断食明け祭り・リベンジに燃えた2年目
前回トルクメニスタンの断食についての記事を書いてから早いもので一か月が経ちました。今年2021年は5月13日が断食明け祭ということで、トルクメニスタンの断食明け祭の思い出について書こうと思います。
断食明け祭はoraza baýramy(オラザ・バイラム)といい、トルクメニスタンでは犠牲祭(グルバン・バイラム)と並ぶ最も大きな祝日の一つです。一か月の断食を終えた人々は家族や親せきと集まり、食事をしたりしてゆっくり時間を過ごします。
私たちはイスラム教でもなければ外国人なので、特にイベントはありませんでしたが、家にいると子供たちが家のドアをたたくのです。トルクメニスタンでの子どもたちはオラザ・バイラムの前後にはお菓子をもらいに近所の家を回るのです。
2度目のトルクメニスタン滞在の時はオラザ・バイラムを2度経験しました。一年目は意識していなかったので、突然子供たちがやってきて、家の中のお菓子をかき集めてあげました。私たちの家は、トルクメニスタンの富裕層が住むアパートだったので、子どもたちの格好の餌食だったのです。
2年目は昨年の経験を活かして、大量にお菓子を購入して待っていました。わくわく。しかし、人生とは皮肉なもので、準備している時に限って誰も来来てくれませんでした。おそらく、昨年回ったときに外国人だというのがわかったので、その年は避けられたのかもしれません(知らんけど)。
オラザ・バイラムで興味深いのは、お菓子をくださいといって歌ってくれる子どもたちの歌の歌詞です。実は私はお菓子を挙げたかったというのは裏の顔で、この歌を録画しようと思いお菓子を買って待っていたのです(ニヤリ)。
私が聞いた歌詞は、「子どもが生まれますように。たくさんお菓子をくれたら男の子、あまりくれなければ女の子が生まれますように。」といった内容でした。私たちが若夫婦だったためこの歌詞を選んだのか。やはりトルクメニスタンでは男が生まれることが望まれているというのが前提でこのような歌詞になっているのかとか。いろいろ気になる点はあるのですが、これ以上歌詞を収集できていないので何とも言えません。方言差とか地域差があるんでしょうね。
ウズベキスタンに行った時もちょうど子どもたちが来たことがあって、「お金持ちの人お菓子をください。」みたいな歌詞でした。言語の興味とはまた別に、こういう口承文芸的なもののバリエーションも集めてみたいもんです。