僕の心の中の一瞬の出来事 第一章はじめまして②

大学2年生の4月頃、僕はある団体に入った。
サークルみたいなものだ。
そこでハナヒさんと初めて会うことになる。

最初、その団体で友人と僕と同じような性格の先輩達とつるんでいることが多かったし、あまりハナヒさんは顔を出すこともなくて、ハナヒさんって先輩がいることくらいしか知らなかった。

ある日の活動で、見たことない顔の先輩が何度か話したことのある先輩2人と話していた。

その見たことない顔の先輩は、身長が小柄で、目は大きく、くりくりしていて、髪の毛は肩くらいで少し茶色ぽく見える、声は少し距離があって聞こえないけど、雰囲気も含めて、なんだろう、言葉にできないけど、出会ったことない感覚でとても気になってしまった。

そう思った瞬間に話しかけて気になってるなんて思われるのは嫌だから、ただその場でチラッと見てるだけにして、いつもつるんでくれる仲の良い先輩に「あの先輩って誰ですか?」と聞いてみた。

仲の良い先輩は「あー、俺がいつも話してるあいつだよ、あいつ、ハナヒ」、
「あの人がハナヒさんなんですね」と僕が答えると、
「なに、気に入っちゃった?俺とハヤタもファンだからな」思った通り、先輩はからかってきた。

ハヤタさんって言うのは、仲の良い先輩達のもう1人で、この先輩はユキタさんって名前。

2人ともいつも僕をからかってくる。だけど、僕はそこまで悪い気はしてなくて、なんだかんだこのやりとりを気にいっていた。

「そんなことないですよ、やめてください」本心とは裏腹なことをつい言ってしまった。男の性だろうか、昔からこうだ。

「このあと飲み会あるし、そこで話せると良いな!だけど、ハナヒのお隣守り隊隊長のハヤタも飲み会には来るから、隣の席は難しいかな(笑)」
この後の飲み会か〜…と先輩の言葉なんて耳に入ってるだけで、ハナヒさんの隣に行くことで頭がいっぱいだった。