「週刊プラグインレビュー」Tokyo Dawn Lab / TDR Arbiter
さて、今月2本目です。
前回のMachineHeadを書いたときに、密度感ってなんだろう。
その方程式はどこにあるのかな~~というところで手持ちのプラグインを再検証してるうちに辿り着いたのがこのTDR Arbiter(そしてそのシリーズ)であります。
実は、このTDR Arbiterは、以前UltraSonicの記事を書いたときに既に試していてはいたのですが・・・後ほど感想で後述しましたが、大幅なアップデートで一気に化けて一軍入りしたプラグインであります。
その辺のぬかりなさはさすがTDR作品だなと。
それでは今回もやっていきます!
プラグインレビュー!!!
TDR Arbiterとは?
マニュアルによると、TDR ArbiterはFrequency-Specificなスペクトラムバランサーという定義になるようだ。というのも、中々ややこしいことをやっていて、ダイナミックEQのように特定の周波数に対してその周波数のレベルに応じて反応して、その楽曲や要素にある問題を解決し、その上で、減衰したエネルギーをハーモニックジェネレーターで補完をする・・というプラグインである。
要するに、歪むディエッサー(dbx902式の)と捉えると良いのかなと思うのだが、このプラグインは絶対音量の影響を受けない。
フィルタリングがもたらす損失にクリエイティヴな補填を掛け合わせることで、音楽的に意味のあるアプローチをセット&フォーゲットで行う・・というものである。
マニュアルを超意訳するとこう書いてあるが・・・
「い、意味がわからねぇ・・」という人、実は書いている僕もこの説明ではピンときていない。
なるべく感想面でその真価を明らかにできたらいいなと考えている。
機能面
それぞれの機能について見ていこう。
基本的には?マークをおすと全部解説がでてくるのでざっくりと。
Shape
選べるフィルターの種類は4種類。
・ベル
・ローシェルフ
・ハイシェルフ
・フラットトップ
ERB
Q値のこと。ERBはEquivalent Rectangular Bandwidthの略だそうで、人間の聴覚におけるフィルターの帯域幅を禁じさせるために音響心理学で使われる概念であるらしい。で、このERBの値は、人間がどのように周波数を認識しているかの推定値を提供しているとのこと。
要は、聴覚上にそったQの指定ができるように工夫してます、ということでよいのかな。
Freq
・フィルターの中心周波数
Range
このプロセスの変調する最大範囲を決める。
レベルが低くても高くても同じ量のゲインをリダクションするため、均一な変調を保証しているとのこと。
これは、結局、じゃあどうやってDetectしてるんだよ?が書かれていないので結構ややこしい話だが、恐らく、Weightningで指定したスペクトルバランスに対しての飛び出し具合で決めてる可能性が高いように感じる。
詳しくは明記されていない。
SPEED
アルゴリズムの検出速度と反応速度を示している。
値が大きいほど、反応速度が速い。
Wb
ワイドバンドのこと。
これを設定すると、指定された帯域ではなく全体を制御するようにする。オーディオフィルターをバイパスするので、位相応答が維持されるとのこと。
X2(Xの2乗)
バンドのゲインリダクションに応じて減衰する低周波の成分を偶数倍音の高調波に置き換える。
X3(Xの3乗)
バンドのゲインリダクションに応じて減衰する低周波の成分を奇数倍音の高調波に置き換える。
Weightning
近似させようとしているスペクトルバランスの制御をする。
この設定はすべてのバンドの検出に影響する。
Energy
補完する倍音の強さを設定する。
TrimのとなりのTボタン
入力ラウドネスと出力ラウドネスが一致するようにトリムをする。
数秒かかるので、注意。
Weightでバンドの検知を、Rangeで一定の法則性でのリダクション量を、X2,X3、Energyでエキサイターとしての挙動をエディットできる・・と知っておけば概ねよいのかなと。
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流石TDR。
ものの見事に、説明書通りであまり面白みがないが、一応。
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