🇩🇪留学で得た自由、帰国後の停滞：そこからどう動き出す？

異国転生

ドイツに降り立った時、知っている日本人はたった一人、そして大学の教員が数名いるだけ。友達もなく、まるで人生をリセットしたような感覚でした。こんな状況に置かれたからこそ、すべてが「自分次第」という現実に直面したのだと思います。それまでの人生は、勉強さえ頑張っていれば、自然と道が開かれていくように感じていました。けれども、自由を手にした途端、何をしていいかわからず、むしろ空虚さを感じていたのです。

でも、ある瞬間に気づきました。「自分の人生は自分で選べるんだ」と。そんな時、私が影響を受けたのは、ある友人でした。彼女はスポーツを楽しみ、ピクニックに行き、映画を見て、さらにはアフリカでミツバチの保護をするインターンに参加していました。彼女の姿は、自分で道を切り開きながらも楽しんでいるように見え、とても刺激的でした。何よりいつもとっても楽しそうでした。そんな生き方がしたいと思いました。

その人と作った白アスパラにオランデーズソースを添えた料理「Spargel mit Sauce Hollandaise」

それからは、自分もいろいろなことに挑戦しました。絵を描いたり、友達に誘われてラグビーをしてみたり。標高2000mで行われたスノーラグビーなんかにも出場しました笑。すべてが思い通りになるわけではありませんでしたが、「面白そう」と思うものは自然と見つかっていきました。

帰国後の停滞感と実家の魔力

日本に帰国してからは実家で過ごし、あの刺激的な日々とは少し離れてしまった気がしますが、ドイツに行く前よりは確実に心が軽やかになっています。でも、実家の「快適さ」の魔力には少し困っています。安全で居心地が良い反面、そこから抜け出すのにはちょっとした勇気が必要なんですよね。

たぶん、一番手っ取り早い方法は実家を離れて一人暮らしを始めることかもしれません。環境を変えることで、自然とアクティブになれるように思います。少なくとも、私はそのままではぬるま湯に浸かり続けてしまいそうですから。