中田裕二は確信犯だから気をつけろ!
どうも、考える犬です。
突然だが、先日「宇多田ヒカルと藤井風ってなんか似てない??」という記事を書いた。その記事がこれ↓
で、その時ふと
「じゃあ椎名林檎と近い歌手って、誰だろう??」
と思ったんですよ。
(林檎姐さん。キマりすぎだろ。)
誰もが認める、日本を代表するトップアーティスト。彼女の活動はもはや広すぎて、傾向をまとめるのが難しいけれど…
あえて挙げると、男女の情念を歌う妖艶な魅力に、ロックと歌謡曲を感じるサウンド。それに異次元の自己プロデュース力というところか。
あの林檎姐さんと近いアーティスト…
少し悩むが、僕は中田裕二を挙げる。
(狂おしいほどビジュが良い)
というわけで、今日は中田裕二さんの話。
最初に言っておくが、彼はやばい。
息をするように簡単に女性を沼へ引き摺り込む様は、もはや人の姿を借りた悪魔。それも淫魔とかの性欲を司る系のやつである。
今日はそんな彼について分析します。
それでは参りましょう!
1.来歴
まず、彼のミュージシャンとしての来歴について。
彼は最初からソロで活動していたわけではない。もともとは「椿屋四重奏」というバンドの、ボーカリスト兼ソングライターとしてデビューしている。
2000年代初頭、邦バンド界隈がにわかに活気づいたタイミングがあって、この時に椿屋四重奏もまた登場した。彼らの特徴はロックサウンドと「和」を意識したメロディを意識的に融合したことだろう。
それがどういうものか、↑の曲を聴けば理解してもらえるのではないかな。なんというか、激しめのロックと同時に歌謡曲を感じませんか??
中田裕二の艶やかな歌唱も相まり、同世代のフジファブリックや凛として時雨といったバンドと共に、椿屋四重奏は着実に知名度を上げていった。
…しかし2010年、突然の解散。
これにより中田裕二は、ソロ活動に舵を切る。
バンド時代の切迫した危うさも魅力的だったが、ソロになった彼もこれまた良いんですよ…なんというか、余分な力が抜けて大人の余裕と色気が増した気がする。
結果として、世の女性を日々コツコツと沼に引き摺り込んでいる。
そんな非常に危険な存在となった中田裕二。
次は、彼の特徴を見てみましょう。
2.特徴
さて、では彼の特徴について。
先にキーワードを並べます。
ずばり、
①かっこいい、②エロい、③いかがわしい。
以上です。
この辺りはもう、見てもらったほうが早い。
椿屋時代の楽曲で、「恋わずらい」
どうすか、これ。
なんつー声してるんだよ…
先に述べた意味がわかっていただけるだろうか。
というか、サムネの時点でエロいってどういうことだよ。
マイクスタンドをそんな風に持ってはいけません!!!
彼を語る上で特筆したいのは、自己プロデュースの巧みさ。
この辺り、冒頭で「椎名林檎に似ている」と語った所以である。
(自己プロデュースの鬼。椎名林檎)
彼の音楽って、「大人の切なさ」とか「男女の情念」といったテーマが多いんだけど、彼を構成する全てが見事にその方向を向いてるんだよね…。加えて、自分がどう見えるかを100%知り尽くしてる人だと思う。
例えば、そのルックス。
格好いい、かわいい、あざとい、そしてエロい。
女心をくすぐる形容詞を全て内包したような、悪魔的ルックス。
こんな人が、エロい音楽やるのはずるいよ…
例えば、その声。
なんつー声してるんだよ(2回目)。
歌唱力はボイトレで得られるかもしれないが、声質はそうはいかない。多くの場合、天性のものである。聞いてほしい、シルクのような滑らかさと、カラカラに渇いた切実さが同居した、唯一無二の声。歪な男女関係を歌うのにこれほど適した声はない。
それに、この歌い回し。
どこで拾ってきた?その歌唱法…
気になって彼が影響を受けたというアーティストを調べてみたんだけど、それがこの人たち。
うん…はいはい。
わかるよ。どれもエッセンスは感じる。
でも、誰にも似てないんだよな…
強いて言えば少しだけASKAを感じるか…?
これ、マジで不思議である。
個人でこの歌唱法に辿り着いたのだろうか??
だとしたら、「こう歌えば、なんか世の女性に刺さるんじゃないの?」というアンテナが研ぎ澄まされすぎである。
断言する。こんな奴、世に放ってはいけない。
いや…むしろ、彼が歌手で良かったと言うべきか。
もし彼が歌手でなくその辺をブラブラしていたら、確実に彼によって人生を狂わせられる女性が多数存在しただろう。そんな気がする。
最新アルバムのイメージより。
いかがわしすぎて最高。
3.サウンド
さて、次はサウンドについて。
彼のサウンドのルーツとしてよく挙げられるのが、先述のロック、歌謡曲に加え、AORというジャンルである。
AORとは「Adult-Oriented-Rock」の略で、ざっくり解説すると「大人がリラックスして聴ける、ソフトでメロウなロック」。
さらに僕の偏見を言うと、「80年代アメリカにおける、大人の男が女を口説くのにちょうど良い音楽」というイメージである。
(AORといえばこの曲。大人のラブバラード。)
…つまり、ソングライティングや音作りも「色気」という概念と非常に関連が深い。ここから言えるのは、「声」、「ルックス」といった彼を構成する要素はもとより、その音楽的な関心もめちゃくちゃこの方向に特化しているってことだ。
…つまり、生まれ持った素質と彼のやりたい音楽が完璧にマッチしており、それをこの声とビジュで歌うことで、アイコンとしての説得力も抜群。
は????
そんなのもう最強じゃん…
ご紹介します。
センスと戦略を兼ね揃えた、モンスター確信犯。
中田裕二です。
4.おすすめの楽曲
では最後に、独断と偏見で選ぶ彼のおすすめの楽曲を紹介したい。
絞りに絞って、3曲紹介する。
ではいきましょう!
1.誘惑
初めて彼を聞くなら、この曲が間違いない。
いわゆる「丸サ進行」と呼ばれる、「丸の内サディスティックと同様の、中毒性の高いコード進行」を用いた楽曲。当然彼の声との親和性とも抜群だ。
歌詞のテーマも「歪で哀しい男女関係を女性目線で歌う」という、なんつーか「特製ラーメン、ネギメンマチャーシュー味玉全部乗せ」くらいに性癖をブチ込んだ一曲。
視聴後は、しばらく消えない幸福な胸焼けに浸ってほしい。
2.朝焼けの彼方に
個人的に、彼の曲の中で最もAORを感じる楽曲。
優しい、美メロ、スローバラードという癒しの条件が揃っているのに、なぜか視聴後モヤッとしたものが胸に残る、なんとも不思議な楽曲。
…それにしても、彼が朝を描くと「空気の澄んだ爽やかな朝」ではなく、「眠れぬ夜を独り明かした気だるい朝」になってしまうのは何でだろう。
どう転んでもエロい男。
もう一種の特殊能力では…?
3.紫陽花
椿屋時代の楽曲。…だけど、取り上げずにはいられなかった。
あまりに名曲すぎるから。
何とこの曲、椿屋四重奏の1stシングルである。
それにも関わらず、椿屋時代はもちろん、ソロになってからも折に触れて歌われている、彼自身も相当思い入れの深いであろう楽曲である。
今聞くと声や音作りには若さを感じるものの、その核になる世界観、サウンドは既に完成されていると感じる。
自分がレコード会社の人間だったとして、もしこんな色気、ルックス、声、そして完璧な楽曲を持ち合わせた新人が現れたら、急いでデビューさせただろう。絶対売れるもの。こんなの。
でも…
今思うのは、ちょっとだけ、椿屋として活動を続けた彼の未来も見てみたかった気もするな、と。もちろんそれは存在しないifだけど。
5.総括
…ということで、今回は中田裕二さんを分析してみました。
彼がどれほど由々しき存在か、少しでも伝わったなら幸いである。本当、天は彼に何物与えるのか…
ちなみに近年の彼は、「やたら色気のある兄ちゃん」から「どう見ても危険なイケおじ」に進化の兆しが見えて、これまた穏やかでは無い。しかしそんな彼の変化を見つつ酒など飲むのも、ファンにとってはまた一興である。
あと、最後に一つ言っておくと…
仮にタイトルのとおり、「中田裕二は確信犯だから気をつけたほうが良いですよ」と警告したとして、既にこの沼には「それで良いんだッ!!!」と、彼の全てを受け入れる猛者しかいない。
つまり、この忠告は初めから無駄である。
というわけで沼に浸かった皆様におかれましては、引き続き裕二の魅力に心ゆくまでトリップして頂きたい。僕もそれに遅れず追従する意向である。
…といったところで、今日はこの辺で。
それでは!
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