ザ・クラッシュ「動乱(獣を野に放て)」
いやぁ、しかしダサいタイトルだなぁ。1978年、イギリスのパンクバンド、ザ・クラッシュのセカンド・アルバム。
どうしてもクラッシュと言うと、ファースト「ザ・クラッシュ」とサード「ロンドン・コーリング」が有名なもんで、イマイチ日の当たらないセカンド・アルバム。
いやいやどうして、なんとかっこいいアルバムでしょうか。これを聴かないなんてもったいない。
このアルバムの悲しいところは、まずジャケットがダサい。そしてタイトルがダサい。「Give’em Enough Rope」、、、うーむ、確かに英語じゃよくわからない。日本語タイトルを付けるのもわかるんだけど、獣を野に放て???
どれだけの人がこのタイトルで、手に取ったアルバムを棚に戻したことでしょう。なんか海賊版みたいな雰囲気だもんね。なんて残念な。
聴いてみたなら、なんてったってまずサウンドがカッコよくなっている。録音が良くなってるし、ギターがいい音でギンギンです。
ファーストは少ない予算で、安いスタジオで、短時間で録っちゃったんでしょう。なんとも音がショボい。ドラムなんて安いドラムマシンみたいな音だもん。
このセカンドはガッツンガッツンきます。血が騒ぐロックです。座って聴いていられません。立ち上がって歌いたくなります。そうゆうアルバムです。
1曲目の「セイフ・ヨーロピアン・ホーム」から持っていかれる。く〜かっこいい。「トミー・ガン」やら「ドント・スタビン・タイム」やら「ステイ・フリー」やら、かっこいい曲のオンパレードです。
しかし、相変わらず日本盤の曲タイトルがダサい。「ジュリーはドラッグ・スクワッドで働いている」、、、まぁそうなんだけどさぁ。「ケチな野郎のスーパースター」、、、よくわからん。
そしてなんと言ってもラストの「すべての若きパンクスども」、、、いや、英語でいこう「All The Young Punks」。ロンドン・パンクのアンセムみたいな曲なのに、、、日本で言えばザ・モッズの「トゥー・パンクス」とかラフィン・ノーズの「ゲット・ザ・グローリー」とかブルーハーツの「少年の詩」みたいな立ち位置の曲なはずなのに、どうもおかしいぞ。
きっとファーストかロンドン・コーリングに入ってたら、有名な曲になってただろうに。かわいそうな「すべての若き・・・」いやいや「All The Young Punks」。
まぁ、今の時代にパンク、パンクと言ってもなんか恥ずかしい感じなので、かっこいいロック・アルバムです。ダサいタイトルとジャケットで損をしているだけ。中身は極上です。
そしてクラッシュは、映像も見てみて。チンピラ具合が、もうかっこいい。世界一ルックス的にかっこいいロックバンドかもしれない。
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