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思い出の扉

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2024年5月の記事一覧

【詩】階段の怪人

階段の怪人が
ジッとこちらを伺っている
来る日も来る日も
飽きもせずに
ジッとこちらを伺っている
たまに足を踏み外すのか
ギイッという音がする

【詩】雨を見ながら

【詩】雨を見ながら

みんなどうしているんだろうか?
やっぱりこんな雨を見ながら
呼吸をしているんだろうか?
家庭という言葉に安らぎをみるんだろうか?
幸せという言葉にいくつ出会ったんだろうか?
犠牲という言葉に潰されてはいないだろうか?
社会という言葉に振り回されてはいないだろうか?
仕事という言葉にごまかされてはいないだろうか?
疲れという言葉に甘えてはいないだろうか?
時間という言葉にいらだってはいないだろうか?

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【詩】犬のウンチを踏んだ日の人生

【詩】犬のウンチを踏んだ日の人生

基本は土を踏むのと何ら変わらないのですが、
それを踏んだとたん、
それまでの環境が一変してしまうものなのです。
そのことを見聞きした友だちからは馬鹿にされ、
あげくに好きなあの子に暴露され、ついには
「変なあだ名をつけられるのではないか・・」
といらぬ心配をしなければならなくなるのです。

元はといえばあたりかまわずウンチをしまくる
ノラ犬たちが悪いわけなのですが、
ウンチを踏んだという運命に思い

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【詩】退職記念日

【詩】退職記念日

確かに何かやりたかったのだけど、
確かに嫌になっていたのだけど、
本音のところは
何も考えられなくなったからだ。
突然そうなったのではなく、
突然そう思ったのではなく、
十年と数ヶ月がその方向に歩かせたのだ。
人生がヤル気という人為を嫌ったのだ。
いろいろな事件があった。
いろいろな思考もあった。
だけどそれがいつだったかは忘れたし、
体系付けて思い出すことも出来ない。
今日はそんな日だ。
いつも

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