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【注意喚起】トルコでナイフを突きつけられた話・お金を出して命を守ろう

今回はトルコに留学していた時の話。

私の滞在先はイスタンブール。その日はアジア側の友人宅に出かけていて、最終便で夜遅くにアジア側から寮のあるヨーロッパ側へ蒸気船で渡っているところでした。

船で隣に座った男が話しかけてきました。「あんたどこから来たんだい。」トルコなら外国人に対するよくある問答です。それまでにも数十回と同じようなことがありましたので、何も不振に思わずやり取りしていました。

その男と雑談した流れから、一緒に船を降りました。そこから路面電車で帰るという流れも一般的で、何も不振に思わず一緒に駅に向かいました。

しばらく一緒に歩いていると、彼の手が私のお尻にあるのに気が付きます。まさか、そっち系!?と動揺していると、そうではなく私のお尻に入っていた財布が目的でした。その瞬間、気づくと彼の手には小さな果物ナイフが。私の首筋にあてがわれていました。その間も止まらずに前に進みます。時間が遅いので人はまばらですが、怪しまれないよう止まるなと言われていたからです。

その時私はなぜか財布を渡しませんでした。後に聞いた話では、こういう時はすぐに金品を渡すのが定石だとか。入っている現金と言っても多く見積もっても所詮は数万円だったはずなのに、思考が停止していたのか、ケチ過ぎたのかわかりませんが、抵抗していました。

そのうち地下の商店街に連れていかれ、人気も全くなくなっていました。そのとき、私はちょうど店を閉めようとしていた一軒の店を見つけ、「助けてください」と叫びました。実際は叫んだというより、普通に言っただけだったかもしれません。そんなに大声が出たという記憶もありません。私の助けを聞くや否や、その店のおじさんは勇敢にも私にナイフをあてている男にとびかかり、追い払ってくれました。

おじさんにお礼をいい、急いで帰りましたが、そのおじさんがいなければどうなっていたかと思うと、ぞっとします。

後に警察の方とお話しをする機会があったので、この話をしてみると、その男には私を脅すことが目的で傷つける気はなかったのだろうとのこと。もし傷つける気があれば、抵抗した瞬間に切りつけられていてもおかしくなかったとか。

話にオチはありませんが、トルコだから危険だという話ではなく、慣れた頃にこそ気を付けようという話でした。国内にいても同じです。私の体験を読んで皆さんが同じ過ちを繰り返されませんよう、願っています。