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支援物資の供給がはじまりました

これを書いてる今(2018/12/02)、僕はカガヤン州の州都トゥゲガラオに戻ってきました。

さて、さまざまなトラブルが発生しましたが、代案を使ってぜっさん物資の供給中です。

支援先近隣の情勢が悪化し、被災地にいけない

いちばん大きな問題は、僕と他のNGOが村に入れなくなってしまったことです。プロジェクト・パートナーのデクスターのみが現地で救援物資の分配をおこないます。

こちらの記事ですこし触れましたが、村の近隣には新人民軍とよばれるフィリピン共産党の軍事組織がくらしています。
Wikipediaによると政府軍との衝突と外国人の誘拐などをおこなってきたようです。
ドゥテルテ政権も一時的な停戦までこぎつけたものの、その後も交戦がつづいたことにより、昨年6月に和平交渉をうちきったようです。

フィリピン最北端のサンタ・アナからリナワン村までフィリピン海軍が送り届けてくれる予定でしたが、『政府+外国人』という組みあわせは、われわれの身に危険がおよぶだけでなく、支援先のリナワン村、タブガン村を危険にさらす行為となるため、とても残念ですが、渡航禁止命令にしたがいました。

その他にも、予定してたボートの台数がこなくて別の購入先を選定、見積もりをとったり、サンタ・アナ港の出港日程が3日ずれたりと、、、

最後まで息つく暇もない数日間となりました。

一人ではできなかった、1PHPでも安い業者選定と交渉

昨日でちょうどフィリピンに来て6年がたちましたが、日用品・食料品の相場なんてわかりません。

物資の購入では、NGO団体 Pugad Lawin Phils, Inc.のみなさんに大いに助けていただきました。

業者さんから送られてくるインボイスをみてもらい、外国人プライスだったり、トータルコストが州都トゥゲガラオで買ったほうが安かったりした場合は、値下げ交渉や別の購入場所を検討します。

ぜんぶ自分のお金だったら「お、1個あたり10PHP(約22円)高いなー・・・交渉めんどいな。よしっ、買おっ!」と、なってしまいますが、皆さんから預かったお金なので、ここはお言葉にあまえて、とにかくシビアに見積もりをみていただきました。

代表理事のアンソニーさんは、政界から小売業まで州都トゥゲガラオでとても影響力のある方で「うおっ、まじか」みたいな場面がいくつもありました。

物資のつめ込み作業

サンタ・アナのCountry Innさんにご協力いただき、物資のリパッキングをしました。箱買いした物資を小分けにし、バケツの中に各家庭ぶんつめこめば完成です。

NGO団体Pugad Lawinの他、ドライバーさん、Country Innのスタッフさん、お客さんにも手伝ってもらい物資をつめこみます。

アイテム総数は約3,800点。途中、袋麺が100個以上足りない、手桶が20個ほど多いなど、棚卸しなんかしらないよ的なフィリピン特有の問題もありましたが、近所の小売店から買い足したりして、無事に物資のリパックを終えました。


上:リパックを終え、たたずむアンソニーさん 下:披露宴風の集合写真

まとめ

ここ1週間、わいてでてくる問題に対し、フィリピンでは考えられないスピード感をもって解決や代案をたてることができました。

それもこれも、アンソニーさんご夫妻、Country Innオーナーのオードリーさん、たくさんの人を紹介してくれたトゥゲガラオでカフェを経営するキウィさんなど、さまざまな場所へのファスト・パスをもっている彼らの協力があったからです。

昨日、物資をつめこんだボートはサンタ・アナを出港し、もうリナワン村についているでしょう。

僕は明日、サン・ホセへ移動し、養鶏のケージの部品(ワイヤーなど)とお米の費用をはらってきます。その後、デクスターと運び屋さんが陸路で残りの物資を両村にとどけ、村民をあつめて物資の供給をおこないます。

配りましたよーの証拠として、各家庭、代表者による受領のサインと、物資と村人との写真などを取得しますが、ネットがないため、これらを受領できるのがデクスターが町にもどる12月中旬となります。

いったん僕も落ち着くので、もらってたロゴと壁面のデザインの仕事を終わらせようとおもいます。

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