ソロキャンペイングン【2:内通容疑者家宅捜索】

◆はじめに

この記事はニンジャスレイヤーTRPGのソロリプレイ記事である。このキャンペイングンでは時に複数体のPCを運用して色々なビルドの実践、自作シナリオのテストプレイ、野良では使う機会の少ないアジトデータやプラグインを積極的に使っていこうと思っている。

今回のシナリオはしかな=サン作【ヤサガシ・イン・デッドスペース】だ。

◆本編

ヤニ・ストリート。数年前までは近くにタバコ工場が存在していたが、爆発事故でケミカル成分が大量流出。数千人単位の市民が後遺症を患い、タバコ会社倒産により同じだけの数の市民が路頭に迷った。今のヤニ・ストリートは薄汚い廃墟が立ち並び、聞こえるのは重金属酸性雨の音だけ。まるでヘビースモーカーの肺めいた有様だ。

そんな中、ぽつんと廃ドージョーの前に直立不動の男が一人。まるでマネキンめいて微動だにしないが、時折痰を吐き捨てていることから生きているとわかる。

ワザマエ判定:5d6>=4 = (5,5,4,2,1 :成功数:3) = 3

突如、男の首がゴトリと落ちた。断面からは蛍光色の血液が溢れ出す。クローンヤクザだったのだ。

「全く…こんな場所に立たせてたらここがアジトですよ~って宣伝してるようなものじゃないか。用心深いんだかウカツなんだか」
死体を見下ろす一人の女ニンジャ。テック装束の上に着流しを纏い、手には今しがたクローンヤクザの首を刎ねたカタナ。彼女の名はホロウウィンド。ソウカイヤのニンジャだ。

◆ホロウウィンド(種別:ニンジャ)
カラテ  :3 体力:3
ニューロン:4 精神力:4
ワザマエ :5 脚力:3
ジツ   :1(コリ・ジツ) 
装備:カタナ
ジツ:コリ・ジツLv1
生い立ち:サイバネ賞金稼ぎ
重サイバネを専門に狩る暗殺者にニンジャソウルが憑依。
気さくな口調だが毒気のある言葉が多い。
強い者をいたぶり殺すことを好むサディストでもある。

「おじゃましまーす」
ホロウウィンドは玄関の引き戸を開けて堂々とエントリーした。
古びた外見と異なり奥の内装は綺麗にリフォームされていた。
「贅沢だなぁ」
トイレや風呂もきっちりとリフォームされている。これだけの内装を整えるにはそれなりのカネが必要なはずだ。

ワザマエ判定:5d6>=4 = (2,3,1,6,3 :成功数:1) = 1

「マモル社のCX4型…これも結構高いはず」
そう呟きながら、彼女はロックのかかった扉を手早く物理ロック解除した。

カラテ判定:3d6>=4 = (6,2,4 :成功数:2) = 2

「イヤーッ!」「ザッケグワーッ!」
ホロウウィンドは部屋の扉を開けるとともに素早くカタナを突き入れた。カタナはアンブッシュを仕掛けようとしたクローンヤクザを串刺しにしている。

ホロウウィンドはクローンヤクザの死体を廊下に蹴りだし、室内の物色を始めた。手始めに彼のおやつであろうベリー饅頭を頬張りながらUNIXを起動。スリープモードだったおかげでログインの手間なしにアクセスが可能だった。そしてIRCログに残されていた通信相手は…

「イヤーッ!」

その時!入り口からスリケンが投げ込まれた!

回避判定:5d6>=5 = (6,1,4,3,3 :成功数:1) = 1

彼女は首を傾けてスリケンを回避。背後のUNIXに命中し火花が散る。彼女は椅子を回してくるりと向き直る。

「ドーモ、デッドスペース=サン。ホロウウィンドです」
先手をうってのアイサツ!アンブッシュ者でありこのアジト本来の家主である赤紫装束のニンジャは額に冷や汗を垂らしながらアイサツした。

「ドーモ。デッドスペースです。貴様…そこで何をしている!?」
「なんだろうね?」
そう答えながら彼女はもう一個のベリー大福をほおばる。だが目はデッドスペースから一瞬たりとも離さない。
「なぜだろうね?」
ベリー大福を完食し、ペロリと指を舐める。

ワザマエ判定:5d6>=5 = (1,6,2,1,6 :成功数:2) = 2

「イヤーッ!」
デッドスペースは踏み込み、右ストレート!だが!
「イヤーッ!」「グワーッ!」
彼女のイアイがデッドスペースの胸を袈裟懸けに切り裂くのが先だった!
「ところで今私が食べたベリー大福は君が直接買ったのかな?それとも"お友達"がくれたお土産かな?」
「ぐ…イヤーッ!」
デッドスペースは連続側転で逃亡!
「アハ」
ホロウウィンドは破顔した。ベリー大福はもう食べ飽きた。彼女は更なる甘美な獲物を追ってて走り出した。

デッドスペースの血痕はドージョー奥へと続いていた。彼女の足運びは慎重なものに変わった。デッドスペースにはまだ勝算がある。でなければ即座に表玄関へと走り出し、そのままネオサイタマのコンクリートジャングルに身を隠そうとするはずだ。ホロウウィンドはニンジャ第六感を研ぎ澄ませながら進んだ。
血痕は、とある部屋の前で途切れていた。

ターン!ホロウウィンドがフスマを開け放つ!
「…なるほど?」
彼女は肩眉を吊り上げる。そこは行き止まりであった。畳敷きの四角い小部屋。十二枚のタタミがシュギ・ジキと呼ばれるパターンで構成されている。四方は壁で、それぞれタコ、犬、モンキー、シカの見事な墨絵が描かれていた。

ニューロン判定:4d6=6 = (2,4,5,3 :成功数:0) = 0
ホロウウィンド【体力】:3⇒2

ホロウウィンドが部屋の中央部に到達したその時!
「イヤーッ!」「っ!」
犬の墨絵が描かれた壁が回転!裏から現れたデッドスペースがカラテチョップを繰り出す!ホロウウィンドはこれを腕でガード!
「バカめ!ここが貴様のオブツダンだ!」
再びデッドスペースは壁の裏へ!

ジツ判定:5d6=6 = (1,3,2,1,1 :成功数:0) = 0
ホロウウィンド【体力】:2⇒1

「イヤーッ!」「…!」
今度はモンキーの方角からデッドスペースが現れタックルをかける。よろめいたホロウウィンドは膝をつく。口元から血が滴り、カタナを取り落とした。
(ヒヤっとしたがUNIXは調べつくされる前に破壊した。この女を殺せば後はまだ誤魔化せる!その隙にザイバツへヌケニンすれば俺の未来は安泰よーっ!)

デッドスペースは壁の裏へと再び退避!呼吸を整え、止めの一撃を叩き込むべく再び室内へ!
「死ね!ホロウウィンド=サン!死ねーーーーッ!」
部屋の中央でうずくまるホロウウィンドに狙いを定める!だが彼女の口元は…笑っていた。
デッドスペースは足をとめた。

否、足が動かないのだ!白く、冷たく…凍り付いている!?
「まさか貴様コリ・ジ「イヤーッ!」「グワーッ!」
ホロウウィンドの一閃!デッドスペースの右腕が切り飛ばされる!
「イヤーッ!」「グワーッ!」
ホロウウィンドの一閃!デッドスペースの左腕が切り飛ばされる!

「アハ、アハハ、アッハハハハハ!!!惜しかったねぇ!あと一発当たれば私を殺せたかもしれないのにね!!!」
ホロウウィンドは血のにじむ口元を歪めて狂笑した。
「ま…待て!ホロウウィンド=サン!降参だ!確かに俺はザイバツと接触した!だが、それは…そ、ソウカイヤに情報をもたらすためだったんだ!奴らとのやり取りで仕入れた俺しか知らない情報があるだから助けてくれ死にたくない!」
デッドスペースのニューロンがスパークし、この絶望的な状況から生き延びるべくがむしゃらに言葉を紡いだ。
「UNIXは壊れた!その情報は俺のニューロンの中にしか…」
「あぁ、あのUNIXなら私が起動して最初にダイダロス=サンと通信しておいたから大丈夫だよ。スリープモードだったお陰で手早く済んだんだ。」
「…つまり?」「君が命がけで手に入れたザイバツの情報はもう貰ってるんだ。」「待て」「あとほしいのは君の首だけだね」「助け「イヤーッ!」「アバーッ!」

デッドスペースの首が宙を舞う!
「サヨナラ!」
デッドスペースは爆発四散した。

「アハハ…ハー、疲れた。面白かったけど流石にニンジャでもあれ以上やれば死にそうだ。今後はもうちょっと自重しよう」
ホロウウィンドはデッドスペースの絶望する顔見たさにコリ・ジツをギリギリまで使わなかったのだ。今回は上手くいったが、次はこうもいくまい。ニンジャも無敵ではないということを改めて認識し、ホロウウィンドはデッドスペースの首を拾ってトコロザワピラーへと帰還した。

◆リザルト

【万札】26,【名声】+3,【余暇】2日

◆余暇

前回のメンバーのアジトに合流
1日目:カラテトレーニング
目標値4:1d6 = (1) = 1
目標値4:1d6 = (1) = 1
【カラテ】蓄積+1
2日目:カラテトレーニング
目標値3:1d6 = (3) = 3
【カラテ】3⇒4

「チーム?私が?」
「テメェも少しは協調性ってもんを学んで来い。この間も調子乗って死にかけたんだろ?」
ソニックブームはあきれながら言った。
「私みたいなのを入れて厄介ごとにならなきゃ良いけどね」
ホロウウィンドは悪びれもせず言った。
「面倒起こしたらぶっ飛ばすからな」
「大丈夫だって。相手が私の冗談を笑って許してくれるような気さくな人ならね」
「この野郎…まぁいいとっとと行け。じきそいつらとのミッションも出すからな。」

◆ホロウウィンド(種別:ニンジャ)
カラテ  :4 体力:3
ニューロン:4 精神力:4
ワザマエ :5 脚力:3
ジツ   :1(コリ・ジツ) 
装備:カタナ
ジツ:コリ・ジツLv1
生い立ち:サイバネ賞金稼ぎ
重サイバネを専門に狩る暗殺者にニンジャソウルが憑依。
気さくな口調だが毒気のある言葉が多い。
強い者をいたぶり殺すことを好むサディストでもある。

◆参考記事、使用データ

このリプレイは以下の記事、データ、プレイエイドを使用させていただいている。



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