【PJCS2021を終えて】黒馬ネクロズマ
前書き
2021年7月17日、世界的にも非常に厳しい情勢の中、開催されたPJCS2021のカードゲーム部門。
一度延期されたことで、『蒼空ストリーム』『摩天パーフェクト』のパックが発売されカードプールが大きく広がった状態での開催となりました。
結果、環境は混沌を極め『悪』『超』『闘』の三竦みに加えて、新進気鋭のデッキタイプが大会開催1週間前に続々と参戦。
完全に自己満足記事となりますが、必死に2週間考察した結果を残したいと思い記事に綴らせていただきました。
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
環境予想
teir1
黒馬系統、ムゲンダイナ、連撃ウーラオス、ダークパーフェクション
teir2
炎パーフェクション、ルカメタザマゼンタ、三神系統、連撃テンタクル
teir3
白馬バドレックス、ジュナイパー、一撃ゲンガーブラッキー、ニンフィアバレット、一撃ウーラオス、鋼ジュラルドン、レックウザ系統、ビクティニブラッキー
上記が、自分の事前予想になります。一応teir分けしていますが、どのデッキも非常に強力であり、通るとゲームエンド級のやっべぇカードがゴロゴロ入っています。
要注意カード
・【マホイップVMAX】
超エネルギー6枚トラッシュで360点でVMAXをワンパン視野。こくばバドレックスと組めばさほど難しくありません。鋼タイプが前環境と比べて減少したのも追い風です。
・【ブラッキーVMAX】
特性『ダークシグナル』でボスの指令が使える凶悪カード。自身も160ダメージが出せるのでデデンネを倒せる打点を有しています。特性を有効に使われるとテンポを一気に損なう可能性があります。
・【チャーレムV】
技『ヨガループ』20点をのせてポケモンを倒すと追加で自分のターンをもう一度う法外カード。テキストの関係上ミュウの特性『ベンチバリア』を貫通してダメージを与えられ、連撃対策が逆に仇となりかねないです。
デッキ選択
上記の環境と、注目カードから自分のデッキ選択において意識したのは点になります。
①高打点の押し付け合いにおいて、3‐3のサイドプランは取られたくない。
②相手にテンポを取らせない、準備段階で先手を取る。
③『ベンチバリア』を使わず連撃に勝つ。
書き出すと自分でも驚く程シンプルですが、上記3点を考慮し選択したデッキは以下のモノになります。
デッキ構築
ネクロズマVとホラー超エネルギーを採用したデッキになります。
・【こくばバドレックスVMAX】4枚
デッキの軸なので4枚採用。試合中3体展開を目標としています。技『ダイガイスト』を有するメインアタッカーにして特性『めいかいのとびら』でエネ加速と手札を補助する最強のカードです。
・【こくばバドレックスV】4枚
VMAXを立てる為に必要な根元になります。技『シャドーミスト』と『アストラルビット』が優秀。別個体のこくばバドレックスの採用も考えましたが、ジュナイパーなどの展開を阻害できる可能性から4枚統一です。
・【ネクロズマV】2枚
220点を狙える技『スペシャルレーザー』が採用理由の全てとなります。殆どのVを1撃で倒す事が可能かつ、倒されてもサイドを2枚しか取られない。類似カードは他タイプにもありますが、超タイプで上記の条件を満たせて技に大きなデメリットがないカードは他に存在しません。地味に上技『プリズムレイ』も優秀。1試合で1枚使えれば充分なので2枚のみの採用です。
・【ゲンガー&ミミッキュGX】1枚
強力なGX技『ホラーハウスGX』を使う為に採用してます。こくばバドレックスの展開を助け、ネクロズマを立てるターンを稼ぐのが目的です。通常技『ポルターガイスト』もイージーウィンを狙える強力な技です。サイド落ちは怖いですが枠の関係上1枚のみ採用です。
・【デデンネGX】2枚
言わずと知れたドロサポ。クロバットVよりも欲しい場面が多かったので2枚採用です。
・【マーシャドー】1枚
頂への雪道や混沌のうねりを対策するカードです。後述するふつうの釣り竿で使いまわすことを想定して1枚のみ採用です。こちらのスタジアムを相手に利用されることも防げます。
・【クイックボール】4枚
あらゆる展開に必須。取り合えず4枚入れとけ。
・【霧の水晶】4枚
こくばバドレックスならほぼ必須。文句なしの4枚。
・【しんかのおこう】2枚
所説枠。対象がこくばバドレックスVMAXのみのデッキには2枚は過剰かもしれないが助かる場面も多かった。後述のポケモン通信と合わせて実質ハイパーボール。
・【ポケモン通信】2枚
ポケモンが14枚なので大量に採用は出来ないと考えて2枚に留めた。しんかのおこうと同じく所説枠。
・【ふうせん】2枚
ネクロズマは逃げエネ3なのでこのカードだけでは逃げられないのが要注意点。主にゲンミミやこくばバドレックスに貼る。
・【ポケモンいれかえ】2枚
ネクロズマをベンチに下げたり、逃げられないポケモンを下げたり。こくばバドレックスVMAXの特性『めいかいのとびら』でエネルギーがつけられるのはベンチのポケモンのみなので結構重要なカード。
・【ふつうのつりざお】1枚
トラッシュしてしまったエネルギーやマーシャドーが主な回収対象。山切れによる敗北も防げる。1回でも使えれば充分なので1枚採用。
・【リセットスタンプ】1枚
終盤3-2でサイドを取ってきた相手に突き刺さるカード。巻き返しのカードなのでいっその事採用しないことも視野に入れたが、最後まで勝ち筋を作って拾える試合もあると考え1枚採用に踏み切りました。
・【博士の研究】4枚
大量展開が必要なデッキでは4枚必須と考えています。
・【マリィ】4枚
手札を補助しながら、相手の妨害も行える強力なカード。捨てたくないカードは山に戻せて、今持っているカードは基本引かない点を利用し、ゲーム中に強いデッキを作れるのも魅力の一つ。大量のドロサポやエネを抱えてしまった時に非常に助かったカード文句なしの4枚採用。
・【ボスの指令】3枚
デッキの関係上1枚は捨ててしまう可能性のあるカード。1ゲーム中2回は使いたいという思いから3枚採用です。ゲンミミの『ホラーハウスGX』を使うターンにボスを打てれば、次ターンに別サポートを使いつつ狙った相手も倒せる強力な動きが出来る。
・【トキワの森】2枚
山札からエネルギーを引っ張りながら、不要なカードを捨てられる優秀なスタジアムです。相手にも利用されてしまう点は残念。エネルギーの意味合いが大きいこのデッキには2枚採用。
・【トレーニングコート】1枚
倒されてしまったポケモンのエネルギーや、コストでトラッシュしてしまったエネルギーを回収するカード。手札に戻したエネルギーを即『めいかいのとびら』に充てられる点も優秀。スタジアムは雪道対策も兼任しているので合計3枚は採用したく、トキワは終盤腐ってしまう可能性もあると考え1枚差し替え採用。相手に利用されるリスクから最後まで採用を悩みました。
・【基本超エネルギー】10枚
使いまわしが出来る枚数も考えて10枚採用。これより少ない枚数は展開に支障をきたします。
・【ホラー超エネルギー】4枚
ネクロズマVの起動の為に必要なエネルギー。こくばバドレックスVMAXの『めいかいのとびら』には対応していないのが残念ですが、技『ダイガイスト』の火力上昇には対応しています。エネルギーの効果である20点バックは能動的であるとはいえ、火力補助となりえます。採用によって抱えるデメリットよりもメリットの方が大きいと考えて4枚採用です。
理想の展開
ここからは、カード名は略称で記載していきます。あくまで理想ムーブなのでこんなに上手く行くことは早々無いことはご留意ください。
①ゲンミミスタート→エネルギーを手張り、黒馬を2体展開
②ゲンミミに手張り→黒馬を進化、ネクロズマや黒馬を展開し『めいかいのとびら』でエネルギーを加速。ゲンミミの『ホラーハウスGX』を使って手札と番を貰う。
③更に黒馬を進化させて、エネルギーを加速→ネクロズマを完成させて、ゲンミミと入れ替えて相手のVポケモンやシステムポケモンを倒す。
④ネクロズマで戦いつつ、後続の黒馬を育てる。
⑤ネクロズマが倒された後に、育ち切った黒馬で押し切る。
先行後攻関わらず、動きは一本化されています。後攻は追加効果無しの『ホラーハウスGX』や黒馬の『シャドーミスト』、マリィなどで番を取りに行くか、割り切って博士で展開を進めます。
3‐2‐3のプランを相手に強要するイメージでゲームを進めます。
現実のマッチアップ
○黒馬マホイップ
○ルカメタザシアン
✕ダークパーフェクション
○ムゲンダイナ
○ダークパーフェクション
✕スイクンチルタリス
✕スイクンインテレオン(非V)
4-3ドロップという不甲斐ない結果に終わってしまいましたが、意識していた苦手デッキとのマッチアップは殆ど拾うことが出来た点が良かったと思います。
ネクロズマVは、殆ど全てのマッチアップで活躍をしてくれて黒馬やルカメタ、ムゲンダイナV、ブラッキーV、ガラルファイヤーV、スイクンVなど想定通りデッキ単位で脅威となるカードの多くを刈り取ってくれました。
最も理想の展開が出来たのが、対ムゲンダイナとのマッチアップでした。初手に『ホラーハウスGX』、マリィを打ちながらエネルギーを持ったムゲンダイナV、ガラルファイヤーVを倒し、最後に育った黒馬とボスでクロバットVを取って綺麗に勝利出来ました。
敗北したマッチアップについてですが、最初に当たったダークパーフェクションとは序盤こそ、たねポケモンの展開に成功しましたが『デデチェンジ』やドロサポでVMAXを1枚も引けず大量のエネルギーを抱えてしまいました。結果的に展開が遅れ、大量のエネルギーを捨てて強引に立てたネクロズマでワンチャンまでもっていきましたが結局敗北。唯一覚悟していたエネ過多構築のリスクを一身に受けてしまいました。
2連敗を喫した、スイクンデッキはそれぞれ別型でしたが共通してスイクンVとフーパに苦戦。2-1-2‐1のサイドプランをコチラが強要される形となり、向こうは豊富なサポートサーチ手段をもってゲンミミと黒馬を綺麗に取る3‐3のプランを通されました。主な敗因は以下の通りです。
①スイクンVを優先して倒してしまった点
②デッキに対する知識不足
③タフネスマントやホラー超エネルギーの理解度不足
特に2戦目のスイクンインテレオンでその反省点を活かせずゲンミミで戦ってしまったところや、インテレオンの回収ネットから再展開で『クイックシューター』を3回使われて負けてしまった点です。ゲンミミと黒馬とられるなら黒馬2匹で戦った方が単純にお得ですからね。どっちにしろ2-1-2-1のプランを強制されるならさっさとメッソンを倒して相手の展開を阻害してしまった方が良かったです。
総括
このデッキの完成度は非常に高かったと、自信を持って言えます。
連敗してしまったスイクンVとのマッチアップも、知識とプレイングが有れば充分対策がとれる範囲だったかと思います。完全にダークホースでした黒馬だけに。
というか、警戒していた中でも一番当たりたかった連撃ウーラオスとは会えず、恐れていた悪タイプに当たりまくる所にJCSの魔物を見ました。初出場だったけど。
研究不足が祟り、不甲斐ない結果でしたが終わってみれば得るものも多く有意義な大会だったかと思います。
感想と今後
冷静に、全国各地からポケカ好きが集まって紙しばき合って日本一決める環境はとても新鮮。
凄まじい緊張感の中、初対面の相手と顔を突き合わせてポケカで腹の探り合いはクッソ楽しかったです。
初戦勝った時はとても嬉しく3回目の敗北はショックで暫く卓から動けませんでした。(笑)
その時初めて、デッキや大会への想いを実感しました。
また、ポケカとの向き合い方が自分の中で大きく変化しました。
この記事を見てくださった方の中に、もし大型大会の参加を躊躇っている方がいれば是非出場してみることをお勧めします。
迷っているのなら一旦応募してみましょう。一旦ね。
そして、当選したら絶対出場しましょう。その際は、是非自分が信じたデッキで出てみてください。
ちなみに僕は、ネクロズマの合体前はそんなに好きでも無かったのですが、今はもう愛おしくてたまりません。こういった経緯でポケモンが好きになることもまた良きかな。
ということで、長々と拙い文章でお目汚し失礼しました。
また、丁度これ書いてる時に9月12日にCS横浜が開催予定との発表がありました。
新しい闘争はもう始まっているということです。
最後に、読んでくださってありがとうございました。
では、また。