「終電の神様 始発のアフターファイブ」
鉄道と読書を愛するましあきの「読み鉄日記」
今回は小説「終電の神様 始発のアフターファイブ」を読んだ。
前に読んだ「終電の神様」シリーズの2作目
今作は終電から始発までの街(主に新宿)が舞台の5つの物語で構成されている。
第1話 始発のアフターファイブ
第2話 スタンド・バイ・ミー
第3話 初心者歓迎、経験いっさい不問
第4話 終電の女王
第5話 夜の家族
鉄道好きとして特に印象に残ったのが第4話「終電の女王」
夜中に自宅で仕事をしていた会田和也の携帯に「飲み会帰りの電車で寝過ごし、慌てて周辺に何もない駅で降りてしまった」という元カノ(柳瀬麻里)から電話がかかってくる。
しかし、通話の途中で麻里の携帯の充電が切れたのか、切れてしまう。
付き合っていた頃の麻里との関係を振り返ったり、別れたのに自分が迎えに行く必要があるのだろうかだったり、いろいろ悩んだ末、迎えに行くことを決意する。
私の普段の生活の中で、終電の中で寝過ごすという機会はないけれど、もし自分が麻里と同じような状況になったらどうするだろう〜と考えさせられるストーリーだった。
ちなみにこのストーリーで登場する駅は中央線の猿橋駅で、東京や新宿を発着する列車の行き先になっていることが多い「大月駅(山梨県)」の1個手前の駅である。
Googleマップで周辺を調べてみたのだが、確かに何もない。
みなさんも麻里と同じ状況になったらどうしますか?
このほかの物語は鉄道とは直接は関係はないけれども、自分には縁がない終電後、真夜中の街の様子を覗くことができ、読むと少しほっこりした気持ちになれる。
終電で終わる1日もあれば、終電から始まる1日もあるんだな〜