DX白書2021を読み解く
IPAから「DX白書2021」が2021年10月11日に発行されました。
今回は、私個人の視点でDX白書2021を読み解きたい思います。特に注目ポイントは赤枠で囲ってます。
DXへの取組状況
日米との比較
DXへの取組状況は、日本が約56%で、米国は約80%です。米国の圧勝です。やはり日本は諸外国に比べまだまだDXの意識が薄いようです。
業種ごとのDXへの取組状況
金融業や保険業や情報通信業は、IT無くては出来ない商売なのである程度の取組が進んでますが、特にサービス業は特に遅れているようです。
あと、日本の情報通信業がDXは、本職であるはずのに約35%も取組が出来ていないことにはビックリです、そういえば、私の前職でもワークフローが未だに紙(ハンコ文化)でした。。。
DX戦略の策定と推進
外部環境変化のビジネスへの影響評価
全世界がコロナの影響により外部環境が大きく変化した2年間だったと思いますが、はやり日本にくらべ米国が危機意識が高いようです。特に注目したいのが、日本ではディスラプター(ビジネスモデルを破壊するベンチャー)の出現を約45%もの企業が軽視している点でしょうか?
DX推進プロセス
外部環境が大きく変化する中でアジャイルの原則とアプローチは必須です。日本ではアジャイル(ここでのアジャイルとは、企画・実行・学習のサイクルを断続的スピード感をもって反復する)が大幅に対応できていません。これは、DXへの取組状況に大きく直結している要因かと思います。
組織的なDX推進
経営層・IT部門・業務部門の協調が日本では、部門ごとにサイロ化されていたり、組織間での協力が出来ていないようです。トップダウンで部門間をまとめて進めていく必要があるのかなと思います。
評価とガバナンス
日本では約50%以上が評価されていないことがわかります。評価されなければ、やはりDX推進が進まない要因でもあると言えます。
デジタル時代の人材
企業変革を推進するためのリーダーのマインドおよびスキル
日本では実行力を重要視する傾向があるようです。米国は低いのはそもそも実行力が普通に備わっているからではないでしょうか?
また、米国では顧客志向が重要視されているのでCRMは絶対的なスキルというのが伺えます。
企業変革を推進する人材の状況
日本では、圧倒的に高度な技術を持ったIT人材不足が懸念されます。これからは、育成・教育が重要なファクターになるのではないでしょうか。
社員の学び直し(リスキル)
日本では、学び直すことを出来ていないため大幅な人材不足に堕ちいているのも分かります。日々の業務に追われてDXや未来のための投資が企業として出来ていないのではないでしょうか?
ITリテラシー向上に向けた企業の取組
日本でも米国と同様にITリテラシーが向上させなければいけない重要性は理解しているようです。でも、行動出来てない・・・のが現実でしょうか。
また、ITリテラシーレベルを認識・把握ができず、具体的な向上施策も打てていないもの分かります。
DXを支える手法と技術
経営やビジネスニーズと整合したITシステムの実現
いやー日本はめちゃくちゃ低すぎますよ。ぜんぜん実現出来ていない。
新しい価値提供を実現するための手法
アジリティに繰り返しすることで米国では成果として出てます。アジャイル&DevOpsは今後のやはりトレンドだと思います。
DXを支えるIT基盤
クラウド界隈にいたので、もう少し利用されているかと思ったけど、パブリッククラウドが以外と少ない。セキュリティ面などの懸念があるからでしょか?
データ利活用
データを活用できる人材がいなくて、全体的な方針や文化がないのか…
全体的な方針や文化がないのから、人材が育たないのか…
「鶏が先か、卵が先」がじゃないけど。
AIの活用
ここ数年でAIの活用が急速に発達してきましたが、それでも米国の半数以下の状態のようです。
DX戦略の策定と推進
事業領域と取組状況
CRM/SFA/MAの視点でみると、日本の市場はまだまだホワイトスペースがあるのでしょうか?
デジタル事業の売上比率
日本ではデジタル事業への取組が遅れますが、逆を言えばまだこの領域での事業転換の余地がたくさんあるということではないでしょか?
さいごに
ざざっと、偉そうにコメントしましたが、日本企業は、DXの重要性は理解しているがDX自体の取組が遅れている、人材が確保出来ていない、などなど課題は山積のようです。大手ほど取組はもちろん進んでいるかと思いますが、中小ほどDXをはじめる上での組織間の壁は無いので、中小企業の経営者は、今がチャンスだと思い、ぜひDXの取組をして欲しいと願うばかりです。
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