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四国一周記②
四国一周二日目。
7:30 新長谷寺ユースホステルを発った。昨日の暗闇がウソのように晴れて明るかった。改めて見る四国中央市はのどかな町だった。
8時半ごろ ローソンで朝食休憩。朝食として肉まんを購入した。70歳くらいの店員のおばちゃんはとても愛想が良かったが、肉まんを包み紙に入れる作業がかなり下手くそで、肉まんの生地がけっこう剥がれていた。
道中、ごみ収集車を見た。車の荷台には「混ぜればゴミ 分ければ資源」という粋なフレーズが書かれていた。
9:11 今治に到着した。今治城を少し散策した。
11:50 愛媛最大の街、松山に到着した。
松山に来たからにはやはり鯛めしを食べないといけないと思い、居酒屋でランチを食べることにした。松山市駅前の「なだ」というお店に入り、1000円の鯛めしを食べた。
食後は地下街にある珈琲館で休憩することにした。コーヒーを飲みながら、宿の電話をした。目星をつけていた「宇和島ユースホステル」の予約が取れた。
海岸線は本当に海がきれいだった。停まっては何度も写真を撮った。奥田民生の『さすらい』を何度も聴いた。
15:00 道中にあるブックオフへ到着した。手持ちの本が少なかったので念のため本を買っておこうと思った。四国は市街地以外は本屋が少ない。購入したのはウイリアム・マクニールの『世界史 上』、外山滋比古の『日本語の個性』、東野圭吾の『虚像の道化師』だ。
17:20 西予市のみかめ海の駅潮彩館に到着した。何もなかったのでトイレだけ済ました。辺りは暗くなり始めていた。宇和島までたどり着けるか少し不安になってきた。
17:59 宇和島市に入った。
18:49 宇和島ユースホステルへ到着した。
宇和島YHは自称「日本一到達しにくい宿」だ。かなりわかりづらいところにある。新長谷寺ユースホステルと同じくらいわかりづらい。住宅街の奥にある細い道を上って行くのだが、まずその道がわかりづらい。YHまでは一定間隔で電柱に貼ってある「YH→」というステッカーを辿っていく。暗くてほぼ見えない。細い道を抜けると小高い丘の上に出る。そこがユースホステルだ。
ユースホステルに着くと、爆音でドラムのビートのような音が聞こえている。外でもうすでに聞こえているので、受付に行くともっとすごい爆音に変わった。
マネージャーは変わった老夫婦だった。受付は普通にやってくれた。民族衣装のような服装をしていて変な感じだったので怖かったが、宿泊料のお釣りはちゃんと日本円で返してくれた。ホッとした。
爆音の正体はどうやら旦那さんの音楽の趣味のようだ。音楽用の部屋から爆音が流れ続ける。
旦那さんはお茶を用意してくれ、部屋へも案内してくれた。部屋は悪くなかった。ただお茶を飲みきらないと危害を加えられるのではないかと思ったので、旦那さんが消えてから、イッキ飲みした。
お風呂へ行く時廊下に奥さんがいたので、私は「他には誰も(宿泊者)いないんですか?」と聞いた。すると奥さんは「はい、楽しんでます!」と論理破綻した返事をし、流れ続けている爆音のビートに体を揺らせ始めた。かなり怖く感じた。このユースホステルには論理も助けを求められる人も何もないのだと悟った。 すぐにお風呂へ行った。
20:00 ふもとへ降りてマクドナルドへ行った。
チーズてりたまを食べた。本当はせっかくの旅行であるので魚を食べたりしたかったが、宇和島の店はなぜかほとんど閉まっていた。時間的な問題かもしれないが、そもそも店自体があまりなかった。居酒屋はポツポツとあったが、とても疲れてもいたのでマクドナルドをサッと食べて帰ろうと思った。ユースホステルのマネージャーさん夫婦がちょっと変わっているので本当に帰るのが怖かった。
21時ごろ ユースホステルに戻った。マネージャーの老夫婦はどうやらもう寝たようだ。さっきまでの爆音が無くなり、館内は静まり返っていた。ローカルのラジオの声だけが響いていた。
Wi-Fiが通っていたので廊下のベンチに腰掛けながら、次の日の計画やルートを考えた。廊下には小さな本棚があったので、寝るまでそこで本を読んで過ごした。
愛想は良いが不器用なおばあちゃんローソン店員のせいで紙にびっしりとへばりついた肉まんの生地。
本日の走行距離254km
続く
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