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「合格対策Microsoft認定試験 AI-102:Microsoft Azure AI Engineer テキスト&演習問題」で生成AIを徹底活用!

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企業向け生成AIで利用事例が多いAzure

本書はMicrosoft認定試験「AI-102:Microsoft Azure AI Engineer」における、教材と演習問題です。既に2022年末のChatGPT登場から、生成AIの導入は増えています。一方で生成AIを適切に導入、選定、実装、活用を行って業務に活用できている企業は少ないです。さらに開発プロジェクトを遂行するために技術的な知識と実装力を持ったエンジニアは限られるのが現状です。そこで生成AIを提供するクラウドサービスで企業における利用が多いAzureについて、AIエンジニアに必要な知見を学べるのが本書の役割となります。

本書の対象読者

システム開発においては、プログラミングによる実装を行うエンジニアが中心となります。さらに、プロジェクト全体を管理するマネージャーにとっては、利用するサービスの選定や把握における理解度が高まります。また、生成AIを業務で利用する側でも、実現できる機能や役割を知ることで業務活用におけるヒントにつながるでしょう。エンジニア向け資格ですが、内容を選定しながら立場に応じた活用ができる内容となっています。

本書の構成

本書は12章において構成されています。各章の最後には理解度を確認するための演習問題もあり、都度復習しながら試験対策ができます。

第1章 はじめに

生成AIの登場と本書の構成について、解説されてます。状況に応じて最初から読み進めるか、必要な部分を先に読むか判断しても良いでしょう。

第2章 認定試験合格への準備

Microsoft認定試験は多岐にわたりますが、AI-102は以下の特徴があります。

・インフラ系やスペシャリティ技能試験よりも覚えるべきAzureのサービスが圧倒的に多い。

・仕組みや理論の詳細な理解よりも、Azureのサービスの機能や使用、事例、制限などを問われる。

・Azure AIサービスは開発スピードが速く、新しい機能が日々リリースされ、試験以外もそれに応じて更新される。

合格までの学習の流れ

大変ではあるものの、生成AIは変化が激しいため致し方ない面もあります。一方で本書で基礎的な分野を学んでおけば、必要に応じて更新された内容だけ把握すれば済みます。試験で理解したことは無駄になりませんし、学習習慣を身につけるなどのメリットを考慮しても資格勉強に価値があります。

第3章 責任あるAI

「責任あるAI」は、サービスの提供者として利用者が安心安全に利用できることを示します。もちろん利用者もルールを守って正しく使う点はいうまでもありません。ここでは原則として公平性、信頼性と安全性、プライバシーとセキュリティ、包括性、透明性、説明責任が挙げられています。生成AIにおいては入力した情報の漏洩や、入力したデータの学習といった懸念がありますが、Microsoftが対応している点を理解しましょう。

第4章 Azure AIのソリューション概要を掴む

Azure AIが提供するサービスや機能について、概要を把握します。「Azure AIサービス」は総称なので、個別に10種類以上のサービスがあります。その中で目的や用途に応じて適切なサービスを選ぶためのノウハウが解説されています。まずは大きく分けて2種類あり、1つのリソースに複数のAIサービスを含む「マルチサービス」と各AIサービス単体のみを提供する「単一サービス」があります。

サービス全体の紹介

個別機能を紹介すると、視覚(ビジョン)における画像認識があります。一口に画像認識と言っても、「書類を認識」「風景などの画像を認識」「人の顔を認識」など、用途によって変化します。次の自然言語は文章におけるAIです。文章でも同様に用途による違いがあり、「言語を検出する」「感情を分析する」「内容を要約する」「鍵となるフレーズを抽出する」など、各用途において機能が提供されています。次のコンテンツモデレーションは、いわゆるコンテンツの監視です。安全に使用するために有害なコンテンツを検出したり、不正利用を防ぐ機能となります。企業の利用では間違った回答や、個人情報や機密情報の入力は厳禁です。そこで監視も重要になります。音声では、「音声の文字起こし」「音声の生成」「音声の翻訳」「話者ごとの識別」が挙げられます。分かりやすいものとしては、会議の内容を文字起こしにして要約する用途が挙げられます。このようにAzure AIにおいて基本的な生成AIの用途について紹介されています。

第5章 Azure AI Servicesの作成とデプロイ

Azure AIサービスにおける開発環境を準備する手順などが解説されています。本資格はエンジニア向けなので、こうした開発、実装、保守なども考慮した内容となっています。

第6章 Azure AI Servicesの管理とセキュリティ

開発環境を整えたら、次は管理、監視、セキュリティの対応です。診断ログの作成、使用するリソースの監視、利用料の管理などが必要です。不正な操作や使い過ぎによって予算上限などを対策しておきます。情報漏洩や不正操作は対策できますし、多くの原因は人為的な設定間違いなどに起因します。開発を行う前に、準備しておきましょう。

第7章 視覚-Vision-ソリューションの実装

7章から技術的な実装方法について、解説します。Azure AIにおける画像分析には、様々な機能があります。

画像認識だけでも9種類あります

このように具体的な手順を一つ一つ解説しながら、実装方法を学べます。一定の経験があるエンジニアであれば、実装からテストなど試せるでしょう。すべて把握することも大事ですが、どの機能をどのような目的で利用するかの判断も大切です。

順を追ってわかりやすく解説

第8章 自然言語-Natural Language-ソリューションの実装

自然言語ソリューションの実装は試験範囲で最も割合が多く、3割程度を占めています。7章の視覚ソリューションと同様に実装方法について、サンプルから学べる形になっています。自然言語処理では、前述の文章に関する機能と合わせて、質疑応答向けチャットボットを作るなど、業務の要望に沿ったアプリも作成できるでしょう。

サンプルコードも用意されています

第9章 検索-Knowledge Mining-ソリューションの実装

検索自体は従来から利用されていますが、生成AIの登場でさらに注目されています。

RAGにおける構成イメージ

RAG(ラグ:Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)によって新たな情報を追加学習することで、社内の情報や製品について精度の高い回答ができるなどが期待されています。既に生成AIが学習済みの情報だけでなく、自社の保有する個別データを加えることで、より自社の業務に最適な回答をしてくれるためです。しかしながらRAGは精度などで課題があり、苦慮する事例も多いです。そこで本資格を学びながらRAGの仕組みを知ることで、必要な対策をとっても良いでしょう。また、検索に必要なインデックスの作成なども解説もされています。

第10章 文書-Document Intelligence-ソリューションの実装

文章(ドキュメント)における機能の実装を解説します。例として申請書、契約書、見積書、身分証など広い意味での資料や書類を分析してデータ化する仕組みです。特に企業では紙の書類や、データベースで整備されていないファイルが眠っています。このような書類やファイルもAzure AIによってデータ化することで資産になり、自社の武器として活用できるでしょう。また、前述のRAGにおいては学習させるデータも精度に影響するため、このようなドキュメント整備は重要です。実装についてトレーニングデータの準備からラベル付けを行い、精度を確認するという一連の流れが解説されています。

データの例を元にトレーニングを行います

第11章 生成AI–Generative AI-ソリューションの実装

2022年末に登場したChatGPTをベースにして、生成AIにおける実装を解説しています。昨今は「ChatGPT=生成AI」をイメージする人も多いでしょう。一例として、画像生成モデルを使って任意の画像を生成する仕組みなどが紹介されています。ChatGPTにおけるプロンプトエンジニアリング(命令文における各種手法)を紹介します。生成AIは「プロンプト」によって回答の精度が変わるため、把握しておきましょう。もっともエンジニアであれば、本書のプロンプトの解説で十分です。

生成AIの代表的な機能である「イラスト生成」

さらに、Azure AIの独自機能である「独自データの使用(On Your Data)」より、様々なデータソースから追加登録することも可能ですし。モデルの微調整(ファインチューニング)も解説しているので、生成AIの精度向上に努めていきましょう。

On Your Dataから様々なデータを追加できます

第12章 コンテンツモデレーションソリューションの実装

AIによる生成物において、有害なものが含まれないよう対処しなければなりません。それがコンテンツモデレーションです。開発者の意図しない用途や悪意のある不正な利用を想定して、安全なコンテンツだけを生成できるようにしましょう。一例としてこのような問題が想定されます。

危険な内容を検出してくれます

【まとめ】

一冊を通して、Azure AIの開発と実装のためにエンジニアが学ぶことは網羅されています。さらに精度の向上や目的に応じたカスタマイズなども対応できます。本書でAzure AIにおける土台を学べば、後は必要に応じて調べる形で対処できるでしょう。

またエンジニア以外の職種においても、プロジェクトを統括するマネージャーやリーダーの管理職であれば、作業内容の把握や進捗管理に役立ちます。管理する立場であれば、実装まではいかずとも技術的な概要は把握しなければ判断できません。別の立場としてAzure AIを利用する側においてもどのようなことができるかを知ることで業務に活かすことができます。技術的な内容を含めてすべて把握するのは難しいものの、「どんな事ができるか?」「何に向いているか?」を知ることで、利用者視点のアイデアが期待できるでしょう。

本書は資格合格に必要な知識だけでなく、実装やサンプルコードも解説されています。プログラミングやAzureにおける開発の経験があれば、スムーズに学習できます。まだまだAzure AIに詳しいエンジニアは需要に対して供給が追いつきません。外部委託では時間や費用もかさみますが、内製化するには採用や育成も難しいです。クラウドという安全かつ手軽に生成AIを利用できる環境があっても、まだまだ普及には壁があります。そこで包括的に学べる資格試験は、人材育成に効果があります。

さらにAzure AIはMicrosoft製品や企業におけるWindowsシステムのベースとも親和性が高く、日本マイクロソフト社におけるサポート体制もあります。このような利点もあり、実際にAzure AIの利用実績や事例も増えてます。

生成AIを導入して活用するため、まずは本書の内容を理解して、証明する資格を取得できなければ、企業内で生成AIを使うのは難しいです。軸となる資格として「AI-102:Microsoft Azure AI Engineer」をエンジニアが取得することは、企業がAzureをAIを使うための第一歩と言えるでしょう。

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マスクド・アナライズ
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