読書感想:8月は戦争を考えて
8月は戦争を考える:
中日新聞朝刊(8/12)考える広場
『我々は戦争に無力なのか?』読了。
俳優鈴木亮平さんがMCを勤めているNHKスペシャル地球の危機シリーズでもお目かけした藤原氏が、番組同様にわかりやすくかつ鋭く問題点を話してくれてます📰
もうお一方、国境なき医師団日本会長 中嶋優子さんの言葉も読み手の心に鋭く刺さる名文でした✒️🏹
一部ご紹介します↓
○歴史家 藤原辰史さん
「人を人として見ること」
ナチスは、ドイツ人を「飢えてはならない人」とし、東欧の人々らを「飢えてもいい人」と選別していました。そのようなナチスの優生思想の最大の被害者グループの一つであるユダヤ人の国イスラエルは、パレスチナの人々を「飢えてもいい人」とでも考えているように思えます。そして、11人に1人が飢餓に直面する世界に暮らしながら、大量に食品を廃棄する消費生活を平気で続ける私たちの中にも、そうした考え方が根付いてはいないか。本当に、人を人として見ているか。自問してみる必要があるのではないでしょうか。
○国境なき医師団日本会長 中嶋優子さん
「勇気持ち使命果たして」
ある日、10歳くらいの女の子が運ばれてきました。脚の骨が粉々で、瀕死の状態。蘇生室で命はつなぎとめたものの、その後、脚の切断手術が必要になりました。ところが同意を取る家族が誰もいません。同意のないまま手術をしようと決めた翌日、少女は亡くなりました。(中略)ガザで何人かの人にこう言われました。「日本も同じだったよね」。太平洋戦争と戦後復興という日本の歴史について彼らはよく知っていました。戦時中は苦しみの中で助け合い、戦後は頑張って立ち直った日本は、彼らの目標になっているのです。