開口一番の「すいません」に考えてみた
「すいせん!あのぉ……。」
「すいません、ここに行くにはどうしたらいいですか?」
悪くもないのに口から出てくる「すいません」という言葉。
本当は正しく使うには「すみません」と「い」ではなく「み」なのだが、そんなことはどうでもよい!
とりあえずなぜ謝るのか?という事に焦点を当ててみよう。
・すいませんのパターン
例として席を譲ってもらった、道を教えてもらった場合に、
「すいません、どうもありがとうございました。」
日本人だったら特に考えるわけでもなく頭に謝罪の言葉を発してしまいますね。それはもうしきたりなのかクセなのか条件反射のように「すいません」と言ってしまいます。
でも、ちょっと待ってほしい。
よくよく考えると「なんで謝るの?」と、違和感を感じるのは私だけではないと思う。それに外国人からしたらなおさらだと思う。
謝っているのか、ありがたいのかどっちかわからない。英語にしてみる。
「Sorry... Thank you!」
(*ここでは「すいません」を【Excuse me】ではなく【Sorry】で考えてみる)
・・・ますますわけがわからなくなってきた。謝罪なのか感謝なのかどっちなんだよ!って、ツッコミたくなる気持ちはしまっておこう。
悪い行いをしたわけではないのに、「すいません」と前置きをしてからの本題に入る切り口はもはや日本人のパターンといってもいいのかも。
もしかしたら無意識に「すいません」とワンクッション置くことで、本題に入りやすくするための魔法の言葉なのでは?
しかし、重箱の隅をつつくような人が稀にいたとして、「相手の時間を数秒、数分奪うから事前に謝っておいたほうが無難。」と、ものすごい気配り上手な人なのかもしれない。
その逆もしかりで、尋ねられた相手が「なんだよ。俺(私)の時間を奪っておいて、謝罪の一言もないのかよ!」など心の中で思っているのかもしれない。
ある意味で神経質な面を持っているんだなぁ、と気づくかもしれない。
では、仮に「すいません」と言葉は使用せず「ありがとう」と前置きをしてみる。
先に「ありがとう」と感謝の言葉からスタートすることで、ポジティブな印象を与えられるかも…。
「ありがとう、あのぉ……。」
「ありがとう!ここに行くにはどうしたらいいですか?」
もう前もって感謝するパターンでやってみた。違和感というか何か暑苦しい感じもしますね。
プラスのクッション言葉を使ってから本題に入ろうとするが、相手は「何でありがとう?」と頭にクエスチョンマークで本題が入ってこない場合もある。
もちろん「ありがとう」とワンクッション置いてみた。
「ありがとう、すいません。」
逆パターンですね。こちらもどっちなんだよ状態です。もうわけわかんないです。
「Thank you! Sorry...」
英語にしてみた。やっぱりわからない……。
もし先に謝ることがしっくりくるのであれば、社会から一種の洗脳をされているのかもしれない。
マイナスからプラスに転じるのであればゲインロス効果も期待できる!…と思ったけど、この議題については全く関係のないことだと気づく。
しかしながら、元々「すいません」という言葉にしっくり来ていないのであれば、「ありがとう」という言葉に違和感を持つのは当然だと思う。
「はい、できました。お茶漬けです、召し上がれ。」とか言っていたのに大体がお湯で作ってしまうぐらいの違和感だ。
・なぜ「すいません」なのか?
第一声に「すいません」というのには様々な説があるみたいらしいので、調べてみたところ、「すいません」という言葉は発音しやすい言葉らしいということでした。
発音がサ行から始まる言葉なので、労力がア行と比べて少なく、発音がし易いのという特徴があります。
サ行の言葉は空気が抜けるような摩擦音からなる音です。確かに、口を閉じたままでもサ行はア行と比べて発音しやすい。
それに加えて、サ行は息を吸いながらでも発音できてしまいますね。
ちなみに「すみません」ってサの音の次に「み」と来るマ行の発音なので、唇を合わせないと発音できない。
なるほど、そうか!
「み」より「い」のほうが労力が少ないから「すいません」って発音するんじゃね!?・・・・(無理やり)
その他にも相手に対する礼儀や尊重、誠実さを表すために「すいません」と頭につけるとかなんとか。
僕の中では、もうこれは文化なんだなと思う。
この「すいません」という解釈が人によっては千差万別なわけであって、謝罪にも聞こえるし、礼儀としても受け止められることができる。
深くまで追求しようとすると、もうわけがわからなくなってきた。人それぞれなんだと。「すいません」は人それぞれなんだと。
使う側も受けて側も特別に意図しているわけではないと。これは思いやりの言葉なのかな?
ただ気になる人には気になる。そういう人もいる。
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