【週刊プラグインレビュー】Plugin Alliance / bx_masterdesk Pro
はやいものであっという間に5月が終わろうとしております。
そろそろ夏になりそうな雰囲気が東京はでてきましたね・・!
僕のほうは5月はお仕事しつつ、ミーティングしつつ・・で、忙しすぎも暇すぎもしない、なかなかちょうどいい時間を過ごすことができております。
結婚記念日には修善寺温泉に行きました。
ここは弘法大師が日本最古の温泉を掘り当てた地とされているんですが、都内から車で2時間で程よく静かで良かったです。
弱虫ペダルのようなロードレースのメッカでもあるみたいで、自転車を担いでいる人たちが多かったのが印象的でした。
コロナもあり季節関係なくインドアでひきこもりがちだった昨今ですが、今年の夏は色々アウトドアも楽しみたいな・・・と考えている今日この頃です。
さて、今回とりあげたいのは、Plugin Allianceが満を持して発表したbx_masterdesk Pro。
Landerのようなオンラインマスタリングサービスを立ち上げているPAにとっては威信をかけた作品・・・のはず・・!
ということで、今回もやっていきましょう。
プラグインレビュー!!
bx_masterdesk proとは?
bx_masterdeskシリーズは、いうなれば、PA流の「マスタリングだとか、マスターバスに必要だと思う機能全部入り」のシリーズ。
実はこのシリーズは今回で三つ目で、
masterdesk→masterdesk TP→masterdesk Pro
という進化を辿っている。
で、これの何がプロなんだろう・・・?
と皆思うわけで。僕もそう思った。
今回は、ダイナミクスコントロールとトーンコントロールに大きな強化が入り、以前まではざっくりしか作れなかった場所ががっつりさわれるようになったのが特徴だ。
具体的にはコンプレッサーセクションには
・Glue
・Clipper
のスイッチの追加。
トーンオプションについては、
・従来のTONEコントロールに加えて、3バンドのEQ
・レゾナンスフィルターは設定が可変に、ノッチ幅も選べるように。
・ディエッサーもかけたい周波数が選べるように。
・bx_Limiter TPに搭載されていたXL(サチュレーション)機能が追加。
というかたちで、マスターバスに要素としては欠かせない部分はしっかりと抑えつつ、「まぁ、いうて簡易版だからねぇ~~」とは言わせない仕様をがっちり揃えてきた印象だ。
そんなわけで、どんな機能があるか・・?をもう少し詳しく見てみよう。
機能面
Volume
bx_masterdesk proのチェーン全体にどのぐらい音量をいれるか?を調整するノブ。
ダイナミックレンジをメーターをみながら、8~6を目安に設定してもらいたいとのこと。
この考え方はmasterdesk_TPの頃から受け継がれていて、そのあたりのダイナミックレンジがスイートスポットであることが名言されている。
実際、その辺がスイートスポットだよねは僕も同意するところ。Foundation
ローエンドととレブルの調整。値を高くしていくほどローエンドが強調されていく。
続いてコンプ部分。
COMP LINK
左右のステレオリンクCOMP MIX
コンプレッサー部分のDry WETRetio
3.5 4.2 6.2 7.9から選べる
意外とレシオ高くね?とも思うんだが、試してみるとよくできている・・。Release
100ms 110ms 120ms 130msから選ぶことが出来る。GLUEボタン
有名なVCAバスコンプレッサーをエミュレートしたヘッドルームの設定をする。クリッパーボタン
0dBより強い信号をクリッピングする。
続いて歪み関連の機能。
XL
3次、5次の倍音を加える。THD
アナログ機器特有の歪を加える。XLは歪を加えることに主眼を置いているのに対して、THDはGlueさせることに主眼が置かれているようだ。
リミッター関連は概ねみたまんまだけれど、一応。
Limitter Turbo
リミッター前段のゲイン調整。Release
3ms 10ms 30ms 50ms 100ms
TONEセクションについて
+30~-30で設定ができるが、数値に直すとー3dB~+3dBなので、どんどんいじっても大丈夫!とのこと。
説明書の言語のセンスが非常に良いので紹介しておきたい笑
BASS
ローエンドをソフトにしたりタイトにしたりするために調整するノブ。
ロックだったらFoofighters、ポップスだったらリアーナを使ってるみるなどしてくださいとマニュアルに書いてあって面白い笑MID
MIDはボーカルや楽器の音域をブーストすればよりin your faceサウンドに。カットすればメロウにすることが出来る。TREBLE
TREBLEをブーストすることで、実際に音量をあげることなく、音楽の音量を大きく感じさせることができる。やりすぎないほうが良いけれども、エッジを出すことで、スピーカーから音楽をとびださせることが出来る。PRESENCE
最も高い周波数をコントロールする。心地よい高域をブーストしつつ、不快な音域を減らすことが出来る。
シンバルやハイハットに注目しつつ滑らかさの変化を感じてほしい。
ステレオセクションについて
StereoEnhance
単純なMSコントロールではなく、自動化されたEQシステムで違和感がないように強化する。
ドラムのブーミーなルームをブーストしたり、リバーブテールの濁った部分を上げることなく、シンセやギターを強調し幅を広げることが出来る。
これはBrainworksの推しポイントで、最も音楽的な方法で幅と奥行きをコントロールできる・・・らしい。StereoWidth
StereoWidthはSideチャンネルのレベルを増減することで、ステレオ幅を増幅させる。
検証してみる
まず、僕の目をひいたのはGlueスイッチであった。
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