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クエストでもらえるこのクルマは何なのか

文化や表現の手段について考えたり背景が分かると、よりゲームが楽しめるかもっていう話と戯言。

今日はカスタムカーの世界に一歩踏み込んでみましょう。

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このクルマのベースカーとホットロッド文化

これ実際にあるフォード 3ウィンドウ デュースクーペというクラシックカーをベースにしてるカスタムカー。
ベースはこれ。

1932 Ford Model B 3 window coupe

こいつのフェンダーやバンパーを取っ払い、エンジンをむき出しにしておしゃれホイール履いたらあら不思議、ホットロッドという奥深くかっこいいジャンルのカスタムカーになっちゃいます。
ホットロッドって名称の由来は、オレのエンジンのコンロッドはホットだぜ!っていうのからきてる説があるのでエンジンのカスタムも忘れずにね。

空力のために屋根をぶった切りして低くするチョップドトップってカスタムもある。
いや、空力はどうでもいい。かっこいいから切る。

映画でいうとアメリカングラフィティに出てきた車、ドラッグレーサーを意識したアレである。
映画フィルムの質感で映し出される鮮やかなイエローのデュースがめちゃくちゃかっこよかった記憶。

アメグラ。クルマは5ウィンドウ クーペ。
ジョージ・ルーカス/ロン・ハワード/ハリソン・フォード/リチャード・ドレイファス

なんともかわいいフォルムなのにかっこいい。不思議な魅力がある。

休日に自宅ガレージでこんな車をいじりながら、明日はどこに出かけるかなと考えつつキンキンに冷えてやがるPUNK IPAの栓を抜く。
そんな時、愛犬のピットブルが駆け寄ってくる。お前とも長い付き合いになったもんだ。気づかないうちに強く逞しくなってやがる…
「お前も一緒に行くか?」とニヤニヤしながら嬉しそうな犬をさする…

そういえばうちにガレージはなかった。
あとうちの犬はトイプーだった。

ストリートでのムーブ

乱暴にいうとホットロッドを一般道で乗れるよう考慮したカスタムスタイルはストリートロッドと呼ばれる。
そんなん違法改造車じゃんと考えるのは、木村メンバーも「ちょ待てよ!」と言いかねない。

日本の車検制度はその車が製造された時のルールが適用となる(とはいえ地域差はあり、全体的には近年厳しくなってる傾向)
例えば、ワイが昔乗ってたやつはこのフォードほど古くはないがシートベルトがない時代の車だった。サイドミラーも製造時からかたっぽしかない始末。
だがおまわりさんとの談笑時に「シートベルトしてないよねワラ」って切符切られたことはなかった。
だからって旧車オーナーはやりたい放題という事ではなく、少なくとも私の知る多くのオーナーは日本での文化が蔑まれないよう自制しながらエンジョイしてる模様。
例えば車検に通る排気音だったとしてもご近所さんや街中で理解を得られないのであれば改善するべき。
と人様に言えるほどじゃございませんがこの世は因果応報、夢想花のように回って回るWhat goes around comes aroundで車輪のようにツケが回ってくる。
だがこれは別の物語、いつかまた、別のときにはなすことにしよう。

正確には直4搭載車はモデルBでV8搭載車はモデル18
だけど今ではひとまとめにしてモデルBと呼ばれてる

欲しい人(私)に向けて

乗ってみたい。
乗らなくても分かる、バイクみたいにエンジンに乗ってる感覚や機械をダイレクトに操作してる感覚が味わえるやつやん。いいやん。なんなら所有し…
そうだったトヨタタコマも欲しいから今は後回しにしておこう…

タコマ。スーパーカブの如く不死身の車。
AK47の車両版。米軍特殊部隊も採用

いや、タコマと我が子の将来どっちが大事か、それが一番大事マン。
あとひとつ気になることがある。

カーエアコンが普及したのは1950年代以降。
このクルマは1930年代。
ようするにあれがない。この時代の車にはエアコンがない。
誰もが羨む120カラットダイヤのように120%カラっとしたどこぞの国とは違うワノ国、近年の温暖化で亜熱帯となった日本においてエアコンは車の必須装備だ。市の条例とかで重要保安部品指定にしてもいいんジャマイカまである。
一方、ヨーロッパの夏は車にエアコンがなくてもギリでなんとかなるレベルらしい。ほんとなのだろうか。羨ましい。

貴方はエアコンなしで真夏の首都高速を体験したことはあるだろうか。
それはまさに昇天間違いなしのノキノンヘブンズドアー。

ヨーロッパの名作映画

お分かりいただけただろうか。もちろん映画の内容とは関係ない。
とにかく日本の夏は緊張の夏だ。
昨日買ったばかりのアカデミクスのデニムがムレムレにムレきっていることを末代まで恨むだろう。
エアコンがないと精神崩壊。
「暑いけどそれもまたオツだよねヒャッハー!」と、さっきまでいなかったはずのナビシートの彼女に苦し紛れのポエムを口走りだす、真の死の詩の職人となることうけあいだ。
エアコンを讃えよ!AC!AC!!ACジャパン!
エアコンは後付けでどうにかなるぞ!
車について妄想してる間に、キャリアアップとかしてメイクマニー!

アメリカンV8とは - その魅力

それでV8を讃えよの話しにも繋がっちゃうんだけど、このフォードのデュースはアメリカンV8信仰を進行させた元祖でV8信者を広めた車。

V8を讃えよ。
映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に登場したデュースクーペ

当時V8エンジンはキャデやリンカーンなど高級車だけの贅沢の極み装備だった。そこに大衆車のフォードがデュースにV8を搭載した。
当時の民衆はなんて狂喜乱舞したことでしょう。
お手々のしわとしわを合わせましょう。
崇拝。パワー。

V8を讃えよのポーズ

時はまさに禁酒法の時代。
密造酒を素早く運びたい。
追われた時に振り切る性能を求めていたスピード狂のトランスポーターであるジェイソン・ステイサムも喜んだことだろう。たぶん。

そんなこんなでフォードがローコストで製造できるV8エンジンを開発したのをきっかけとして他メーカーにも広まったのでした。

時は流れる。
第二次大戦〜ベトナム戦争くらいの時代。
笑いが止まらないくらい売れたフォード車は中古のタマ数も多く、安く買えたのでアメグラばりにスピードを競いたい若者にとってV8はぶっ壊れ武器としてマストアイテムでした。たぶん。

デュースのV8はストックで3600cc。ダウンサイジング流行りの現代ではややもすればアンチが湧きそうな排気量だ。
アメリカンV8はトルクがすごい。
実体験をイキって語ると、どの速度域からでもベタ踏みしようものなら瞬間湯沸し器の如くグオオーってなる。お前のPingは1ミリセカンドかってほどラグとは無縁だ。
6000ccを超える排気量のV8ともなると停車時にアクセル吹かすだけでエンジンのクランクシャフトが回転する反動で車体が横にグイッと傾くほど。はからずもたけしが首をクイってやるみたいになれる。
ヤレたエンジンでもスタート時にラフに踏んだらタイヤが鳴くが、別に飛ばさなくても普通に走ってるだけでエンジンをダイレクトに感じられるところにV8、ひいてはクラシックカーの魅力の片鱗がある。

クエストとの関連性

車種の意味とは?

そんでメタリカクエストでなんで?ってなるけど、
ホットロッドとロックは46億年前から結びつきが強く、自己顕示やスリル感の表現など共通する部分が多い。上記で紹介したストリートロッド、はたまたラットロッドなど新旧様々なスタイルがあり、それは時としてユニークな芸術作品にすらなる。
メタリカのボーカルもホットロッドを何台も作ってるし世界的にホットロッドが好きなアーティストって多い。

ホットロッドから派生するカルチャー

庶民のカルチャーとしてのホットロッドであったが、こんな世の中はポイズンなのでオレのカスタムSugeeeって観点だとやはり金持ちのアドバンテージというものはある。
どのカルチャーにもあるあるだと思うが、センス+資金持ち = ミシック武器なので、無双できる。

そんな様子を薄目で見ていたマイノリティーが「白人のカスタムカー=ホットロッド」に対抗するべく生み出したカウンターカルチャーがある。
トラバーサルのエモートにもなってるのでご存知だろう。

ローライダーの人気車種、1963 Chevy Impala Convertibleらしき車両

それはローライダーと呼ばれるカルチャーでありカスタムスタイルだ。
低所得者層のチカーノが産み出しBlackも巻き込んではぐくんだ一大文化である。
チカーノというのはメキシコ系アメリカ人のこと。私はリスペクトと愛を込めてこう呼ぶ。
Blackと先頭を大文字にすることには、黒人の歴史と今を認める大きな意味があるがこれは別の物語、いつかまた、別のときにはなすことにしよう。

要は「この支配からの卒業」で、自分のライフスタイルを表現する手段としてローライダーが爆誕したのである。

毎日磨くスニーカーとスキル、いつの間にかローライダーはホットロッド同様に世界に広まった。
ローライダー界隈も多様化し、高級車が余裕で買えるくらいの金額のカスタムカーが出現しアーティストのステータスシンボルともなるが、このへん時代は繰り返すんだねって感じがする。

私は車全般が好きでホットロッドさんが好き、ローライダーさんはもっと好きだが、解釈に違和感あれば気づかせてくれると私の知識にもなるし嬉しい。

文化と文化は繋がっていく

ホットロッドとローライダーのカルチャーをミックスさせた車がある。
アメリカンカスタムカー業界で知らない人はおそらくいない日本のカスタムショップである"Paradise Road"が制作したカスタムカーで、エド・ロスやジョージ・バリスなど偉大なアーティストから多くのヒントを得たというその車は、私には芸術作品に見える。

1930 Ford Model A 2 Door Sedan Custom
"Rod-Riguez"

文化は混ざってできている。
既存の文化からいいとこ取りで要素を採取し、それを別の要素と混ぜたり再構築して新たな文化ができる。
理解できないモノをむやみに恐れたり敬遠せずに、少なからず自身を構成する要素のどれかと繋がっている、と意識することがこの不寛容の時代を過ごす秘訣かもしれない。

着地点を探してライド・ザ・ライトニングのギターみたくクネクネと無理やり話をひん曲げた感が自分でもかなり感じるが、最後になんかいいこと言ってとぼけた顔でふわりと着地できたのではないだろうか。

まとめ

まとめるとぉ、ショップで好みの車をゲットしたり、メタリカクエストでデュースをゲットしたら是非!
ペイント、デカール、ホイール交換など好みのスタイルにして個性を主張だ!
私はまだデカールのクエストが残ってるので楽しみ。

以上、私の解釈一読あざした

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