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マイルス・デイヴィス「マイルストーンズ」

マイルス・デイヴィスです。巨人です。ぼくなんかが語るなんて恐れ多いのは承知の上で、個人的な意見を書いてみます。

ぼくはジャズのまったくの初心者です。演奏の細かいことや、音楽的なことはまったくわかりません。ただただ、聴いて気持ちいいかどうか、それだけです。

マイルスはどの年代の作品も一通り聴いてみたけれど、この「マイルストーンズ」はかっこいい、ホントかっこいいアルバムです。大好きです。

世間的にはこの後の「カインド・オブ・ブルー」が有名なもので、イマイチ影の薄いアルバムかもしれないけれど、マイルス・デイヴィスを最初に聴くなら、個人的にこのアルバムをお薦めします。

間違っても「カインド・オブ・ブルー」を最初に聴いてはいけない。ジャズを、マイルスを、勘違いします。ガイドブックなんかには必ず載ってるアルバムだけれど、この際無視です。きっと同意してくれる人はたくさんいると思います。

「カインド・オブ・ブルー」は、モードとか言う高尚な音楽をやっているそうなのだけれど、素人にはどうでもいいことです。正直言って、ジャズの魅力である躍動感に乏しいんですよね。

その点、この「マイルストーンズ」はジャケットのイメージそのままで、ヤクザで、ギラギラのジャズです。ジャズってこんなにかっこいいんだと教えてくれます。ジャズなのに、ロックを感じます。

聴いてみましょう。

1曲目のバタバタした感じから、2曲目のヤクザ・ジャズへ。ヤクザ連中が肩で風を切って歩いて来るようです。く〜。ウィスキー3杯はいけます。

3曲目「Two Bass Hit」。なんじゃこのタイトルは。いや〜かっこいい。ロックです。

なかなか完成度の高いアルバムだなぁと思いきや、2曲目なんかはピアノのレッド・ガーランドさんが帰っちゃってマイルスがピアノを弾いてるとか。うーん、よくわからん。

5曲目の「Billy Boy」という曲は、ホーン抜きでピアノとベースとドラムの3人だけの演奏です。なんだ、マイルスは参加してないのか、、、と思いきや、これがまたメッチャかっこいい。

レッド・ガーランドの何かのリーダー作でもこの曲をやってたかと思うんだけど、このアルバムの方が断然いい。スタジオの雰囲気のせいなのか、マイルスのにらみのせいなのか、キレッキレです。マイルスが参加していなくても、このかっこよさ、テンションの高さは、マイルスの影響なんだろうと思うわけです。

ラストの「Straght No Chaser」。なんだこのかっこよさは。パ〜ララ〜ラ〜、パ〜ララ〜ラ〜、、、。う〜ん、ヤクザだわ。

このアルバムが録音された1958年、ロックはまだビートルズ前、エルヴィス・プレスリーとかの時代に、こんなかっこいい音楽があったのかと驚きます。

そして録音がきれい。きれいな音で録れてます。ジャズにおいてはいい時代だったんだろうなぁ。



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