ファンタジー詩:スノームーンの魔法
雪の色と自身の白光が
近似する為 月は冬の間だけ
地球からは遠のいていた
雪の女王は密かに
恋焦がれている月に
私は嫌われている
だからあんなに離れていると
勘違いして長い間
切なさを胸中で凍らせていた
ある冬かぐや姫が
滞在中の地球に飽きて
帰ると言い出した
月姫を孫の様に愛でる月は
彼女を迎えに出向き
真冬に初めて雪国へ近づくと
そこには青白い美女がいた
一目で惚れた月は姫に言う
わがままを聞く代わりに
スノームーンにそのご友人を
招待してほしいと
女王の胸中は月に近づく程に
温もり切なさは
溶けてなくなった
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