ONEPIECE FILMRED

試写会にて。

原作連載25周年企画の劇場版第15作。
人気キャラ「シャンクス」と
彼の娘「ウタ」に
フォーカスした作品。

王道冒険譚だった
前作STAMPEDEやGOLDとは
少しテイストを隔てて、
ドラマチックな人間模様の交錯する
しっとりディープな物語に
仕上がっている。
作品のテイストは
FILMZやエピソードオブチョッパーの
系譜を継ぐ劇場版。

ウタの歌唱シーンは
まるでウタのライブビューイングを
観ているような圧巻の映像と
ADOさんの歌唱力による音響体験で
シアター全体がライブ会場のように
なるところが斬新で見どころ。

作品としてはしっとり
ディープな物語でありながら
アツい戦闘パートは
ファン大興奮の連続。

濃密なストーリーと
胸高鳴るバトルパート、
音響を駆使した楽曲パートが
見事に溶け合い、
劇場版ワンピースのレベルを
さらなる次元へ引き上げている。
後半はまばたきと呼吸をも忘れる興奮。

胸熱な戦闘パートと
ガッツリ泣かせにくる
ストーリーパートが
目まぐるしく変わりながら
Wパンチを仕掛けてくる
怒涛の後半戦は圧巻。

ストーリーの核に触れるためか
予告やCM等では
あまり全面には押されていないが
一貫した強いテーマがあり、
そのテーマが現代をうまく風刺した
タイムリーなものものになっているので
脚本自体も身近な馴染みやすいものと
なっており、"考えさせる作品"の
側面も持っている。

ウタの歌唱パート役の
ADOさんの歌唱力と声量が
覇王色の覇気レベルの大迫力なため、
劇場の大音響で楽しむべき1作。
圧倒的映像と脚本を前に
引けを取らずに
物語のボルテージをあげてくれる
様々なアーティストが提供した
楽曲を歌いこなすADOさんの
見事なまでの歌唱力。