見出し画像

生産性の高い中国で圧倒的利用率の社内ツール「Lark」について

はじめに

今回は記事紹介です。

先日、上海在住アナリスト minminさんの記事「中国のグループウェア飞书(Lark)とは?」を拝読しました。この記事では、中国国内で非常に広く利用されているグループウェア「飞书(Feishu/Lark)」の特徴や、実際に使ってみた感想が詳しく紹介されています。

日本国内だとMicrosoft 365(旧Office 365)やGoogle Workspaceが主流であり、コミュニケーションツールとしてはSlackやChatwork、LINE WORKSなどが多くの企業で使用されていますが、中国では「飞书(Feishu/Lark)」というグループウェアが圧倒的な利用率を誇っているのだそうです。




紹介したいポイント

1. 「飞书(Lark)」の多機能性

minminさんによると、「飞书(Lark)」はグループウェアとして必要な基本機能だけでなく、下記のような幅広い機能が一元管理できるのが特徴とのこと。

  • 文書管理・共同編集

  • チャット(テキスト/音声/ビデオ)

  • スケジュール管理

  • 勤怠管理や経費精算

これらの機能がすべて“ひとつのプラットフォーム”に統合されているため、情報が分散しにくく、スムーズにやり取りできる利点があります。

2. 自社開発システムや欧米製品との違い

日本では大企業などがNotesや自社開発システムを導入しているケースも少なくありません。また、多くの企業ではMicrosoft 365やGoogle Workspaceに、SlackやChatworkなどを組み合わせて運用しているため、ツールが複数にわたるケースが多いです。

一方、中国では「飞书(Feishu/Lark)」さえ入れておけば、大部分の業務がまかなえるという利便性が高く評価されています。システム管理に詳しくなくても運用しやすく、中小企業などにとっても導入ハードルが低いという点が強みです。

3. 海外向け版の「Lark」

記事によれば、「飞书」は中国国内向けの名称で、海外向けには「Lark」という名称で展開されています。機能としてはほぼ同一であるものの、データセンターやセキュリティ要件の違いから、国内向けと海外向けでプラットフォームが分かれているようです。

4. 実際に使ってみた感想

minminさんは、「これまで使ってきたMicrosoft 365やGoogle Workspaceの上位互換」と言ってもいいほど便利だと評価されています。チャットやタスク管理、ファイル管理が一元化されており、過去のメッセージやファイル検索も容易。さらに導入コストを抑えられる無料プランもあるとのことです。


私(執筆者)の考え・所感

1. 一元化されていることの強み

私自身が業務でMicrosoft 365やGoogle Workspace、Slackなどを併用していると、どうしてもコミュニケーション手段や情報の保管場所が複数に分散してしまうのを感じます。「飞书(Lark)」がひとつのプラットフォームにまとめているというのは、ファイル管理ややり取りの履歴追跡が格段にシンプルになるでしょう。

2. 「中国発」というイメージへの懸念

この記事を読んでいる方の中には「中国発のサービス」という点にやや抵抗を感じる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、minminさんも指摘されているように、機能性や利便性においては非常に完成度が高く、「アメリカ製のツールよりも優れているのでは?」と感じるほどとのことです。
実際に使ってみると、懸念や先入観よりもメリットが上回る場面は多いのではないかと思います。ただし、国や業界によっては情報の扱いやセキュリティ要件など、別の観点からのチェックも必要かもしれません。

3. 日本における普及の可能性

日本では、特に中小企業やベンチャー企業がグループウェアを選定する際、シンプルに導入してすぐ効果を発揮できるサービスを望むケースが多いと感じています。
「飞书(Lark)」は無料から始められるプランもあるようなので、導入コストを抑えつつ本格的に運用できるグループウェアを探している企業にとっては魅力的でしょう。セキュリティ要件やサポート体制の面で問題がなければ、試してみる価値が高いと思います。

4. 今後の動向

中国のIT企業は国内だけでなく、海外展開にも非常に積極的です。minminさんによると「Lark」として海外向けにも展開しているので、今後は日系企業が中国市場に進出する際の標準ツールとしても一層注目されるでしょう。日本国内の大企業にも採用が進んでいく可能性が十分あると思います。
今後の中国ITサービスは、ユーザーインターフェイスの洗練や機能統合のスピードがますます高まっていくと予想されます。「飞书(Lark)」がその先駆け的存在として、さらに進化していくのではないでしょうか。


まとめ

  • 中国で圧倒的なシェアを持つグループウェア「飞书(Feishu/Lark)」は、チャットやファイル管理、タスク管理、勤怠など、業務の中核を担う機能を一元化している。

  • システム管理者の専門知識がなくても導入しやすい点は、中小企業やスタートアップにとって非常に魅力的。

  • “中国発”というイメージに対する先入観はあるかもしれないが、実際の使い勝手は「上位互換」と言えるほど完成度が高いと評価されている。

  • 今後、日本企業での導入が進めば、社内コミュニケーションや情報管理の効率化が大きく期待できるツールではないか。

minminさんの記事を読んで、「飞书(Lark)」を使ってみたいという好奇心が湧いた方は、まず無料プランから試してみるのも良いでしょう。複数ツールを使い分ける煩雑さから解放され、業務効率やコミュニケーションの質が向上するきっかけになるかもしれません。


参考記事:

https://note.com/minmin7768/n/nc3a92bd703ad

中国ビジネスや最新の中国IT事情に興味がある方は、ぜひminminさんの他の記事もチェックしてみてください。日常的に中国社会やビジネス環境を観察することで得られるリアルな視点がとても興味深いです。