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ジェネレーションギャップよりもカルチャーギャップ!?

一週間ほど前の土曜日の晩に休日のカラオケスナックを貸し切った宴会に参加して来ました。
店内に入るとそこは、ほぼ参加者が平成生まれである事に気づき、唯一の
昭和生まれの私は怯みました。
「やばい、ジェネレーションが違いすぎる、これは浮いてしまう、話が全く合わなそうだ」
と脳内で音声がリピートし「これは早めに退散した方が良い」と思い
出入り口に近いカウンターの止まり木にひっそりと座りました。

シングルモルトのソーダ割りをすすりながらバーテン役のAくんとウィスキーの話をしていました(バーテン役、というのは、閉店時のスナックを借りてのイベントですのでバーテンも普段は昼職の人だからです)
このAくん、平成生まれにしては蒸留所巡りをしたり、スコッチウィスキーにとても詳しいのでウィスキー好きの私としては話が盛り上がり、だんだんと楽しくなって来たのです。

ハイボールの三杯目のお代わりをした頃からカラオケで、今夜はブギーバッグ(平成6年) やキリンジのエイリアン(平成11年)が流れ、続いて中森明菜のスローモーション(昭和57年)、山口百恵のプレイバック(昭和53年)を平成ジェネレーションたちが声高に歌い、「これは私もジョインできるかも」と思い、私は意を決してアースのセプテンバーリクエストしたのでした(昭和53年)。平成人たちと熱唱し、とても盛り上がったのです。
ますます楽しくなってきました。
「なぜ平成ジェネレーションなのに昭和ジェネレーションの歌で盛り上がるの!?」
どうやら私は相当特殊な趣向の人たちの集まりに参加したのです。

実は、私本来、カラオケはあまり好きではありません。
なぜならば、今まで私が過去に多く体験したカラオケは同調圧力が非常に高く、好きでもない歌に合いの手や雄たけびを上げなければならなかったのです。
この事がフラッシュバックし、平成人たちに話をしたところ「同調圧力の時代じゃないですよ、今は」と言われ、いい時代に行きているなぁ、と少し羨ましくなったのです。

ウィスキーやカラオケの選曲も含めて妙にあの場にいた平成人たちと会話が弾んだのです。
15分ほど話した赤いベースボールキャップがイケてる女性(もちろん平成生まれ)は、学生時代にスカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ)のコピーバンドをしていたそうなのです。
スカパラは私が大学生の時に注目されていたバンドでして (今でもリスペクトされ、現役バリバリのバンドです)メンバーの多くは私とほぼ同年齢でして
多くのファンもそうなはずなのですが、、
この場は、ジェネレーションギャップを微塵も感じさせない妙な空間であったのです。

この会に来た人たちはほぼ、東京文化圏の人たちなのでした。
なんでこんなにも楽しかったかの合点がいったのです。
それは、私も同じ文化圏だからなのです。
つまり(今も昔も)同じ場の空気を吸い続けているからなのです。

また時をほぼ同じくして違う場で平成生まれの人と出会いました。
その人とスターウォーズの話で盛り上がったのですが昭和のスターウォーズ(エピソード4〜6)の文脈も押さえていた方なので話に花が咲きました。
その方も東京文化圏の方でした。
おそらく同じ空気を吸い続けているからでしょう。

さて、私が最も長く在籍した会社は東京に本社があったのですが創業者が関西出身だからでしょうか、関西人がとても多く、社内の公用語は関西語でした。
例えば社内に掲示されていたポスターも“みんなで頑張るでー!”といったようなコピーの種が氾濫していました。(つい最近、お邪魔したところ標準語が公用語になっていました)
社会人になるまでほぼ関西語を聞いたことのない私が最初に聞いた言葉が「茶―しばかへんかー」でした。
関西のヒト怖い。それが私のファーストインプレッションだったのです。
そうなのです、心の文化圏が違うので頭の片隅で多少の違和感を感じ続けていたのです。

「今の若者は**だ、とか、昔は**だった、とか」ジェネレーション
ギャップを軸に語られることが今も昔も多いと思います。

しかしながらジェネレーションギャップよりもカルチャーギャップの方が実は世の中、多いのではないか?

私にとって大いなる気付きのあった一週間なのでした。

この東京文化圏は飛び地のように東京からはるか離れた場所にもたまに存在しているのにはびっくりします。

“同じ時代の空気を吸った人よりも同じ文化圏で呼吸をしている人の方が共感しあえる訳なのです”


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