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サラリーマン哀歌1

社長、部長、お偉いさんを示すとき、
親指立てる癖が哀しい


朝がまたくるかと思うとイヤになる
明日は何の会議だろうか


それほどに難しくない言葉でも、
彼らが使うとややこしくなる


申告書の、いつもつまずく趣味の欄
読書は趣味でいいのだろうか


彼を見て、孔子の言葉を思い出す
巧言令色、すくなきかな仁


洒落っ気も、年とともに薄れゆく
靴下三足、五百円也


明日こそ、辞表を叩きつけてやる
そのブランドも憎き男に


この一年、送別会のみ多かりき
同期同僚、十人は辞め


クドクドとほざくキャリアウーマンの
時々変わる、口紅の色


気がつけば、霊と波長が合っている
今日も疲れが金縛りを呼ぶ


「そうなると、わかっていたよ」と言う男
わかっていたなら早く言え馬鹿 !!


見知らぬ町を、旅するような感触があるから
こんな仕事でも勤まる


「返す返すも惜しいヤツだ」と人が言う
惜しいヤツなら神が捨てぬわ


人生の初心者マークが外れない
「若くていいね」と人は言うけど


時間外、皆が帰った仕事場で
とある上司の悪口を言う

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