統計

高校数学が赤点だらけだった僕が統計検定2級に1ヶ月半で合格した話

じつは8月の中旬くらいから、「統計検定2級」という資格の勉強を始め、9月末の試験で一発合格しました。
結構大変でしたが、久々の試験は良い経験になりました。
今回、下記のような方に向けて、一連の経験をまとめます。

<読んだら役に立ちそうな方>
・これから統計検定2級を受けようと思っている方
・マーケティングやデータ分析職を目指している方
・現状、マーケティング関連の職種で、データ分析方面のスキルを高めていきたい方
・仕事で数字を扱っているが、数字に弱くて克服したいと思っている方

まず、統計検定2級を受けるつもりの方にはストレートに役に立つと思います。それ以外の方は、データ分析系の勉強をする中の一つの方法として参考にしていただければと思ってます。

統計検定とは何か?

「統計検定」とは、統計に関する知識や活用力を評価する試験で、日本統計学会というところが中高生・大学生・職業人を対象に実施しています。
試験の種別は複数あって、1級〜4級、統計調査士などがあります。
またもうすぐ、「データサイエンス」の検定試験もできるようです。

今回、私が受けたのは「統計検定2級」です。
難易度は、「大学基礎課程(1・2年次学部共通)で習得すべきこと」です。そのまま転載すると、

(1) 現状について問題を発見し,その解決のために収集したデータをもとに、
(2) 仮説の構築と検証を行える統計力と、
(3) 新知見獲得の契機を見出すという統計的問題解決力について試験します。

という感じです。詳しくは引用元の統計検定のページをご確認下さい。
試験の出題範囲は結構多くて、身近な統計データを読み取るようなものから、確率変数・標本調査・推定・仮説検定・線形モデルなどなど、統計学の基礎的な部分を学習します(詳しくはリンク先参照)。

試験自体は、CBT方式で4~5の選択肢問題をPCで答えを選択していく形でした。私はCBT方式にて受験しましたが、年に2回、紙媒体を使い、会場で行う試験方式でも開催されているようです。

統計検定2級を受ける前の自分のレベル

自分はこんなレベルでした。

・超文系。高校数学は赤点だらけで、補習に補習を重ねてやっと卒業できたレベル
・当然、微分積分など、高度なことはやったことない(やったかもしれないが何も残っていないし理解できていない)
・Σなどのギリシャ文字を見ると冷や汗が出る


統計検定2級は、理系の人や数学が得意だった人にとってはちょっと勉強すれば受かるレベルのようですが、私にとっては非常に難易度の高いものでした(過去問を見ずに申し込んで、後悔した)。

統計検定2級をなぜ受けたのかと、どんなメリットがあるか

まず私がなぜ統計検定2級を受けたのかですが、

・データ分析系のスキルを高めて、そういった方向性のキャリアを歩みたく、その基本となる知識を習得するため
・現在行なっているデータ分析系の業務の質を高めるため
・社内にデータ分析のプロフェッショナルがおらず、基本的に自学自習なので、一度体系的な知識をインプットしておきたかったため


です。
実際に学んでみて、メリットだと感じる点は、

・データの理解をより正しく行えるになる(平均、中央値、最頻値などの基本的な認識から確率や標本から得られたデータの確からしさとか)
・データから読み取れることが増える
・データを可視化するうえで最適な方法を選べるようになる
・事象を分析する方法の幅が増える(自分は今まで重回帰分析とかやったことなかったので)


です。
ただ、統計検定2級の勉強がそのまま普段の業務のアウトプットには直結しないことの方が多いので、自分で引き続き様々な勉強を続けることや、実務で学んだことが活かせるようにチャレンジしていくのは必要だと思います。
すぐにデータ分析業務に直結する知識やノウハウが欲しいなら下記のような書籍を読んで実践する方が早いです。

統計検定2級合格のために使った書籍・WEBサイト

まずは、どのような書籍やWEBサイトを利用したのか、まとめです。

・日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2016〜2018年]
これは受験される方は必須です。問題の出され方や傾向に慣れておきましょう。

・スバラシク実力がつくと評判の統計学キャンパス・ゼミ
統計学の基本はこの本が一番わかりやすかったです。他にも3冊ほど入門書的なものを買いましたが、結局ほとんどこれを読んでました。

・スバラシク実力がつくと評判の微分積分キャンパス・ゼミ
同じシリーズの微分積分シリーズです。自分は高校数学の理解度が著しく低かったので使いました。

・統計WEB
https://bellcurve.jp/statistics/

めちゃめちゃ基礎的な内容から統計検定2級くらいのレベルまで網羅した素晴らしいWEBサイトです。過去問の解説もあるので、めちゃめちゃ使いました。

・全人類がわかる統計学
https://to-kei.net/

こちらも素晴らしいWEBサイトです。統計検定2級レベルであればだいたい解決できます。

本当は他にも5,6冊、統計学や数学の教科書を買っていたのですが、最終的に重宝したのは上記でした。ただ、これから勉強する方は自身の理解度を把握するために、まずは統計検定のWEBサイトで過去問を確認し、どのレベルから勉強するのが良いのか、判断した方がいいでしょう。

統計検定2級合格のための勉強時間の捻出

では次にどのような勉強法をとったのか、まとめます。
社会人として働いており、下記のような制約があります。

・平日、仕事は9:30〜20:00くらいまで
・平日はルーティンであるジム通いは削りたくない(週4、2時間程度)
・土日は子供の世話や家族イベントが入る

つまり、スキマ時間を効率的に活用しないと勉強できません。
そこで下記のような方法をとりました。

【1】スキマ時間に勉強しやすい環境づくり
・全ての教科書は電子化( PDF化 )し、iPadで見れるようにする。
・iPadのノートアプリ(自分の場合はGoogNotes)を利用
・iPadのSPLIT機能を利用し、教科書を読みながらノートでメモを取れるようにする

ポイントは教科書を電子化してスキマ時間にいつでもすぐに開けるようにしたところです。
これにより、3分空き時間があれば電車の中や職場でも、勉強が進められるようになりました(紙の教科書だと大変)。

【2】勉強時間をルーティン化して余白時間にねじ込む
・職場への往復の電車の中(合計40分くらい)
・職場でのランチタイムを60分→10分に短縮し、残り時間を勉強に充てる
・1日の業務の終わりに30分勉強時間を設ける
・ジムでのトレーニングのインターバル中に少しずつ教科書を読み進める
・土日は子供達が起きるより早く起きて勉強

その日の状況によって全てが完璧にこなせるわけではないですが、上記のように日常生活の余白時間を使うことで、最低でも1日1時間、うまくいって2時間〜2時間半くらいは勉強時間が生み出せました。

統計検定2級の勉強の進め方

実際の勉強の進め方は下記の方法をとりました。

①統計WEBと統計学キャンパスゼミで2級の範囲を一通り読み込む(数式がわからないところは高校数学の教科書をみるか、ググる)

②過去問を解いてみる

③過去問でわからなかったところをリストアップし、重点的に勉強

②に戻る

わからないところを調べる際には教科書だけではなく、ググって調べる頻度も多かったように思います。
試験残り2週間からは、過去の試験の出題傾向を確認し、重点箇所を絞って勉強しました。
ネット上で出題傾向をまとめていただいている方がいたので参考にしました。
https://ikejiri-makoto.github.io/Statistical_Test_Grade2/

あとは、自分でも2017年6月〜2019年6月までの試験の内容を確認し、一通りわかるようにしておきました。
↓ちょっとわかりづらいかもしれませんが、これが試験時期別の出題テーマです。

傾向

このような対策を行い、期間としては約1ヶ月半で合格することができました。

統計検定2級に合格したあと、何をしていくのか

今後ですが、マーケティング×データ分析 人材になるため、引き続きスキルを磨いていくつもりです。
今は業務で、自社プロダクトの集客や、SQLなどを使ってアクセスログ解析、新規プロダクトのイベントログ設計などにより様々なデータに触れています。
そして、データを分析している瞬間が一番楽しいことに気づいてしまいました。
統計検定2級の勉強をすることでやっとスタートラインに立てたと思っているので、引き続きデータ分析系のスキル獲得のためのインプットとアウトプットを続けていきます。

以上です!
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