Webデザイナー、プロとアマの違いを9つ挙げました
世の中に「Webデザイナー」を名乗る人は沢山います。企業の肩書以外でも、独学や学校で学んだりして一度でもWebデザインを行った事があれば「Webデザイナー」と名乗れるでしょう。明確な定義や資格は必要ないので、誰がどう名乗ろうが自由です。
でも、「プロのWebデザイナー」という肩書があるとしたらどうでしょうか。あなたがお金を稼いでいるWebデザイナーだったら、「プロのWebデザイナー」と自信をもって言えるでしょうか。
この記事では、プロとアマのWebデザイナーの違いを9つ列挙してみました。プロもピンキリだと思いますが、私が思う「プロ」の定義を個人的な意見も含まれています。プロの方もこれからプロを目指す方も確認の意味で読んでみてください。
1.わずかな違いを認識でき、違いを表現できる
一つ目は、デザインにおける色やサイズの細かな違いがわかるかどうかです。あなたは「赤の色」の種類はいくつ言えますか?朱、紅、茜、薔薇、ピンク、レンガ・・・無数にあります。さすがにこれらの単語がぱっと出ることは難しいと思いますが、色の違いを認識して自分なりに表現できるようにならないとなりません。コーディングにおいては、1ピクセルの違いがわからないとなりません。ほかには、アニメーションやスライドなどの時間軸のずれやタイミング、表示スピードなども違いを認識できる必要があります。
【参考】赤色の種類
https://www.i-iro.com/dic/category/world/red-kei
2.過去の成功や失敗の引き出しが沢山ある
プロは「経験がものをいう」ということです。経験の蓄積が理論を裏付けます。いくら学校や書籍で学んだことでも実践をしないと細部まで理解ができませんし、経験を積む事で理解が深まる事があります。成功した経験は自信や信頼となり、失敗の経験は予防策として依頼主に安心感を与えます。
3.Webサイトの3年後の姿を見据えている
新人Webデザイナーの頃は今目の前にあるWebサイトにしか目がいかないと思います。Webサイトを運営するにあたり、今後の運営のしやすさ、使いやすさなど「品質維持面」でトラブルを少なくすることを考えられるのがプロです。家の設計においては住む人の成長や数年後の住宅事情を見据えて設計を行うのが当たり前ですがそれと同様です。経験と数年後のインターネットビジネスの動向に照らし合わせて、数年先も安心して使えるサイトを考える事ができるのがプロです。
4.自分の技術レベルを把握している
自分の弱点や足りない技術を客観的に把握できることも大切です。できないことを無理に行っても後でボロがでてクライアントに迷惑をかけることになります。プロは弱点や足りない技術はあらかじめお断りするか得意とする人にお願いするなどして背伸びをしないようにする技量があります。逆に長所を武器に売り込む(付加価値にする)というのも大事です。
5.クライアントの要求と市場ニーズを照らし合わせられる
クライアントの仕様や希望をWebサイトで具現化する上で想定ターゲットや市場ニーズにマッチしているかどうかをふまえて提案ができるかどうかも大事です。クライアントは指示した通りに作るだけではなく「プロの見解」を知りより良いものを作ってほしいと望んでいます。自分の推しばかり提案するだけではなく、市場全体を照らし合わせて客観的な提案ができることが大事です。そのためには、他社や競合サイトの”今”を知ることが大事。Webサイトであればググればできます。最低でも30サイト位は調査して競合の良いところや悪いところ、ビジネスモデルなどを把握したいものです。
6.ビジネスにどうつながるかを意識している
これは最も大事なのではないかと思います。ほとんどの企業がWebサイトに求める事は「集客」や「ブランディング」、「売上」の向上です。いくらデザインが良くて、いくらUIUXが優秀であってもビジネスで結果がでないのであれば、長くお付き合いをしてもらえない可能性が高くなります。継続してお仕事をさせてもらうには、ビジネスの結果を上げるという認識を(チームで)常に持つことが大切です。
7.コストのバランスを意識している
一方で、依頼主に過大な期待をさせないことも大切です。SEOの経験が無い人が「おしゃれなホームページにして沢山集客しましょうよ!」と声高々に言う人を見かけます。もしくは、高級路線の商品ではない安価な商品に無駄に写真撮影や加工に時間をかけたりするなど、重要ではないところにコストや時間をかけないようにしないとなりません。「この位お金をかければこの位のリターンがありそうだな」といった感覚を持ち、それをお客様や上司と共有させます。利益も大事ですがコストを下げる事も大事です。これができると依頼主に「プロ意識が高い」と思われます。
8.Webに関する技術を常にアップデートしている
Web技術は日々進化しています。それにマーケティングのエリアまで広げると新しい技術や用語が毎日のように生まれています。全てを深く知る必要はありませんし最先端まで知る必要はありません。書籍や新聞に載っている言葉や、Web業界のトレンドとして使われている技術や用語を常識範囲で身に着けておくと同僚や依頼主から「できるヤツ」だと思ってもらえます。
10.予備の”プランB”を用意している
これはプロとアマの決定的な違いです。どの職種・職位でも、これがあると「さすがプロ!」と思われます。例えば、クライアントにホームページのデザイン案を提案が通らなかった時にもう一つの提案”プランB”をだせるかどうかです。具体的なデザインがだせれば100点ですが、クライアントに「うーん、赤がちょっと強いんだよな」と言われた際に、「赤が強いと感じるのは、この場所の面積を少し小さくしてみる方法があります。もしくは、トーンを下げる事も可能です。次回まで2パターン用意しておきます」これでもOKです。クライアントは忙しいのですぐに回答を持ってきてほしいと思っています。クライアントの希望や想定される質問とその回答を想定しておくとクライアントや上司・同僚からさすがプロだ、と思ってもらえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「さすがプロだね!」と思ってもらうには、了見を広げることや経験を積む事が大事ですね。色々やる事が多くて挫折もしてしまいそうです。しかし、これらは手段であって根底にあるのは”クライアントに喜んでもらうこと”です。「クライアントに喜んでもらうにはどうすればいいか」を常に考えていれば気づけばプロになっているのではないかと思います。
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