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第5期 シン・ニホンアンバサダー養成講座 後半ふりかえり

前回に引き続き、シン・ニホンアンバサダー養成講座の振り返り記事を書いていきます。ちょっと期間開いちゃったので思い出しながら、ちょっと内容を補完しながら振り返っていきます。

前回の記事は↑より

第4回 7月1日(木)

第4章「未来を創る人をどう育てるか」
1、3層での人づくり
2、国語と数学の力を再構築する
3、未来を仕掛ける人を育てる6つのポイント
4、初等・中等教育刷新に向けた課題
5、専門家層・リーダー層の育成
 の5節から

 この章では3章までの内容を実現するには、義務教育レベルでの根本的な教育改革が必要だろうと語られています。よく学校の授業は古臭い等と言われる事が多いかもしれないですが、そんな中で一つ大きな指針として包括的な提案をされているのが印象的でした。その先の専門家やリーダー層の育成の方法にも言及されています。また教育を変えて人材が育つのを待つと共に、海外からの人材を招く事で当面しのぐというのも論じられています。

4章の問いについて
 未来を創る人材を育てるためには、霞ヶ関にかかる期待が大きい。「国の課題を市民との議論、ネットワークで解決したい」というひろさんに、 ヤバい 仕掛け人になってもらうため、あなたは何ができますか?アイディアや妄想を語り合いましょう。

 4章の問いは霞が関でお仕事をされるひろさんがグループメンバーに入っているので、そのひろさんに実際に提案してみようというちょっと変化球的な問いになりました。

4章議論について
 実際にひろさんに対しての提案という事でちょっと具体的な話が飛び交うお話しになりました。ただこの章自体が教育システムに対しての理想という事を語られているので、多くの人にとっては中々関わりや何ができるかと考えるのが難しいよねなんて話がありながらも。政治の世界と一般人があまりにもかけ離れているのではないか、データで上がってくる数字だけでの評価では本書で語られている人材を育成できないのではないか、もっと裁量権をほしいなどの意見が飛び交いました。

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まとめるとにはこんな感じでした。

 裁量権を与えるのはいいけれど、そのせいで本当に社会をめちゃくちゃにするヤバイ人が力を持つ可能性もあるかもしれないというような話は確かに今の硬直した状況をよく表しているなと感じました。また虚数軸の評価制度というのは別に政治や行政だけの話ではなく身近な所でも取り入れられる事だなと改めて思った所でした。(例:何を感じて何を仕掛けたか、そのプロセスを聞き取るなど)

第5回 7月8日(木)

5章「未来を賭けられる国に ーリソース配分を変える」
1、圧倒的に足りない科学技術予算
2、日本から優秀な人材がいなくなる
3、産学連携の正しいエコシステムをつくる
4、若い人に投資する国へ変わろう
5、未来のために原資を作り出す私案

 この章ではここまで語られてきた人材育成、そして人材活用について、大事とはいってもやはり先立つものはお金だろうという事で、実際にデータ×AI時代に必要な分野の予算の現状と今後についての展望が語られています。ここも前回同様、ダイナミックなリソース配分の改革への展望と共に、国の仕組み根本から変わってしまうようなスケール感が大きい部分が多く感じられました。大きな話でありながらも、そんな大きな軸の修正せねばならない所に来ているという事にはとても共感があり、身近な所でできる事を考えたいと思った所でした。

第5章の問い

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今回は問い立てクエストという方法で提案いただきました。創意工夫が回を重ねるごとにエスカレートしてて楽しいですね。

改めて問いを文章にすると
「未来を賭けられる国にするために、①国家功労者だが引退層、②勤労層、③未来を担う層(p.316図5-22参照)を、あなた達はどのように解き放ちますか??」という問いでした。

5章議論について
 今回の議論のチームは20代のしばちゃん、30代の私、50代のしのしの、の3人メンバーで①の「国家功労者だが引退層」の力をどう解き放つかというのを選んで議論が始まりました。しばちゃんと私で割とズバズバとしのしのに突っ込むという、年齢的違いから生まれる経験や感覚の違いをフラットに出し合う面白いチームでした。
 議論では子供達と高齢者が触れ合ったりする機会を増やす事で活躍の機会が増えるのではというような話も出たけれど、逆に少子化の中で既に多くの事を期待される子供達に昔話にばかり付き合わせるというのはどうなんだろうというような話も出ました。(子供達にまずは軍歌を覚える所からだ、なんて話をする方の例はとても納得した)
 なので子供をだしにしたり子供目線の何かを敢えてするのではなく、いくつになっても社会と繋がり活躍し続ける、そのために自分を磨き続けるという事をそれぞれが大事にするのが良いだろう、そしてその背中とか姿こそが子供達にも伝わるのだろうと議論を通じて改めて感じた所でした。
 本誌にも出てくる安楽死、ジャマおじやジャマおばのお話など、シニカルなワードにも切り込みつつ本質的な議論となりました。私自身が普段から大人の社会塾の取り組みを通じて社会教育的な分野に携わって様々考えているのですが、身近な想像とリンクする事が出来るとても面白い議論でした。

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議論で出た話のまとめ

第6回 7月15日(木)

6章「残すに値する未来」
1、不確実な未来にいかに対処するか
2、この星は今、どうなっているか
3、新たなテクノロジーと持続可能な世界
4、ビジョンから未来をつくる――「風の谷」という希望
 の4節からです。1節で不確実な未来の話と未来を創る事の重要性、そして2節では今の地球や日本の自然や環境の現状、3節ではSDGsやsociety5.0の話を交えながら新たな局面にある人類の状況を捉えています。そして4章で未来を創る実践として「風の谷を創る」プロジェクトについて大きく書かれています。この章の半分以上は4節の「風の谷」の話であり、私を含めシン・ニホンの中でも特にこの話に影響を受けた人は結構多いかもしれません。という事でこの会は私も問い立てチームとして参加させていただきました。

問い立てについて
 問い立ては事前にビデオ会議を通じてあれこれと話あったのですが、結構早い段階で「風の谷」の話を掘り下げるというよりもっと本質的な所やそれぞれの考えを挙げようという話になりました。私個人的にはせっかく6章を扱うのでもっと「風の谷を創る」という事を掘り下げたいと思った所だったのだけれど、地域や田舎に対しての知識やイメージが少ない人にとっては「風の谷」を掘り下げるような内容は中々ピンと来ないのではないかというような話もあり、そんな方向に進みました。
 という事で初回の問い立てでは「100年後に残したい大切なもの・守りたいものは何か?」というような内容となりました。100年後というのは自分が生きてはいないであろう世界のお話で、当たり前の価値観すら大きく異なるかもしれないので中々イメージしにくいが、「風の谷を創る」運動論が「100年後に語られる一歩を創ろう」という所に端を発していることから、この時間的距離感で敢えて考える事に意味を見出すという事になった。
 その後プラネタリーバウンダリーの話はこの話の前提として必要だよねなんて話になり、事前に全体へ情報共有をしながら議論の日を迎えた。議論の前には問い立ての過程で話に上がった下記も疑義も紹介しました。
①そもそも負債や禍根を残さないという発想もあるのではないか、
②そもそも残すとか残さないとかそういう発想の時点で尊大すぎる発想ではないかという事、以上を踏まえて議論へ移行しました。

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最終的な問い

6章議論について
 今回スペシャルゲストとして、出版元のNewsPicksパブリッシング編集長として「シン・ニホン」の編集を担当された井上慎平さん、同じく編集者でプロデューサーでもある岩佐文夫さんにも議論に加わっていただきました。
 議論においてはやはり100年後というのは中々想像しにくいよねとそんな話で始まりました、今から100年前と考えて1920年代は大正から昭和へ移り変わるタイミング、「大正ロマン」や「大正デモクラシー」なんて言葉が残るような社会変革の時代。その当時から今を想うとしたら何をすべきだろう。
 個々の様々な価値観を話を経由しながら、成功も失敗も含めて事実や歴史を遺すこと位しかできないのではないかというような話に至った。物やテクノロジーは壊れたり陳腐化してしまうだろうというような話もあった。精一杯楽しんで生きてその記録を残す、そして未来も楽しく幸せだったらいいねと少しばかりの期待を込めるというのはどうだろうとそんな考えに至った。また自然や自由というのはもし損なわれてしまったら取り戻すのが難しいから敢えて残さねばというような話も挙がった。
 そんな話をしている所にゲストの岩佐さんに議論に入ってもらった。岩佐さんからは残すというのはなんだか目減りしていくだけのように聞こえてしまうから、自然ももっと増やしたいし、自由ももっと増えていったらいいんじゃないかなんて新しい視点でのアプローチをいただいた。

6章議論終了後
 議論終了後は井上さん、岩佐さんと意見交換する場も設けられ、シン・ニホンの制作秘話や込められた想いについてもお話しいただいた。この読書会に込められた想いも含めて、凄く熱量の高い特異点が一冊の本から生まれているという事を改めて感じさせていただいた所でした。その後蜀メンバーで集まるのは今回が最後という事で、希望するメンバーでオンライン飲み会も行われました。
 今回の養成講座を通じて、死生観すらも飛び交う対話を2カ月続けてきたので、めちゃくちゃ関係性の濃いコミュニティになっていると改めて感じました。せっかくのご縁なので今後も一緒に仕掛けられたら素敵ですね。

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最後の集合写真、初回と比べると大分砕けてますね(笑)

第7回 7月29日(木)

 本講座は前回の第6回で終了でしたが、第7回はシン・ニホンアンバサダー養成講座修了生へのアナウンスの会でした。先輩の修了生からこのコミュニティについて、今後の読書会について、今後期待される事などについてお話いただきました。終了後は他のグループも交えて懇親会があったのですが、ちょっと体調が悪く中座させていただきました。

シン・ニホンアンバサダー養成講座に参加して

 という事で養成講座の後編のまとめでした。私自身がここに参加させていただいたきっかけは「風の谷を探して」という事が大きな所でしたが、「問いと対話」で思考を深めるこのプロセスを素晴らしいメンバーと共有できたのがめちゃくちゃ楽しくてとても有意義でした。ですので身近な所でも読書会や探究会というような活動を行って広げていきたいと感じた所です。

 「風の谷を探して」という意味では、この会をきっかけに勝手に調べて考えて書いてたのですが、おかげで自分の思考がかなり進んだなーと思っています。現在進行形の「風の谷を創る」プロジェクトについてはあまり深くお聞きできなかったので、折に触れてお話ししたいなと思った所でした。

風の谷を探しての探求①

風の谷を探しての探求②

最後に・・・ アンバサダー養成講座オススメです
 また次回の開催も予定されるようなのでこれを読んで興味を持った方いれば是非応募してみてください、2カ月間ファシリテーターの先輩が並走してくれてなんと無料。とても有意義ですのでおススメです!シン・ニホンまだ読んだことない人はまずは手に取ってみてくださいね。本の内容もそうですが、その先に広がる世界というのがまたとても貴重だと感じています。

アンバサダーズコミュニティ公式

シンニホンアンバサダー 公式note

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