レヴュースタァライトは龍騎じゃねえよ!!!!!!いい加減にしろ!!!!!!
はじめましての人ははじめまして。そうじゃない人はこんにちは。ますばんです。普段はデュエプレの記事を投稿してますが今日はちょっと毛色が違います。アニメの感想です。布教ってよりかはどちらかというと既視勢にこの読後感(?)を共有したい気持ちが半分、タイトルの通りの気持ちが半分なのでガンガンネタバレしていきますし未視聴の方はなにがなんだかわかんないと思いますがそこはご了承ください。以下常体。
まず一番重要なことから。
スタァライト、相当面白かった。やっぱ目的がブレなくてライバルが魅力的な青春アニメはいいなって思った。特に10話。主人公チームが正面切って最強キャラに勝つっていうのはやっぱ王道。そこ含めて王道のストーリーラインに横から結構いろんな要素が入ってきて、でも取っ散らかってるわけではない。そんな不思議な作品だった。
なんでこんな面白かったんだって考えてみるといくつかのポイントが見えてきたのでちょっと書いてみる。
スタァライトの面白さはレビュー演出の派手さと音楽の良さっていうのがすごく大きな強みだと思う。劇場版の話にはなるけど普段全然アニメ見ない自分が「やっっ………ば!!」ってなるくらいには演出も音楽も非常に良かった。劇場版からそのままの勢いでアニメ完走しちゃったもん。それだけレヴューのインパクトが強かった。
ただちょっと思うのはスタァライトの良さってレヴューの映像、音楽っていう強みだけじゃなく、日常パートだったりメインのストーリーラインを見ているうえで極力ストレスを感じないこと。言い換えるなら弱みが少ないことが作品全体の強みをさらに引き立てていると思うのよ。
ちょっと前に松井優征さんのインタビューで話題になった「防御力」の概念がわかりやすいと思う。観る上でのコストを最大限に抑えることによって、レヴューとかキャラの良さっていう強みの破壊力を最大にするって感じかな。相当いいこと書いてるからおすすめ。
閑話休題。さてそんなスタァライトが防御力に優れている(観るうえでのコストが低い)点。具体的なところを3つ挙げると
①主人公含む登場人物の目標と行動原理がしっかりしている
②世界観の根幹をなすもの(舞台)の価値がブレない
③登場人物が多いわりに関係がわかりやすい
この3つだと思う。以下でちょっと詳しく掘り下げる。
①登場人物の目標と行動原理がしっかりしている
主人公、華恋の行動原理は「ひかりちゃんとスタァライトする」の一言で説明できるし、つねにその行動原理が水面下にあるっていうのがポイント。目標がはっきりしているとそのために行動しているっていうのがよくわかり、観ているうえで感情移入がしやすくなる。そのうえ最後に目標を達成できたカタルシスもひとしお。もっと言うと、主人公である華恋の行動原理が「ひかりちゃんとスタァライトする」だからこそスタァライトしきった後どうするって話になって劇場版スタァライトの進路相談にキレイに繋がるわけで。あまりにも、あまりにも完璧すぎるわ!
他のキャラクターも「生まれ持った才能っていう点では劣るけど努力で自分だけの星を掴みたい」「99回目のスタァライトを無限にやりたい」「親友が世界一輝くところを一番近くで観ていたい」「華恋ちゃん好き好き大好き超愛してる」と、一言で表現できるくらいにはシンプルでかつ強い目標が一本芯が通っているのがいいところ。また、これらの目標や行動原理の中には「舞台」という共通項があるわけで、この作品における「舞台」という概念の価値が常に安定してるっていう②の話にも繋がってくる。
②世界観の根幹をなす「舞台」という概念の価値がブレない
作中だといきなりキリン出てきたり学校辞めるとか言い出した騒動とか無限ループとかいろいろあったけど一貫してレビューで白黒つけてきたわけじゃないですか。レヴューって例えるなら「遊戯王」シリーズにおける「決闘」の立ち位置なんですよね。お互いに譲れないし話し合いで決着つけられないなら正々堂々レビューで勝負。一貫してる。
あと個人的にこれは語っときたいなっていうのが劇場版の中学生愛城華恋と一緒にいたメガネ。最初観たとき華恋の舞台の話に興味なさそうにしてたし「夢に向かって一直線!みたいな感じでかっこいい」ってセリフに対して「そうかな?」って返した段階だと「でも所詮舞台だろ?」みたいなこというポジションだと思ってたんよ。でも実際に出てきたのはキラめいて見える華恋もあくまで一人の人間として悩みや大変なことを抱えてるっていう現実を見据えた発言で、舞台のことは何一つ下げてないんよ。これって結構すごいことだと思ってて、作中で一貫して舞台という概念の価値を肯定し続けることで、舞台少女たちの戦いの価値を担保すると同時に、彼女たちに感情移入している観客が必要のないところでストレスを受けないようにしてるんよ。こういう細かいポイント、ありがたいよね。
③登場人物が多いわりに関係がわかりやすい
これはもう言わずもがなじゃないですかね。一人ひとりに個別にフォーカスするんじゃなくて2人ペアで動かすことでキャラの関係性を線で捉えさせるのがポイントだったりするんだろうね……?んで2人ペアだからこそその間に他のキャラを割り込ませてドラマを作れるんだよ。多分。ふたかおクロディーヌとかもうそういうことでしょ。
さて、ここまでちょっと分析チックなことしてきたけどここからはちょっと個人的な感想とか。
レヴュースタァライトっていう作品、1話~3話あたりは正直わけわからんかった。なんか知らんけどいきなり学校の地下に謎の劇場生えてくるしキリン出てくるし演劇のアニメかと思ったら殺し合い始まっとるし。なんなんだこれは。わけわからん。というわけで実を言うと3話まで見て2カ月ぐらい止まってた。
転機は今年6月中旬、「『スタァライト』の映画がヤバい」という話が周りからちょいちょい聞こえるようになってきた。具体的には去年から定期的にスタァライトを執拗にオススメしてきてた身内以外からも聞こえるようになってきた。
「人に何かを勧める時には直接勧めるよりも自分が狂っているサマを見せつけるのがいい」とは誰が言ったか忘れたけど至言だと思う。ツイッターを開くたびにヤバいヤバいと流れてきたら、そりゃもう当然気になるわけよ。しかも噂によるとジオウOQの平成ライダーキックレベルのモノが見られるらしい。
はい。近場で公開終わる前の最後の日曜の朝一で見てきました。すごかった。ツイッターで見た与太話が全部ガチだった。清水デコトラもハラキリ要求もガチだった。意味がわからん。でも大枠のストーリー自体は結構シンプルだったしアニメほぼ未見でも楽しめた。むしろあそこまでシンプルな土台によくもまぁデコトラ乗っけたよなとは思った。正直デコトラのあたりで「予算青天井なの!?億いっていい!?」ってセリフが頭をよぎった。(まぞく4巻)(少なく見積もってもデコトラとセクシー本堂で5億くらいいってるとは思う)
んでスタァライト熱高まったところでアニメ全部見たわけですけど面白かった。土台シンプル味付けマシマシ。
個人的にはレヴューの曲調とか関係性とか含めて双葉はんと香子が好きかもしれない。というより京言葉腹黒我儘女が好きなだけだろって言われても正直否定はできん。ただ俺こいつ単品で好きになったわけじゃなくて双葉はんがいるから好きになったってとこはあるんだよなぁ……う~ん難しい。
全体の話に戻ると結局舞台少女たちの行動原理がそれぞれ一貫していてブレてないから面白いんだと思ったね。特に大場さんの見せ方が上手かったと思う。安易にハイライト消すとかの演出を入れずにいつもの表情のままどす黒い声を出すのがとてもよかったです。9話最後のじゅんじゅんとの問答は結構クるものがあったね。結局こいつも「キラめき」のために人知れず戦ってただけなんやなって。だからこそ「スタァライト」をやりきった舞台少女たちのキラめきが薄れていって、特にジェネリック早稲田言い訳重ね醜い果実女が「明日から本気出す(意訳)」とか言い出した日にはもうブチのギーレェスーパーハラキリデラックスなわけでしたけど。(劇場版バレ)
んでここからタイトル回収。「二刀流の金色がタイムベントしてくるから実質龍騎」って情報でスタァライトを見始めました。劇場版で「みんな喋りすぎだよ」って言ってました。皆殺しのレヴューがとっても怖かったです。この情報からこいつラスボスっていう推理、しないほうが無理ない?ラスボスじゃねえんですよこいつ。こいつ倒してループ抜けて大団円みたいな話だと思ってたけどそうじゃないんですよ。実は本編見始めて一番意外だったポイントここ。
閑話休題。要はばなながラスボスだと思って観てたから9話でケリついて普通にめっちゃびっくりしたね。って話。そんだけ。これから見る人は大場なながラスボスじゃねえってことは頭に入れておこう。
この文章最後まで読むような人間は99%スタァライト見終わってると思うんだけど、1%のお前に言いたいことがある。こんだけネタバレガンガンかましたけどそれが問題にならないくらいスタァライトっていう作品の魅力は大きく深い。特に劇場版。劇ス観た奴らがみんなしてやべぇやべぇっつってるのはもうそういうことなんよ。劇場でしか体験できない120分。もうアニメ本編見てから行けとかそういう呑気な事言ってられん位には公開終了が迫ってる。今すぐチケットを取れ。僕から言えることはそれだけ。
劇場版スタァライトを体験したあなたとの再会を楽しみにしてる。おわり。
おまけ
何話の誰のことを言ってるでしょうクイズ(正解はしばらく下)
正解は5話のまひるちゃんでした。シンプルにヤバい。
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