【週刊プラグインレビュー】Kazrog / Avalon Vt-747SP(Native)
さて、今月最後の更新になります。
今回は、苦楽を共にした実機がついに公式にメーカーからのロゴをひっさげてプラグイン版として登場!ということで、感慨深すぎるものがあるVT-747SPについて語っていきたいと思います。
それではやっていきます!プラグインレビュー!
Vt-747SPとは?
Vt-747SPはもうディスコンになってしまったAvalonのマスタリング用途のアウトボードだ。
機能は、OptoComp、真空管SAT、効きのいいGEQで構成された複合機だ。
「なんだ、複合機か・・解散!」という感想を持つ人もいるかもしれないが、Avalonというメーカーは完成されたオーディオ感と考え抜かれた高品質を持っていて、Vt-747SPでいえば、これ以上簡略化は出来ないが考え抜かれた構成を複合機であるにも持っている。
結構昔の話になるけれど、ジョーラポルタもAD2077を使っているにもかかわらず、大まかな調整は747SPで行っていて、それほどまでにそれぞれ単体の機能が優れている。
なので、複合機だからダメでしょう・・・はこの機種に限っては珍しく通用しない。
僕も、ご多分に漏れず、このギアーに様々な考え方を習い、今に活かしているという状況もあり。
ざっくりと、学んだことも記事でご紹介出来たら嬉しく思う。
Avalon VT-747SP – Kazrog
↑いま、イントロセール中で4割引きとのことです。
機能面
そんなVt-747SPだが、機能面について見ていきたい。
とはいえ、メーカーのお墨付きがあるだけあって、プラグイン独自の機能はオーバーサンプリングのオプション以外は無いに等しい。
非常に硬派にKazrogは仕上げている。
機能面としては、4つのセクションに分かれている。
それぞれ見ていこう。
INPUT/OUTPUTセクション
・INPUT
-20dBから+8dBで入力ゲインを調整する
・OUTPUT
-20dBから6dB。搭載されているエフェクターすべてのポスト処理。
・+10dBスイッチ
アンプを10dBブーストして、チューブオーバードライブを追加する。
・TSP
ツインシグナルパススイッチの略。3本の真空管をクラスAアンプから、オーディオの経路へスワップする。
・EQ→COMPのPREスイッチ
コンプの前にEQを挿入するスイッチ
Opto COMPセクション
・THRESHOLD
コンプレッサーのスレショルド。-30dBから+20dB
・Attack
コンプレッサーのAttackタイム。
2msから200ms
・Rlease
コンプレッサーのReleaseタイム
10msから5S
・Make up Gain
オプトコンプレッサーの出力ゲイン
・Compression
レシオを設定する
SideChainセクション
・SideChain Threshold
サイドチェーンのLFとHFのスレショルドを-15から+15で調整することが出来る。
・周波数調整
スレショルドの下のノブでそれぞれのサイドチェーンフィルターの周波数をHz単位でスイープすることが出来る。
・SCListen
サイドチェーン信号だけをきくことができるスイッチ
EQセクション
747SPのEQは6本のフェーダーで成り立っていて、それぞれのフェーダーがコントロールする出力幅と周波数帯域が違う。
右から順にF1からF6と並んでいて、F1からF6に行くにかけて低音から高音という並びになっている。
他、F1、F5、F6がシェルフになっていることに注意。
F1
Shelf 1~15Hz -24dB~+24dB
F2
Peak 125Hz -8dB~+8dB
F3
Peak 3~500Hz -4dB~+4dB
F4
Peak 2khz -4dB~+4dB
F5
Shelf 5kHz -10dB~+10dB
F6
Shelf 32kHz -20dB~+20dB
ちょっとややこしいかもしれないが、
EQとCOMPの経路のスイッチング、SAT、そしてSideChain(インターナル)で幅広く音をつくっていくことが出来る。
検証してみる
恒例のPD、やってみますか・・・。
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