家族信託をやってみた
今年両親と信託契約を締結したのでその感想をまとめておこうと思います。
※家族信託の制度や契約内容の詳細には触れていません。やってみて感じたことのみを書いています。
やってみて良かったこと
まずは何よりも家族の話がじっくり聞けたこと。
今まで両親や兄と「将来についてどうしたいのか」という話をする機会は少なかったので、信託契約の内容を詰めたりしている期間の約1年間、毎月思いをじっくり聞けたのが良かったです。
第三者が入ることで冷静に客観的に話し合いができたこと。
家族だけだと知識も少なく、もっと時間がかかったかもしれません。法律的なことや他の家族の事例などを教えてもらいながら話し合いができたことで締結までいくことができました。
私と兄の思いが異なるところを両親の考えで丸くおさめられたこと。
これも第三者や両親のいる前でクリアにできたことは良かったと思います。両親が亡くなってからだと平行線のままでなかなかおりあいがつかったような気がしています。
物件の名義の整理ができたこと。
これもプロフェッショナルの力を借りなければ難しかったことです。今までも整理してもらいたくて何度か話し出したことはありますが前に進みませんでした。
大変だったこと
家族信託に至るまでにはかなりの時間を要したこと。
親に少しずつ話をしたり他に手段がないか調べたり、ここにたどりつくまでには数年の時間がかかっています。将来の話をしていくのはみんなの気持ちの整理も大事なので全員が元気なうちにできたのはほっとしました。
家族信託を積極的にやっている銀行が多くなく、お金がかかったり手続きが大変だったりすること。
この辺りもプロフェッショナルの方のお話を聞きながら色々調べて進めていきましたが、この制度があまり進まない理由の一つではないかと感じました。
契約というのはやはり少し重く、覚悟が必要だったこと。
実際に契約を締結するというのはそれなりに重く、少し覚悟がいりました。
気づき
人の気持ちは少しづつ変わっていくので折を見て少しづつ話を進めていく。
状況もそれぞれ異なりますし、何をすれば正解というのはないと思います。まずは家族の気持ちを聞きながら少しづつ話を進めていくことが大切だと感じました。
専門家に入ってもらうと話が進みやすい。
制度が少しわかりづらかったり周りに実際にやっている人もいなくてネットで調べても情報が少な目だったので今回は専門家に入ってもらって進めました。自分たちだけでは信託契約まではいけなかったと思いますし、約1年にわたって家族の話を毎月聞くこともなかったと思います。
家などの権利は共同にしない方がいい。
これはつくづく思いました。後々どうなるかしっかり考えておくことが大切です。
まとめ
家族信託という制度はそこまで広く知られているわけでもなく実際にやった人はまだ多くないと思います。制度がわかりづらかったり状況によっては他の選択肢をとった方が良い場合もありますので広く皆さんにお勧めできるものではないかもしれません。
私の場合には今回家族信託をやって良かったと思います。将来に向けて少し備えができたかな、という感じです。
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