逆噴射小説大賞2019ライナーノーツ
今年も逆噴射小説大賞お疲れ様でした。800文字の弾丸を5発撃ち尽くしたので、改めて投稿作を見返し、どういうつもりで書いていたのかなどを簡単にまとめたいと思います。
1作目「星雪祭の夜」
冬のある夜、雲一つない星空から雪が降ってくるのを見上げるというイベントをそれっぽく書きました。電車とか鉄道ではなく電鉄という単語を使ったり、帝国の宇宙移民船や電気虫現象というワードから「地球じゃないな」感を味わっていただければ幸いです。この後は、「私」が子供の頃にいかにして星雪祭が始まったかを綴る予定でした。
2作目「ゾンビ街のミイラなアイツ」
よそから流れてきた男が、悪い奴に牛耳られた街でドンパチする。最高じゃないですか。なお、主人公はおじいちゃんみたいな外見してますが、悪魔と取引して貰った若さを撃ちだす代わりに必ず命中し殺した相手の寿命を奪う銃の副作用によるものです。タイトルと冒頭の文から、誰が主人公の代わりに連射してくれるかわかりますね。
3作目「非合法業務受託者向け倫理規定の手引き」
メガコーポの依頼で非合法活動をする男とアンドロイドの助手の話です。当初の予定では冒頭に銃撃戦を描き、アンドロイドのヒロインが「ああもう!」と思わず口走り主人公がちょっぴりがっかりするところから始まる予定でしたが、800文字は短すぎたので割愛。
4作目「姫騎士の最期」
自分を姫殿下直轄の特務騎士団の構成員だと思い込んでいるサイコ筋肉質お姉さんの話です。一見するとありがちファンタジー世界かと思いがちですが、警察のワードが示す通り現代日本が舞台です。
5作目「恐ろしき竜は悪魔祓いに屈するか?」
武装神父と無感情格闘尼僧が幽霊の恐竜をぶちのめして悪魔祓いするお話です。武器を準備したりするシーンに力入れるつもりでしたが、幽霊と恐竜の話している間に500文字ぐらい消費してしまったので主人公コンビはサラッと描写するにとどまりました。また、冒頭の辞書からの引用風表現はパシリムとかのあれです。辞書とか新聞記事の引用を通じて、若干異なる世界を演出するの大好き。
さて、以上が私の放った5発の弾丸でした。合計4000字がコロナに届くか。あるいはサボテンの影から飛び出したトレホのマチェーテに喉を裂かれるか。審査の行方が楽しみです。
オワリ