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骨太の方針

内閣府の経済財政諮問会議が毎年発表する、予算を含めた経済政策の方針のことです。正式名称は変わることもありますが、昨年は「経済財政運営と改革の基本方針2021」でした。

経済財政諮問会議は、内閣総理大臣を議長とした会議です。議員は議長含めて10名で、1人は必ず経済財政政策担当大臣、他はその他の大臣、あるいは民間人から構成されます。民間議員は必ず4人以上必要とされており、現在は日本銀行の黒田総裁と、企業経営者3人、学者1人で構成されています(2022.5.24現在)。

経済財政諮問会議の議員名簿(PDFファイル)

2021年度の骨太の方針では、コロナ感染防止と経済好循環、そして「日本の未来を拓く4つの原動力の推進」として「グリーン社会の実現」「デジタル化の加速」「活力ある地方創り」「子どもを産み育てやすい社会の実現」を図ることが示されました。

予算編成本格化前にこの方針が示されることで、首相・政権主導の財政政策を実現するというのが狙いです。

予算編成の主導は財務省です。だいたい夏すぎから、各省庁の予算要求を財務省が審査しながら編成されます。しかしそれでは、予算という国家の政策にとって重要なことが首相や政権ではなく、一省庁である財務省の官僚たちによって決められてしまうことになります。

そこで、2001年から(途中中断はありましたが)、首相直属の経済財政諮問会議が財政政策の大方針として「骨太の方針」を示すことで、首相・政権主導の予算編成の実現が図られています

例年であれば6月に決定されます。今年は素案として、マイナンバーカードと健康保険証を一体化させ、将来的な健康保険証の廃止を盛り込むということが報道され、賛否それぞれの声があがっています。そういうことでも、今年の骨太の方針について注目したいところです。

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