子どもと音楽のふれあい方②
今回は以前の記事「子供と音楽のふれあい方①」の続きです。
前回はジャンルを問わず、音楽に親しむことについて書きました。
今回はクラシック、特にピアノについて書いてみたいと思います。
クラシック音楽の歴史は今日演奏される作品だけでも数百年分の歴史があり、作曲家が山のようにたくさんいる(しかも年々新しく「埋もれていた」作曲家が「発掘」される)し、その人たちが書きまくった作品はそれこそ星の数の様にあります。一生かかったってその全部を聴きつくすことはできないでしょう。
まずはメジャーな所から攻めてみるのが良い方法だと思います。
「クラシック名曲集」とか
「ピアノ名曲作品集」というCDは大体メジャーどころが入ってますし、有名な曲ということはテレビやラジオでもかかることが多くあります。
「あ!この曲聴いたことある!」
というのは関心が高くなりやすいものです。
amazonで「クラシック 名曲集」と入れて検索してみると色々出てきます。まずはそこから。
そこから何かハマるものが出てきたら(たとえばショパンの「華麗なる大円舞曲」が好きなようなら)作曲家で絞ってみる(作曲家別の名曲集もあります)とか、曲集(ワルツ集など)に絞ってみるとかして、より深く聴いてみるといいと思います。
・ピアノだけ?
ピアノを弾かせたい、ピアノを好きになってもらいたいから、ピアノだけを聴かせよう!
・・・という考えには賛成しかねます。
西洋音楽にとってのオーケストラは「究極の演奏形態」(管・弦・打楽器が揃い、音域も高いところから低いところまでカバーし、人数も多いから音量の幅も大きく、編曲の自由度も高い)と呼べるものであり、ピアノはそれが一人で(ある程度まで)再現できる稀有な楽器なのです。一人でいくつもメロディーラインを奏でられるのは鍵盤楽器の大きなアドバンテージであり、更にピアノの音域はオーケストラの楽器を全部あわせたよりも広く、強弱の表現が自由にでき、ペダルを使用すれば演奏の可能性は一層広がります。連弾すればより一層自由度は増します。そのため、協奏曲のオーケストラ・パートを一人で演奏するなど、正にオーケストラを凝縮したモノを求められる楽器でもあります。純粋なピアノ曲であっても、「この曲をオーケストラで演奏するならばこのフレーズは何の楽器が弾くだろうか?」と考えて演奏を組み立てて行きます。その為、オーケストラや他の楽器の演奏にも親しんでおいてイメージを豊富に持っておくのは大切なことです。
これまた名曲集で構わないので、ピアノの演奏に混ぜてオーケストラの曲も流しておくといいと思います。
ブラームスの「ハンガリー舞曲集」や、ドヴォルザークの「スラブ舞曲集」はもともとピアノ連弾用として作曲され、どちらもその直後にオーケストラ編曲され、非常に良く演奏される曲なので音源も数多くありますし、ピアノの原曲とオーケストラ版を聴き比べてみるのも面白いですよ。
・テレビ・ビデオの有効活用
CDや配信音源だと音だけですが、映像つきだと子供さんの関心は一層アップします。
映像ソフトも結構出ていますし、最近は配信されているものも多くあります。また、テレビもクラシックのコンサートのライブ映像を流している番組もNHKのEテレを中心に結構あります。
EテレであればN響アワーという定番の番組がありますが、これはちょっと敷居が高いな・・・と思った方には「題名のない音楽会」がお勧め。解説などもついているので、わかりやすく聴くことができます。
他にはEテレの「らららクラシック」や、ジャンルは幅広くなりますが「ムジカ・ピッコリーノ」などもわかりやすい解説や、実際の演奏も流れるのでおすすめです。曲についてだけではなく、音楽の仕組みや楽器についての解説もあるのでよりわかりやすいですよ。
その結果、ピアノ以外の楽器に関心が向いたら・・・それはそれで結構なこと。その楽器にチャレンジしてみたらどうでしょう?親御さんがピアノをやらせたいと思っても本人は違う好みかもしれませんし、好きなものの方が楽しく長続きしますからね。
色々と思いつくままに書きましたが、大切なことは親御さんも一緒に聴いて楽しめることが大切だと思います。音楽は楽しむことから始めるべきです!
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