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【週刊プラグインレビュー】Tone Empire / TM700
今月2記事目です。
昨今、AIがタイムラインをにぎわせがちですが、今回紹介するTM700もまた機械学習を使ったプラグインとのことで、試してみたところこれまでのテープシミュとはまた違った手ごたえがあったのでご紹介してみたいと思います。
それではやっていきましょう!
プラグインレビュー!
TM700とは?
まず、開発元のTone EmpireはAI/MLを応用したプラグインを立て続けにリリースしている会社だ。今回はそのシリーズの第三弾で、これまでのシリーズは以下のような調子だ。
・Neural Q v2
プリアンプ+ビンテージEQ
・LVL-01
GATESの機械学習モノ
・TM700
テープ
どのようにAI/MLを使っているか・・?までは詳細には書かれていない。
が、以前までの機械学習の使い方を見ている限りだと、入力された波形に対してリアルタイムで挙動を計算して打ち返す・・・という路線の延長戦上であるようだ。
一応、マニュアルに書かれているざっくりとした特徴を見ていこう。
・192kHzでサンプリングしているので、192Hzまでアップサンプリングを自動で行う。
テープの挙動を今回は結構なハイレートSRで行ったようで、どのサンプルレートで作業をしても192Hzまでアップサンプリングをして処理をしてくれる様子。
自動でのアップサンプリングというと、BSAだとか。UADだとか。これまでのアナログモデリングモノもそうなので、その系譜を踏襲しているという感じなのかなと。
・テープコンプレッションとサチュレーションを再現。
ほぼすべての素材とミックスに適しているとのことのようだ。
モデリング元はビンテージアメリカンの4/1インチのテープマシーンにSM9テープを利用したとのこと。
加えて、2トラックモードではクロストークの再現をしているらしい。
なお、現在イントロセール中で40%OFFとのこと。
機能面
![](https://assets.st-note.com/img/1682493810612-pROv0CeUkT.png?width=1200)
非常にシンプルな構成だが、続いて機能面について見ていきたい。
TAPE INPUT
テープへの入力ゲインの設定。
TAPE OUTPUT
テープからの出力レベルの設定。
リンクボタン
INとOUTをリンクさせて音量が変わらないように操作ができるようになっている。
BIAS
Bias1
ソフトサチュレーション
Bias2
クランチな設定のサチュレーション
Tape Speed
Fast(15 ips)
Slow(7.5 ips)
テープは回転数がはやいほうがハイファイになる。今回でいえばFastが原音重視、SlowがLo-fi寄りというイメージ。
2Track
テープのクロストーク(LR信号の被り)を精密に再現したモード。
INPUT Adj
インプットレベルの調整。減らせばクリーンに増やせばより歪むようになる。
OUTPUT Adj
アウトプットレベルの調整。
といった調子で、極めてシンプルである。
基本的に機械学習モノというのは、インプットしたデーターに対してのアウトプットのデーターの変化幅を学習して適用をしているので、どうしても機能性はシンプルにならざる得ないところがある。
そのため、複雑な機構を設ければ、例えばアンプの挙動+既存の実装を掛け合わせる必要があって、その支配率がどの程度なのか?によってこれまでのプラグインとの差別化がとりにくいように感じる。
その点でいえば、TONE Empireのアプローチはかなり硬派だとは思う。
検証してみる
周波数特性の違い
色んなバリエーションがあるのでざっくりととってみた。
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