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【パイオニア】青白コントロールでのイゼットフェニックスとの戦い方
はじまりはこのマトリクスからだった。
📈Dreamhack Atlanta Events Winrate Matrix
— MTGdecks.net 🔥 (@MTGdecks) December 18, 2023
We have aggregated all the matches from over 30 events this weekend!
13349 Matches
It seems that Abzan Amalia and UW Control are the new decks to beat after the bans?
Full matrix:https://t.co/6cNe7KshiU
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青白コントロールがイゼットフェニックスに勝率43%と結構負け越している……?
私が青白コントロールを使っている時、イゼットフェニックスは有利な相手であり当たりたいデッキと感じていたので意外な内容だった。
143マッチなのである程度のブレはあるとは理解しているものの、それでも43%という数字には大変驚かされた。
そこでTwitterでこれまで使った事のないアンケート機能を利用してみよう、ということでアンケートを取ってみた結果、200票で有利51%不利49%という結果になった。
ツリーにあるマトリクスによれば青白コントロールはイゼットフェニックスに勝率43%(126マッチ)という数字がついていますが、実際のところどうなのか気になるのでアンケートです。 青白コントロールはイゼットフェニックスに不利だと思いますか? どちらでも理由があればリプください!
— へいか (@enzyutuheika) December 24, 2023
予想より差がほとんどつかなかった結果になったことから、私が青白コントロールを使う上でイゼットフェニックスに対してどのように意識しているかを書き連ねていこうと筆を取った。
いつもの如く全文無料である事をここに記する。
■青白コントロールがイゼットフェニックスに有利である理由
・採用カードがいずれもイゼットフェニックスに有効
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単体除去の《冥途灯りの行進》《失せろ》は《帳簿裂き》に対する回答であり、《ドビンの拒否権》は《宝船の巡航》を絶対に通さない一枚として効果的。
プレインズウォーカーの《放浪皇》も《弧光のフェニックス》への追放手段であり、《帳簿裂き》の対処手段として機能する。
片割れである《ドミナリアの英雄、テフェリー》もプレインズウォーカーに対する除去が1~2枚程度しか採用されていない《塔の点火》のみであるため、次ターンまで生き延びやすい。
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全体除去である《至高の評決》も「打ち消されない」という効果により確実に除去を遂行することもでき、《告別》に至ってはリソースである墓地もろとも追放することで大きな減速を図ることができる。
このようにメインボードではどのカードにも明確な役割があるのが分かる。
逆にイゼットフェニックス側は《焦熱の衝動》《稲妻の斧》《塔の点火》といった軽量除去が腐るため、その点でも有利と言える点だろう。
・《ドミナリアの英雄、テフェリー》《告別》という明確なゴールがある
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これはイゼットフェニックス側からすれば通したくない一枚であり、《呪文貫き》があるのであれば構え続ける必要がある。
ここで動きを制限させることができる、という点は有利である理由の一つとして挙げられる。
これらは大振りなソーサリーの動きである関係上、カウンターには弱いもののメインボードでは《否認》といった確定カウンターがないため、それを意識すれば通すことができる。
・サイドボードでイゼットフェニックスに対してクリティカルなカードを採用できる
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青白コントロール側は墓地利用を一切許さない《安らかなる眠り》を筆頭に、ドローを許さない《覆いを割く者、ナーセット》、《弧光のフェニックス》の復帰を許さない《神聖なる月光》などがある。
挙句の果てにはターンを返した時が最後、そのままゲームを終わらせる力を持つ《船砕きの怪物》まで控えている。
さらに補足するならば《安らかなる眠り》は2マナと軽く《ドビンの拒否権》等のバックアップで唱える事ができ、かつエンチャントであるため一度着地すればイゼットフェニックス側は対処が困難な一枚。
2マナの白いインスタントである《神聖なる月光》は《弧光のフェニックス》を戻らせるためにスペルを3回唱える関係上、カウンターに使えるマナが限られている。
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フィニッシャーである《船砕きの怪物》に至っては《稲妻の斧》2枚でなければ対処不可能。サイドボードでは枚数を減らすため、より対応が困難になるだろう。《天上都市、大田原》のバウンスもただの一時しのぎ。
このように、いずれも対処が困難であり一回通ってしまうとゲームの天秤を大きく傾けさせるクリティカルな一枚となっている。
その一方でイゼットフェニックス側はどうだろうか。
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墓地対策を乗り越える《弾けるドレイク》は《方程式の改変》《神秘の論争》に刺さり、着地できたとしても《失せろ》といった除去の的になる。
2マナと軽く動ける《若き紅蓮術士》もサイドで増量した《神秘の論争》《軽蔑的な一撃》を無視する全体除去の《至高の評決》が存在している。
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プレインズウォーカーである《崇高な工匠、サヒーリ》も《方程式の改変》《神秘の論争》に加えて《ドビンの拒否権》があり、よしんば着地できたとしても《失せろ》によって回答札が多い一枚となっている。
このように青白コントロール側のクリティカルかつ対処が難しい札に対して、イゼットフェニックスは墓地に頼らないサブプランがいずれも青白コントロール側の既存の札によって対応されやすい。
これも青白コントロールが有利である理由の一つとして挙げられる。
・サイドボードの優位性
イゼットフェニックスの3ターン目《帳簿裂き》+1マナキャントリップで謀議誘発は定番の動きだが、青白コントロールとのサイド戦では返しに《安らかなる眠り》を置かれる危険性があるため、下手に動けなくなる。
このように青白コントロール側のサイドカード、特に《安らかなる眠り》は通せないものとなるため、イゼットフェニックス側は《呪文貫き》《否認》《神秘の論争》などのカウンターを構える必要がある。
そうするとお互いに動かない時間が増え、必然的に土地が伸びることから青白コントロール側の土俵になってくるのである。
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イゼットフェニックス側も墓地に依存するカードを減らし、《安らかなる眠り》を誘った上で《若き紅蓮術士》《厚かましい借り手》等のビートダウンを遂行するプランが効果的ではある。
これも《至高の評決》という明確な回答札があるため、依然として青白コントロール側に軍配が上がるのは間違いない。
……と、ここまでイゼットフェニックスに対して有利である事を書き連ねてきたわけだが、メインボードでは墓地対策を採用していない事が大半であり、墓地を利用した《宝船の巡航》《弧光のフェニックス》への干渉手段は少ない。
カウンターの《ドビンの拒否権》等がない時に《宝船の巡航》を通されたり、序盤から《弧光のフェニックス》が複数枚落ちればさすがに厳しい。
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イゼットフェニックスは《宝船の巡航》などで長期戦に耐性があると言っても長期戦になれば青白コントロールのビッグアクションを止められなくなってしまう。
ならば、序盤からフルスロットルで回していき、受けに回らせ続けるのが結果的にイゼットフェニックスでの青白コントロールに対する勝率の改善を見込めるのではないかと考える。
もちろん《告別》といった致命的なものに対する備えは必要ではあるが。
以上の理由から、私はメインボードでは微有利程度、クリティカルなサイドカードが入るサイドボードでは明確に有利という認識である。
下記に私が意識している立ち回りを記載していく。
■メインボード
・勝利/敗北パターンを把握する
1.《ドミナリアの英雄、テフェリー》の奥義まで到達する
2.《サメ台風》ハードキャストからのサメの大群
3.攻め札を全て捌き、ライブラリーアウト勝利
4.《ストーム・ジャイアントの聖堂》で3回殴る
イゼットフェニックスとの対戦で主な勝ち筋となるのは主にこの四点。
他のデッキであれば《放浪皇》や《サメ台風》のトークンによるビートダウンプランなどがあるものの、単体除去の多いイゼットフェニックス相手にこの勝利手段になることは少ない。
では敗北パターンはどういったものが考えられるか?
1.《ドミナリアの英雄、テフェリー》《告別》を《呪文貫き》される
2.《弧光のフェニックス》が序盤から複数枚墓地に落ちてしまう
3.侍・鮫トークンに《焦熱の衝動》《稲妻の斧》を有効活用される
4.《感電の反復》+《時間への侵入》+《ストーム・ジャイアントの聖堂》
これらを意識するだけでも大きく変わる。
下記は上記の勝利/敗北パターンを深掘りしていく。
・《呪文貫き》等のソフトカウンターを意識する
非クリーチャー呪文に対して1マナで2マナを要求するソフトカウンター。細かく動きつつ相手の大振りなアクションにはこれで弾いていくのがイゼットフェニックスの強みでもある。
逆に言えばソフトカウンターはこの《呪文貫き》2枚ぐらいしかなく、他にあったとしても《イゼットの魔除け》数枚程度。
青白コントロールの《告別》《ドミナリアの英雄、テフェリー》はイゼットフェニックスにとって通したくない札。であるならば、こちらも通すように立ち回っていく必要がある。
端的に言えば《告別》《ドミナリアの英雄、テフェリー》といったビッグアクションは2マナを浮かせて唱えるように意識する。これに尽きる。
《放浪皇》は《呪文貫き》を使われても、その次のターンにビッグアクションを通せるといった状況ならば仕掛けるのもよいだろう。
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特に《告別》は墓地ごと追放することで《弧光のフェニックス》や後続の《宝船の巡航》を防ぐため、大きな減速を図ることができることからゴールの一つとして考えることができる。
ただこちらの《記憶の氾濫》も追放されてしまうため、出来るならば先にフラッシュバックを消費してから通したいところ。
▶《呪文貫き》を持っているかどうかの推測
![](https://assets.st-note.com/img/1703395576153-8y1GhHkRJA.png?width=1200)
《呪文貫き》を持っているかどうかは相手の動きによってある程度推測は可能。
例えば土地4枚程度のタイミングにおいて、イゼットフェニックス側は墓地が十分に肥えており《弧光のフェニックス》もある状態としよう。
そこで2回目のスペルである《考慮》もしくは《選択》で諜報・占術を行わずトップのままドロー後、青1マナを立ててエンドした時などは分かりやすいケースの一つ。
諜報・占術を行わずにドローするとなると墓地が十分に肥えている状態での《宝船の巡航》、もしくはスペル連鎖用の《選択》《考慮》《手練》。
あるいは第二の矢としての《帳簿裂き》や《錠前破りのいたずら屋》などの有効牌であると推測できる。(手札に土地がなければ土地のケースもあるが)
《宝船の巡航》《選択》《考慮》《手練》であれば、そのまま3回目のスペルとして唱えて《弧光のフェニックス》を戦場に戻すことはできるだろう。
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しかしながら、青の1マナがないことで《放浪皇》を止められず-2で追放され、その返しで《ドミナリアの英雄、テフェリー》を唱えられるとイゼットフェニックスにとって最悪の盤面となってしまう。
よってイゼットフェニックス側としては青1マナを立てておき、《呪文貫き》を構えた方がプレッシャーを与えられるということになる。
ただ、《呪文貫き》がなければ3回目のスペルをキャストし、《弧光のフェニックス》を戻らせるというようなアクションを取るケースも存在する。
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その場合はおそらく3回目のスペルとしては《宝船の巡航》というビッグアクションで《ドビンの拒否権》等のカウンターを吐かせ、《放浪皇》や《記憶の氾濫》をキャストさせないといった動きになるだろう。
実際に《考慮》《手練》《選択》や《呪文貫き》もなくエンドするケースもあるが……《呪文貫き》がない事を期待して動いたところで、実際に持たれていたら一気に敗着への一手になりうるためこちらも下手に動けない。
・《帳簿裂き》を速やかに処理する
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イゼットフェニックス戦で最も意識すべきであろうポイント。
謀議を持つ《帳簿裂き》はイゼットフェニックスにとっては「毎ターン育つ機会のある軽量クロック」であり、「手札の質向上・墓地肥やしの手段」であり、そして「能動的に《弧光のフェニックス》を捨てる貴重な手段」でもある。
イゼットフェニックスを支える屋台骨のような一枚であり、《宝船の巡航》と並ぶキーカード。
よって《帳簿裂き》が出てきたならば即対処するぐらいの心持ちで対応していく。
そういった意味では《冥途灯りの行進》《失せろ》の絶好の当て先と言える。
ただし青1マナが立っており、こちらの除去を《呪文貫き》で消されると不利になってしまう手札であればぐっと我慢する必要もある。
こちらのターンで《呪文貫き》に対応できつつ、《ドビンの拒否権》も構えられる2マナを立てた上で除去を切るなどの工夫も重要。
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場にいるのが《帳簿裂き》1枚だけでも《一時的封鎖》を積極的に使っていく。
他に除去がなく、かつイゼットフェニックス側の墓地が足りないもしくは《ドビンの拒否権》を構えられるなど、返しで《宝船の巡航》が通らないのであれば《至高の評決》も切る事も検討する。
・《焦熱の衝動》《稲妻の斧》を有効に使わせない
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メインボードでの青白コントロールの強みは相手の除去を腐らせる点にある。
しかしながら、《サメ台風》のサメトークンや《放浪皇》の侍トークン、あるいは《不穏な投錨地》などがあり、そこに手札で腐っている除去を有効活用されるリスクも存在する。
イゼットフェニックスでは一般的に《焦熱の衝動》3~4枚、《塔の点火》1~2枚、《稲妻の斧》4枚と最低でも8枚ほど採用されている。
私は徹底的にこれらの除去を有効に使わせない事を最近意識している。
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フィニッシャーでもある《サメ台風》は基本的にハードキャストを目指す。途中で有効牌や土地を求めてサイクリングするとしてもX=0で行う。
あるいはプレインズウォーカーへのアタックを阻止するか相打ちを狙うか、除去を打たせることで土地を寝かせるなど明確な目的をもってトークンを作り出す事を意識する。
X=6以上ならば《稲妻の斧》+αが必要になり有効ではあるが、そこまで土地が伸びていたらハードキャストの方が速やかにゲームを終わらせることができる。
ただし、《サメ台風》ハードキャストをするにあたって《感電の反復》2回から《時間への侵入》をされても問題ない状況かどうかも判断しておくこと。
(すでに《感電の反復》を消費しているかどうか、墓地の枚数が足りているかどうかも判断基準の一つ)
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インスタントで動ける《放浪皇》も同様で、基本的に-2能力で《帳簿裂き》や《弧光のフェニックス》を除去する一枚として活用する。
その後は+1能力で忠誠度を維持するか、-1能力で侍トークンを出すかの選択肢になるが、私は+1能力を連打することで侍トークンを出さずに維持させている。
トークンを下手に出すと《稲妻の斧》で《弧光のフェニックス》を墓地に送り込む手段、あるいは腐っていた《焦熱の衝動》をスペルを3回唱える手段として有効活用されてしまうからだ。
しかし、だからといってどの状況でもトークンを出さないという事にはならない。
例えば消耗戦の末に相手の手札が1枚しかないのであれば、押し切るためにトークンを出して殴りきるといったシチュエーションも考えられる。
このようにケースバイケースではあるが、特段意味なく1/1や2/2を出すと逆に相手を手助けすることになりかねないため、「本当に必要かどうか」を再考する必要がある。
この考え方は《初子さらい》を擁するラクドスサクリファイスにもある程度通用する部分。
・《ストーム・ジャイアントの聖堂》を《廃墟の地》で破壊しておく
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敗北パターンの一つとして《感電の反復》+《時間への侵入》+《ストーム・ジャイアントの聖堂》がある。
イゼットフェニックスはマナベースが厳しく、《ストーム・ジャイアントの聖堂》以外のバリューランドは存在しないため余裕があれば破壊しておくとよい。
一般的なリストとしては《ストーム・ジャイアントの聖堂》は2枚採用されているものの、《冥途灯りの行進》《失せろ》《放浪皇》、またこちらの《廃墟の地》も2~3枚採用しているため早めに潰しておくに越したことはない。
■サイドボード
・サイドカードの役割を理解する
青白コントロールがイゼットフェニックスに対して入れるサイドカードはいずれも試合を左右する一枚であり、それぞれ意識すべきポイントが異なる。
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例えば《安らかなる眠り》《覆いを割く者、ナーセット》は一枚で勝つカードではなく、相手の動きを大きく鈍らせる一枚。
墓地を追放することで《宝船の巡航》を機能不全にさせ、《弧光のフェニックス》をただの4/3/2飛行速攻にさせる。
追加のドローを禁止させる《覆いを割く者、ナーセット》に至っては《宝船の巡航》を紙屑にさせ、メインフェイズでの《選択》《考慮》も出来なくなることから結果的に《弧光のフェニックス》を墓地から戻らせない役割を担う。
これらはイゼットフェニックスのコンセプト自体を破壊させるものの、これ一枚で勝つというわけではない。
無理矢理通しても《若き紅蓮術士》《弾けるドレイク》にぶん殴られて敗北しまっては本末転倒。
序盤に通せるタイミングがあれば当然ながら投下するものの、基本的に中盤以降で「蓋」をする役割であると考える必要がある。
![](https://assets.st-note.com/img/1704023350610-utTQsn4MBo.png?width=1200)
ではどのように勝つかというと、メインボードでの勝利パターンとはうって変わって《金属の徒党の種子鮫》《船砕きの怪物》によって20点を削りきるプランである。
脅威を押し付けながら《安らかなる眠り》《覆いを割く者、ナーセット》を通す、あるいは動きを制限させたところにこれらのフィニッシャーを着地させるかはドローと展開次第ではあるものの、軸をずらす事を意識するといいだろう。
・除去を抜きすぎない
先述した通り《帳簿裂き》を速やかに処理する必要があり、またサイドボードから《若き紅蓮術士》《弾けるドレイク》《崇高な工匠、サヒーリ》といった墓地に依存しないものが入ってくる。
これらに対処する手段として除去を抜きすぎない事を意識する。これらに1枚で対処できる《失せろ》は一切抜かない。
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入ってくる《否認》《軽蔑的な一撃》などを一切無視する除去である《至高の評決》も1枚程度残したい。ここはサイドボードの枠次第。
・《ドミナリアの英雄、テフェリー》《告別》を抜いて軸をずらす
個人的にやっている中で、最も効果的だと感じたもの。
カウンターである《呪文貫き》《神秘の論争》《否認》《軽蔑的な一撃》を合計で6~7枚程度取られるため、5~6マナの大振りなアクションであるこの二枚はまず通らないと考えるべきである。
![](https://assets.st-note.com/img/1703989681251-7bKqN9mgcd.png?width=1200)
最低でも《呪文貫き》をケアして唱えねばならず、そうすると有効に使えるターンとしては最速で7~8ターン目となる。
それまでに引いてしまうと手札に残り続けることになり、仮にこれが他のサイドカードであれば有効活用できたであろう機会を損失してしまうということにもなる。
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よって、私は《ドミナリアの英雄、テフェリー》《告別》を全て抜き、デッキ全体を軽くした上で《放浪皇》《サメ台風》、サイドカードの《金属の徒党の種子鮫》《船砕きの怪物》で軸をずらすプランを採用している。
存在しない《ドミナリアの英雄、テフェリー》《告別》を弾くために《否認》《軽蔑的な一撃》などを構え続けさせ、こちらの土俵に持ち込ませて勝利したことは数知れず。
ただし、サイドカードの枠次第では《ドミナリアの英雄、テフェリー》を数枚残す事もある。《記憶の氾濫》《放浪皇》などでカウンターを誘い、その返しで《ドミナリアの英雄、テフェリー》を通すパターンも。
・《放浪皇》を有効活用する
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メインボードでは腐っている《焦熱の衝動》《稲妻の斧》の当て先になってしまい、侍トークンの価値が大きく下がってしまっていた《放浪皇》。
しかしサイドボードでは《焦熱の衝動》が全て抜かれ、《稲妻の斧》も数枚程度減らすことから《放浪皇》による侍トークンの価値が少し上がるようになる。
とはいえ、《帳簿裂き》《錠前破りのいたずら屋》はタフネス3であるため、プレッシャーをかけるためには+1を載せる必要がある点や飛行でブロックできない点は注意。
![](https://assets.st-note.com/img/1704013130029-fb9pe4FVSc.png?width=1200)
また、イゼットフェニックス側の《否認》《軽蔑的な一撃》の当て先でもあり、それを誘い込むには絶好の一枚とも言える。
3回スペルキャスト後に復帰した《弧光のフェニックス》のアタックに合わせて《放浪皇》キャストがよくあるパターン。
カウンターしなければ-2能力で《弧光のフェニックス》が追放され、かと言ってカウンターを合わせると土地がフルタップになるというシチュエーションがしばしばある。
フルタップになったところに《失せろ》などで対処しつつ、返しで《安らかなる眠り》+《覆いを割く者、ナーセット》で完全に蓋してしまうという立ち回りを行うことができる。
このように主導権を握ることが出来る一枚でもあるため、相手に選択を迫らせる立ち回りをするのも一つのポイントと言える。
■あとがき
いかがだっただろうか。あくまで私個人の見解ではあるものの、青白コントロール使いの方々にとって一つの参考にでもなれば幸いである。
これが2023年最後の記事になる。
実は2023年最初の記事が光栄にも大ヒットしたこの記事だった。
青白コントロールから始まり、青白コントロールで終わる。
実に私らしいな、と感じた。
プレイヤーズコンベンション千葉2023のパイオニアオープンTop4、チャンピオンズカップシーズン2ラウンド1ファイナルの二日目進出、スタンダード神挑戦者決定戦準優勝、そして人生初のフィーチャーテーブル。
今年はマジック・ザ・ギャザリングを楽しみながら、後から結果がついてきたという感覚がある。
来年もマジック・ザ・ギャザリングをとことん楽しみ、時折こうしてnoteなどで知見を共有できればと思う。
今年は大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
了
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題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.
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