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9/20 橋の下に置いてきたあれこれ
橋の下世界音楽祭という愛知県の豊田市で行われるフェス?イベント?お祭り?にいった。存在は知っていだけれど行く機会に恵まれていなかったところに、友達から声をかけられ初参加が決定した。
友達は先に会場に行ってしまっていたらしく、タクシーを拾わなきゃなと思いながら豊田市駅の喫煙所で一服をしていたら「橋の下行かれるんですか?」と声をかけられその場で意気投合し、その子の友達が車で来るので一緒に会場まで乗らせていただくことになった。
会場についてからは友達と合流して色々なブースを見て周りながらTHE BLUE HERBを見て漢気に胸を打たれながら、途中大雨に見舞われながら雨上がりにテキーラを飲もう!ということでみんなで連れ立っていき、駅で仲良くなった子たちも合流しながらみんなで楽しくお酒を飲んだ。
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途中シスターというカレー屋さんをやりながらギターを奏でているおじさんが弾き語りで色々な歌を歌ってくれて忌野清志郎をみんなで合唱しながらとっても良い気分になれた。多分フェスってこうやって始まったんだろうなあと思うぐらい自然発生的に歌のまわりに人が集まり歌い踊っていて、それがとても素敵だった。
終電ギリギリで危ない危ないと急ぎつつ友達とAirPodsを片耳同士シェアしながらクリープハイプを大熱唱して帰った。あの瞬間は最高だったな。途中陽気な外国人に絡まれながらもなんとかホテルに帰り着いてすぐに記憶を失って2日目。この日はGEZANが出るのでそれを楽しみに向かったのだけれど、それ以外の音楽ともたくさんの出会いがあった。お祭り全体の雰囲気も含めとても居心地が良く、二日間通してとても思い出に残るイベントとなった。
帰りは駅で出会った子と一緒に帰った。その子は最近大失恋をしたらしく、最後に橋の上から会場を見下ろしながら「橋の下に全部置いてきたなー」と呟いていて、私はその言葉がとても素敵だと思った。その子自身も少し吹っ切れたような感覚だということを言っていて、良い未来がやってくるといいなと横で小さく祈った。
確かにフェスというものは意図せずとも人生の中で転換点となるようなことが多いように思う。高校の時に行ったサマソニで今の怠惰な生活をやめて頑張って大学に行こうと決めたこととか、今年のフジロックで色々あって人間関係を断つことを決めたこととか、粒感は異なれど何かしらの決断をすることが多い。
それは多分フェスというものが膨大な情報量を持ったもので、その場にいることでたくさんのものを吸収してしまうからなのかもしれない。私たちが両手に抱えられる物には限界があるからこそ何かを捨てる必要があり、それが何かを決断することにつながるのだろう。
そう思うとフジロックでの出来事とかは必然、というか、起こるべくして起こったのかもしれないし、そうして切れてしまった人との縁を悲しむ必要性は多分ないんだと思う。誰かとの関係性が切れることできっと新たに築ける縁もあるわけで、生きている限りそういうものを新陳代謝しながら私たちはやっていくしかないんだろうね。悲しい気もするけれど。
その瞬間に断ち切ることを決められることも勇気だし、今回のその言葉を聞いて過去の自分の色々な経験に対して少し励まされたような気もした。みんなのこの先の未来が明るいものになるといいね。