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藤井風のTiny Desk Concertが僕らを幸せにする理由
こんにちは。考える犬です。
えーと、以前執筆した藤井風さんのボーカル分析記事ですが、なんとnote公式様に取り上げられ、おかげでたくさんの人に読んで頂きました。
"ふつう→「ドレミファソラシド」
— note@10周年🎊 (@note_PR) April 17, 2024
藤井風→「ドレレ♯ミファファ♯ソララ♯シド」"
一般のポップスと比べて、彼の歌唱法が際立つ理由を探ります。
「藤井風の曲、歌うのむずっっ!」から紐解く、彼の異次元ボーカルスキル|考える犬くん@音楽の話をしよう @masu_otobanahttps://t.co/S8nwokQHIT
嬉しい…
なので今日は藤井風のTiny Desk Concertの話をしようと思う。
"tiny desk concerts JAPAN"
— Fujii Kaze Staff (@fujiikazestaff) April 11, 2024
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藤井 風が出演した
tiny desk concerts JAPAN フルバージョンが
4/12(金) に、NPR Music YouTubeチャンネルで公開🎧https://t.co/o0TNnOhIO5 pic.twitter.com/Cob8toW8bH
…良いよね。
もう散々言われてることだけど、本当に良いよなぁ。見るたび幸せになる。
いつもの記事より、さくっと書いてみるよ。
まずシンプルに、「レアなものを見られる」という嬉しさがある。…というのも、アーティストのライブでは、演奏以外の音が「再生」されていることが意外と多い。それはビートであったり、ストリングスであったり、はたまた重ね録りしたコーラスであったり。いずれにせよ「予め録音されたものを流し、それに合わせて演奏する」というライブは、近年珍しいものじゃない。
これは言ってみれば、技術の進歩に伴い簡単に華やかな音色を出せるようになったということ。それと同時に、我々リスナーの耳が肥えて、そういう音楽じゃないと物足りない→演者はそうせざるを得ない ということだ。それはしょうがないと思う反面、ライブ好きからするとちょっと寂しさもある。…やっぱり、演者が出した音を直で感じたいもんなぁ。
その点、今回のTiny Desk Concert。
正真正銘、「画面に映る人の出す音だけで構成された音楽」である。それだけでなんだか嬉しい。それも、演者は皆一流のプレイヤーであり、そんな彼らが音を出し、その音に別の誰かが呼応する。そうしたひとりひとりの表情が、リアルタイムで見れる…いやもうそんなの、極上の映像に決まってる。さらに、それを丸ごと真空パックしたこの動画。鮮度100パーセントである。美味しくないはずがない。
ここらで、今回のバンド構成を見てみよう。
藤井風: lead vocals, keys
Yaffle: keys
DURAN: guitar
勝矢匠: bass
工藤誠也: drums
Yo-Sea: vocals
にしな: vocals
実はこの構成、ライブサポートとしては決して大編成ではない。ホーンもストリングスも無いし。弾き語りが1、大型ライブの編成が100とすると、50くらいといったところか。現在の藤井風の音楽を表現するのに必要十分な編成が、これなのだろう。
なんか…良いよね。
「CD音源の再現ではなく、ミニマムに藤井風の音楽の本質を届けよう」という気概が感じられる。それはリアレンジの多さからも窺える。
たとえば、「きらり」。原曲は一定の4つ打ちのビートが心地よいが、この編成でそれをやるとドラムは延々バスドラキックマシーンとなり、腱鞘炎待ったなしである。ボーカルもやや忙しい。
(きらり:14:49~)
(ガーデン:4:55~)
…これを大胆に16ビートにすることで、バンドが有機的に繋がり、さらに藤井風自身はゆったりしたグルーヴの中で、自由を得る。…めちゃくちゃクレバーな編曲だ。と同時に、「みんなでめいっぱいこの1曲を楽しもう!」というスタンスを感じる。
「ガーデン」では、歌い出しは藤井風ただ一人の弾き語りでスタート。弾き語りとは、奏者の色が最も色濃く出せる奏法だが、その一方でやることが多くて忙しい。集中力も要する。よって、彼の独奏に一人ずつ奏者が入るたびに、藤井風が自由になってゆくのを感じる。コーラス2名が入ると、もう歌の節まわしで遊び始める。2番の頭で一気に全員がインすると、とうとうピアノからも解き放たれ、身振り手振りで魅了する。フロントマンと、それを支える仲間たち。素晴らしいチームワークだ。
実際そうした役割付けは、プロデューサーのYaffle氏がキーボードで参加していることからも窺える。キーボード2枚という編成だが、役割は重複していない。ギターで言えばリズムギターとリードギター。Yaffle氏が主に土台となる演奏を一挙に引き受ける。藤井風は基本はお任せ。…かと思えばここぞというときに、おもむろに極上のフレーズを奏でてみせる。そんなシーンが多いのである。
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こういった役割分けや周到な仕掛けは、この日演奏した全ての曲に見受けられる。そこに共通するのは「今日奏でる音楽をめいっぱい楽しもう」という姿勢と、「我々で藤井風を自由にしてあげよう」という献身だ。全員極上のスキルを持つメンバーなのに、個人のエゴなど全く出さない。全員が、藤井風というフロントマンが最も自由に、そして最も魅力的になるように、丁寧に自分の音を紡いでいるのである。
そういうのって、きっと伝わる。
言葉にせずとも。音楽に詳しくなくとも。
だから僕たちは、心を打たれる。
…この「Tiny Desk Concert」、多くの人が心惹かれる理由は、そういうことじゃないかなと思ったのである。
この映像は、見る者を幸せな気持ちにする。
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いや、本当に良かったよね、Tiny Desk Concert。この先何度でも見ると思う。本当に良い音楽体験をプレゼントしてもらったなぁ…。
今日はこんな感じでした。
それでは!
Xやってます。↓
マジで良いよね。
— 考える犬くん (@masu_otobana) April 19, 2024
この週末もっかい見てみませんか??
新記事「藤井風のTiny Desk Concertが
僕らを幸せにする理由」#藤井風 #Tinydeskconcert #きらりhttps://t.co/ZQX3WPBqWR
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既に記事有り(もっと書きたい)
→藤井風、Mr.Children、山崎まさよし、秦基博、ゴスペラーズ、カーペンターズ、L'Arc~en~Ciel、BUMP OF CHICKEN
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