるのはいいのですが、決まりを守ってしっかり着る人が増えないという実情が気になります。
もちろん新しい着方もあるんでしょうけど、やはり格が発生するのは着物ならではだと思うんですよ。
だからそれを忘れないで、生活していきたいね。
着物を特別視するにしても、普段着とするにしても、ちゃんと着物と言うものはどこに着ていけばいいのか、あるいは対象年齢がどれくらいかなど、ヒントとして与えてくれるものを持っているはずです。たまに、そうじゃないのもあるけれど、それは論外。まず初めに、きちんと着られる着物を選んで買うようにしましょう。
そういうわけで、意外に色無地は簡単そうに見えて実は難しい着物なのです。柄がないからすぐわかるでは済まされません。もっとそれに隠された、意味やメッセージを知るとうんと面白くなりますよ。
それでは今回のお話はここまで。とっぴんぱらりのぷう。
拝読有難うございます。何かの参考にしてくだされば嬉しくもいます。