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「週刊プラグインレビュー」MixWave  / Electrodyne 511

さて、今月2記事目行ってみたいと思います。
今月新作として注目を集めそうものが、正直どれも辛辣極まりないレビューになりそうでして。
前回と同じように、それもたまにはいいとは思うんですが、それを続けていると本当にただの小言コンテンツと化してしまうのを懸念する気持ちがあります。

なので、今回は試してみてよかったものを取り上げていきたい次第です笑

それでは今回もやっていきます!
プラグインレビュー!

Electrodyne 511とは?

MixWaveは最近良作を連発しまくっている新興プラグインメーカー。
元々渋いBensonのギターアンプなどの、絶妙なチョイスのプラグインを色々と出している新興メーカーだ。
で、ここにきてスタジオギアのモデリングもリリースをしてくれている。
今回ご紹介するElectrodyneもそうだが、STA-LEVELであったり、Coilのプリアンプであったりと、チョイスがいちいち渋い。

だが、モデリング技術も特筆すべきほど素晴らしいのもまた特徴である。

今回紹介したいElectrodyne511は、最近発売された再発モノのElectrodyneのAPI500シリーズのEQをモデリングしたものであるようだ。
(Electrodyneが復活してるなんて知ってました?僕はこの記事を書いて初めて知りました。嬉しいです。)

Electrodyne自体はみんな大好きNeveに匹敵する歴史あるメーカーのひとつで、1960年代には、QuadEightの内部部品を実質つくっていたメーカーだ。
最近の人はQuadEightと言ってもあんまりピンと来ないかもしれないが、過小評価されすぎているコンソールのひとつだと感じる。
黄金期ハリウッドサウンドをつくった立役者的なポジションであり、ワーナー、キャピトル、モータウンなどのあの頃の西海岸の鉄板サウンドはほとんどQuadEight卓が使用されている。

で、2年ぐらい前に、ケンハーシュさんと現代のQuadEightを継ぐメーカーのA-designsの社長のピーターモッテッシがエレクトロダインの復活に協力して、現代に復活していたとのことだ。
60sの典型的なEQを注意深く再現し、サウンドのキャラクターの変化なく現代のコンポーネントで再発したのがこのモデリングの元ネタになっている511である・・らしい。

またややこしい話だが、昔のコンソールのEQ部分を本家がコピーしたものをモデリングしている・・という構造だ。

こちらにサウンドサンプル豊富にあるんで、是非聴いてみてください。
ぐっと来た人は、読み進めてもらえると良いと思います。

機能面

さて、そんな511だが、どんな機能があるか?を見ていこう。
といっても、見たまんまではあるが・・・。

解説・・いりますかね??これ・・

Hiシェルフボタン:「511」印字の下にあるボタン。シェルフ(オン)またはピーク(オフ)フィルターを切り替える。
すべての高周波数でシェルビング、1.5k、3k、5kでピーキングを行う。

HiFreqゲインノブ:ノブを回転させるかノブの周囲の任意の値をクリックすることで、現在選択されている高周波数のレベルを+/- 12 dBのゲイン範囲で均等化または減衰させる。

HiFreqスイッチ:4つの高周波数バンド(1.5k、3k、5k、10k)から選択する。

Loシェルフボタン:シェルフ(オン)またはピーク(オフ)フィルターを切り替える。すべての低周波数でシェルビング、200と500でピーキングを行う。

Loゲインノブ:ノブを回転させるかノブの周囲の任意の値をクリックすることで、現在選択されている低周波数のレベルを+/- 12 dBのゲイン範囲で均等化または減衰させる。

LoFreqスイッチ:4つの低周波数バンド(40、100、250、500)から選択する。

EQオン/オフスイッチ:Electrodyne 511 EQのみを有効または無効にする。
入力/出力ボリュームやフィルター、ユニットの入力/出力回路段階には影響を与えない。

ほぼほぼ見たままである。

その他INとOUTでLPF HPFをかけてあげることが出来る。
歪の扱いを良く心得ているベンダーであると思う。

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検証してみる

歪としての側面とEQとしての側面、両方みていきたい。

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