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誘われ待ち,ヴェノム,ハードディスク 【単色日誌 250109】

「今年はいろんな人たちと交流を深めたいです。みなさん気軽に声かけてください!」新年の抱負でこの時期よく目にするこの文言、私見というかほとんど偏見なんだけど、これを口にする人は「気軽に声かけて」どころでは無く、本心ではかなり声をかけてもらいたがっている。周りの優しい方々は是非熱心に誘ってあげて欲しいのだが、そもそも、それほど声をかけられたいのであれば、誘われるのを待たず、自分の方から声をかければ良い。自ら誘え、人を。

そういう誘われ待ちな人に物申したいわけでは無く、単純に僕自身がそのタイプなのである。昨年一年間で勘定しても、僕が会いたくて僕から声かけた相手って多分二人だ。ありがたいことに黙ってても誘ってくれる方々がいるのでなんとかなってはいるけれどさすがに甘えすぎだろう。

呉服屋とヘアメイクと音響設計夫妻に新年会のお誘いLINEを出した。すぐに返信が来た。当初の候補日は音響設計の夫が難しそうなので調整が必要になりそうだ。今年は自らが気軽に声をかける人になるつもりでいる。調整もする。

煮込みハンバーグを食べながら『ヴェノム』を見た。次男が前兆無く急にヴェノムを好きになり(そんなことがあるのだろうか)見たいと言い出したのでネトフリで。『ヴェノム』はシリーズを重ねる毎に駄目になっている気がするけど、この第一作だけは観られる。

この種のヒーロー映画(ヴェノムはアンチヒーローだけど)は大抵第一作が面白い。ノーバディーだった主人公が何かしらの偶然でスーパーパワーを手に入れ、そして初めて覚醒する、そんなシーンに気持ちは昂るが、反面、何者かになった後(その後の作品)では緊張感や鮮度の維持に苦心しているシリーズ物が多くて、関係性が出来上がった後も刺激的で居続けることの難しさを感じる。べつに映画だけの話では無くて、例えばそれは自営業者と取引先しかり、友人関係しかり。

僕から声をかけた人は二人だけど、僕が会いたいと思った人は他にもいる。本当にね、声をかけましょうね、俺。緊張、鮮度、刺激。

使わなくなったパソコンを開いてハードディスクを取り出す。ネジを8本外し、裏蓋を開け、中身を剥き出しにする。ハードディスクから線を抜き、教科書通りの方向に引っ張る。経年劣化で外枠のパーツが歪んだのかなかなか上手く取れない。かれこれ10年は物置で眠っていたパソコンで再利用するものでも無いのでガシガシと手荒に動かすと不意にすぽっと外れた。医者が体内から悪い臓器を摘出する時も案外こんな感じでガシガシやってんのかもな、と、知りもしないのに不謹慎なことを考える。

今日の撮影は雪が降る中。寒い中での撮影は楽しくて好きだ。


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マスダヒロシ
インスタ( @masudahiroshi )やってます。ツイッター( @Masuda_h )もやってます。どうぞよしなに。